妖怪アパートの優雅な日常 10
2016/11/27 14:21
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投稿者:とりのひよこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
千晶先生の信頼を取り戻すべく、生徒会長と田代ちゃんが立ち上がった!
そうきたか!!
この展開は以外というか、納得と言うか...
新しい妖アパの一面が見れる10巻ですね。
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香月先生が急逝されてから、そろそろ一年。また、巻数が二桁台に無事もとい当然のように乗ってくれたので、一ファンとして礼節を持って、感想を初書き
これまで何人も、好きな漫画家や小説家が亡くなってしまったが、訃報を聞いた瞬間、膝から崩れ落ちて、仕事を休んでしまいたい、とガチで思った小説家は未だに、香月先生だけだな。恐らく、『創竜伝』や『アルスラーン戦記』の田中芳樹先生が亡くなっとなったら、ホントに会社を休むが、現時点でショックの大きさは香月先生が一番だ
きっと、それは私の中で、香月先生が一番、ファンとして、努力が実って同業者となれた時に胸を張って会いに行きたい一人だったから、か
先生の作品や、この『妖怪アパートの幽雅な日常』のようなコミカライズ作品を読むたび、心が満たされるのだが、ふと、「あぁ、もう読めないのか」、そんな淋しさとも虚しさとも形容しがたい薄ら寒さに囚われるのは私だけじゃないだろう
漫画を好んで読まない人の感覚からすると、原作がある漫画は描くのが楽、そんなもんらしいが、私は逆だと思う、いや、確信してる、なまじ、オリジナル漫画より、原作付きの漫画を任される方が、作画担当にとっちゃキツい、と。しかも、この『妖怪アパートの幽雅な日常』クラスともなれば、作画担当はプレッシャーで胃に孔が開くか、十円ハゲがいくつも出来るだろう
けれども、深山先生は香月先生への尊敬と、作品への愛が、本当に私ら読み手より深いので、原作ファンすらも唸らせる漫画版を生み出してくれており、読み手としては感謝しかない
おべっかでもなんでもなく、『妖怪アパートの幽雅な日常』の魅力は、深山先生にしか引き出せない。しかも、これから、もっと、面白くしてくれそうなのだから、深山先生に対しては脱帽するしかない
ここからは、そんな深山先生の色が感じる漫画版っつーより、原作の小説の感想に近くなってしまうが、ご容赦いただきたい
香月先生は、人間を書くの上手かった
読み手に憧れを抱かせる一方で、逆に読み手にこうはなりたくない、こんな奴に近づきたくない、そう、嫌悪感や忌避の念を抱かせる人間、キャラクターを登場させ、話の中で動かすセンスがズバ抜けていたんだろう。この点は、CLAMP先生に匹敵している、と私は感じているのだが、どうだろうか?
人間の悪意っつーか、人間なら誰でも持ち合わせてる脆さ、弱さ、汚さを、ここまで緻密に、読み手にインパクトを与えるように書ける小説家は一握りだろう
読み手には嫌い、と思わせつつも、そのキャラクター、この『妖怪アパートの幽雅な日常』を例に挙げるなら、青木先生(ホントは呼び捨てにしたいくらいだが、あえて、先生と付ける)や山本小夏だが、は作品に登場しなくてもいい訳じゃなく、むしろ、この登場人物の言動があるからこそ、成長期真っ只中の主人公が自分の人生にとってプラスになる発見をした際の衝撃を際立たせたり、活躍の華々しさを強めてくれている
実際、青木先生のような教師が学生時代、執拗に関わってきた読み手は少なくないんじゃないだろうか。「あ、いたわ」と思い出させるようなキャラクターが登場するからこそ、作中のシーンに何度も共感でき、“好き”が自然に強まっていく。そんな作品に出逢えるのは、小説読みとしても漫画読みとしてもありがたい
青木先生の言動で、しみじみと感じたが、過剰な潔癖さと、憧れる美しさってのは直結しないらしい。やっぱ、心が弱ってたり、自分を極度に追い詰めてでもいない限り、清らかすぎる水に住み心地の良さを感じる事はないんだろう。決して、悪人じゃない。けれど、善の面が強すぎ、自分の考えが正しいのか、を疑う余裕もないどころか、疑う必要もないと考える人間は気持ち悪いものだ。あえて、神谷会長の言葉を借りるのであれば、イラつくタイプだ。悪意をもって相手をイラつかせるならまだしも、善意でイラつかせているのだから、余計に性質が悪いんだよな。しかし、多くの人間の神経を逆撫でしかしない言動が、唯一の救いになる、心の拠り所にするしかない人間もいるのだから、間違っている、と糾弾もし辛い。まぁ、結局のとこ、この先生の行動は、悪い意味での偽善に過ぎないのだから、絆を深めたところで人生が豊かになるか、は否だろうな。結局、こんなタイプの教師には近づかず、適当にあしらっておくのが賢明だろう
また、この『妖怪アパートの幽雅な日常』に限らず、香月先生の作品全てに通じるが、名言のオンパレードとも言えるか。キャラクターの言葉に心を打たれた時の衝撃は、藤田和日郎先生の『うしおととら』や、羽海野チカ先生の『3月のライオン』のそれに等しい
余計な一言かもしれんが、一つ、漫画版が小説版に勝っているかもしれない点を挙げるなら、るり子さんの料理の描写だろうか。文章で、あれだけ食欲を刺激するのに、深山先生が絵にしてしまうと、もう、お腹が鳴ってしょうがない。私なんかが、妖怪アパートに住んだら、一週間で体重が倍増しちゃうだろうなぁ
どの回も名作と太鼓判を押せるが、あえて、この十巻の名シーンを挙げるなら、やはり、腐女子が黄色い声を確実に発す、第48怪「嵐の前の嵐(後編)」、108pの1コマ目だろう
この台詞を引用に選んだのは、先にも述べたが、青木先生の存在により、千晶の内面からの輝きが活かされているからだ。正と負、どちらの面を抱えていてこそ、人間はマトモだ。バランスが崩れた人間の末路なんてのは実に憐れだ
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千晶&青木、両教師が登場回の続きですね。
青木みたいなのっているいると小説を読んでいた時も思っていたけど、こうしてコミックスになるとある意味では化け物だなとしみじみ。
それにすがらなくては生きていけないような子がいることも事実だけど、こんな善人は嫌だなぁ。ここまでくると悪人よりもたちが悪いもