悲しみのイレーヌ みんなのレビュー
- ピエール・ルメートル, 橘明美・訳
- 税込価格:897円(8pt)
- 出版社:文藝春秋
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この邦題はいかがなものか?
2015/11/15 01:16
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
Travail Soigne Pierre Lemaitre
「その女アレックス」が大ヒットした作者のデビュー作です。
第4作目にあたる「その女アレックス」が売れ過ぎたので、
編集者か出版社が無理してこの邦題をつけた気がします。
残念ながらフランス語はわからないので、
原題の意味もわからないのですが、
アレックスを先に読んでいるとまだ許されるかもしれませんが、
この邦題はこの本を読む楽しみを幾ばくか損なっていると思います。
私自身はこの作品も方がアレックスよりも面白いと思いました。
登場人物も描き方も細やかで個性が際立っていますし、
物語のテンポというか流れが気持ちよいほどでした。
ミステリーのしての仕掛けもこちらの方が好みです。
おせっかいでしょうが、ルメートルを読みはじめるなら
本作からフランスでの出版順に読まれることをお勧めします。
色々不満ぽいこと書きましたが、
それでもこれも本作が素晴らしく面白い作品だったからこそ感じたものです。
ミステリー好きな方ならなおさらお勧めします、
いいですよ、これ!
良さを説明するのが難しい作品です。
2016/01/17 00:13
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作はカミーユ警部シリーズ1作目(先に日本に上陸した「その女アレックス」は2作目)です。「アレックス」同様に、カミーユ・ルイ・アルマンの刑事トリオが事件捜査の中でそれぞれ個性を発揮していて、二転三転する事件の展開についていくのがすごく楽しいです。
事件が終盤に近付くと、悲惨すぎる結末がなんとなく想像できる(実は伏線は中盤にちゃんと仕掛けてある)から、そこから先は本当にページをめくるのが辛くなります。「アレックス」は終盤に大技を仕掛けて読者を驚かせる作品ですが、「イレーヌ」は残酷すぎる結末へとじわじわ読者を追い込んでいく作品という印象です。
ネタバレになるから、いかに綺麗に伏線が張られているのかは説明できないのがもどかしい…w しかし伏線の張り方・際立ったキャラクター・日本の小説にはないおしゃれな表現のどれをとっても、恐ろしく良くできた海外小説だと思うのでぜひ読んでみてください。
悲しい
2016/06/26 12:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けいたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みきった後、すぐには意味がわからずに放心状態になりました。そして、こんな結末あり??と悲しみに暮れました。人によっては嫌悪感を示す結末でしょうが、このあと、この方の作品は全て読みました。
確かに、アレックスよりこちらを先に読んだ方が良さそうです。
最高傑作
2016/02/13 21:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒロキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ルメートルの最高傑作と思います。サイコキラ-小説としても、ゾクゾクするような、ヒリヒリするような感覚が背中を走ります。
衝撃的
2015/12/30 06:18
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
わかっていたけど、衝撃的で信じられなかった。
知的ゲームといった感覚の作品。
2021/08/30 08:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
知的ゲームといった感覚の作品。冒頭からの凄惨な事件描写にギョッとするが、癖の強い登場人物や主役のヴェルーヴェン警部の心理描写など、何となく滑稽さすら感じさせる流れに意外と軽妙な作品かと思いきや、徐々に捜査する側が事件当事者へと変調していくに従い緊張感が高まっていく。どんでん返しの末の意外な犯人と、情け容赦ない悲惨な結末に唖然。私的には、著者の『天国でまた会おう』(2015)を原作とした同名映画:2019-【36】を観て、悲惨な話を上品なユーモアを交えた愛と復讐の逸品に仕上げ、悲劇的結末にも一抹の希望を託す作家と勝手に思い込んでいたのだが、本作品は実に情け容赦がない。生きる希望を奪われたヴェルーヴェン警部シリーズの残り2作品が気になりだした。もとい。本作品に戻ると、過去の猟奇殺人小説の模倣、いや具現化という形で事件を深化させた末に何時の間にか捜査側を事件の当事者へと変えていく巧みな展開に、私的には知的ゲームに誘われたように感じたのである。
切れ者刑事とそれを狙う猟奇的犯人との攻防にドキドキ!
2020/05/02 10:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Pokipokkin - この投稿者のレビュー一覧を見る
刑事の視点で猟奇殺人鬼を追う展開のなか、逆にジリジリと刑事側が追い込まれてくるストーリに引き込まれました。犯人の目的が明らかになるたびに恐怖が迫ってくるのでたまらずに一気に読み終えました。
日本語タイトルは気に入らないけれど
2018/12/07 02:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ第一作の『悲しみのイレーヌ』ですが、カミーユ・ヴェルーヴェン警部の奥さんであるイレーヌの運命は先に『その女アレックス』を読んでしまっているので最初から分かっていたとはいえ、どうやってそこに至るのかはまるきり予想がつきませんでしたので、大いにはらはらしながら読むことができました。ストーリーは異様な手口で惨殺された二人の女性から始まり、ヴェルーヴェン班が捜査を始めた後に、過去に起きた事件との関連性が明らかになり、どうやら推理小説の殺人シーンの再現であることが判明していくのですが、それが犯人に繋がる手掛かりになるわけでもなく、捜査は行き詰っていきます。そして途中に衝撃的な転換があり、読者を驚愕の底に突き落とすような感じです。
辛うじて犯人は捕まえられますが、奥さんを救うことはできなかったので、ヴェルーヴェン警部の失意は推して知るべし、です。
原題は”Travail soigne(丁寧な仕事)”で、推理小説の殺人シーンを細部にこだわり再現する殺人犯の行為にスポットを当てています。それに比べると、日本語の題名はあまり説得力がないというか。。。シリーズ作すべてのタイトルに人名を入れようという意図なのでしょうが、中身にそぐわないと思います。
ショックな気持ちになりました。
2017/08/29 22:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:湊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
先に図書館で「その女、アレックス」を読んでからこちらを購入しました。
なので、イレーヌの結末は知ってたけど、まさかこんなに酷いなんて思いもしませんでした。予想外でした。悲しすぎる。
ちゃんと1作目から順番に読んだ方がいいですね。
私的にこんなに衝撃を受けた本は、今までにないかもしれません。
途中まで犯人に騙されてるというかなんというか。うまく表現できない。とにかく、気づいたときに「え、嘘でしょ?」って思わず言葉にして言ってしまいました。こういう時の呟きって心の中で言う事はあっても、口に出した事ってあまりないので。
最高のサスペンス
2016/11/01 04:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カミーユ・ヴェルーヴェン警部の奥さんであるイレーヌの運命は先に『その女アレックス』を読んでしまっているので最初から分かっていたとはいえ、どうやってそこに至るのかはまるきり予想がつきませんでしたので、大いにはらはらしながら読むことができました。ストーリーは異様な手口で惨殺された二人の女性から始まり、ヴェルーヴェン班が捜査を始めた後に、過去に起きた事件との関連性が明らかになり、どうやら推理小説の殺人シーンの再現であることが判明していくのですが、それが犯人に繋がる手掛かりになるわけでもなく、捜査は行き詰っていきます。そして途中に衝撃的な転換があり、読者を驚愕の底に突き落とすような感じです。
徐々に小説に入り込んでいきました
2016/02/13 14:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:壽 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物の刑事たちが自分の身近にいるような錯覚にとらわれました。最後はとてもダークな気分になってしまい、遊びに出かけた娘が帰ってくるまでなんだか不安で落ち着かなかった程です。
叙述トリックに、まんまとしてやられました!
2015/11/15 12:01
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察ミステリとしては申し分ない出来栄え。
そして、じつにブキッシュなミステリでもあります。
ただひとつ、不満を言わせてもらえば、発表順に読みたかったなあ。
わたしも含めて、大半の読者は、大ヒットとなったシリーズ第4作め『その女アレックス』を先に読んでしまっているはずだから。
この署名、きっと編集者が開き直って、選んだのではないでしょうか?
悲しすぎるだろ!
2015/11/08 09:09
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヨンデリーヌ - この投稿者のレビュー一覧を見る
衝撃の「その女アレックス」読了から1年…
物語の時期設定は「その女…」よりも、、、前、だってか?!
だとすると、今一度「その女…」を読み返したくなること必定。
「その女…」事件が本作の後だったとすると、それだけで主人公・カミーユ警部の陰影が深くなるはずだもの。
驚愕の「三部構成」だった「その女…」(←この三部構成ってことに、ネタバレしちゃうほどの重大な意味あり)。
本作は、それを上回るとも劣らず、戦慄の「二部構成」です。
なんたって「あれっ、まだ第一部だったのか!」と気づくのが400ページ(!)過ぎですよ(笑)
カミーユはもちろん、その周りを衛星のごとく取り巻くルイ、アルマン、マレヴァル、ル・グエン等のキャラの立ち上がり方もすごい。
残虐すぎる描写の数々に心中ゲロゲロになりながらも読み進めてしまうのは、この愛すべきキャラたちが、「生きて」いるから、、、
あまりに「死にすぎの死」を突き付けられた読者への、ささやかなカンフル剤。
しかし、そこまで面白くったって、評価に星5つはつけられません。
だって、悲しすぎるだろ!
てか、悲しいとかの陳腐な表現を使うなってほどの第二部ラスト、
人格が崩壊するよ、これじゃ。
(あれ、ネタバレしたか?いやその前に、タイトル「悲しみのイレーヌ」って既にネタバレでしょ。原題「丁寧な仕事」でお願いしたかった)
人格崩壊するほどの○○。
だからこそ、「その女…」をもう一度読み返したくなる、という冒頭に立ち戻るわけなんだけど。
できすぎなほどの構成。
だからこそ、いったい「いつから」、犯人はカミーユに絡んだのか?
その点の不明感がキモチワルい。
もう一度読みたいが、読みたくない…。
2016/01/18 03:03
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:琴吹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「その女アレックス」を先に読んでいたが、詳細を思い出せず、パラパラと読み返してみたけれど、それでも、主人公にとっての地獄のような結末には、かなり凹んだ。
かなり前に、ただただ残虐のみな「アメリカンサイコ」を読了していたので、最初の事件の描写を読んだ時に、似ているな…と思ったけれど(被害者の名前も、確か同じだったような。)、それが後々、犯人像の解明の鍵になっていくところが面白かった。
第二部になって、騙されてたとわかり、じゃあこれはどうなんだ?と辻褄合わせをしたくなったが、残虐なので、2度も読みたい内容ではない…。
悲しい
2015/11/29 19:44
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:s - この投稿者のレビュー一覧を見る
『その女アレックス』には驚かされた作者の作品で期待しておりました。トリックがどうこうと言うよりも、読感後のなんともいえない感じが個人的には良かったです。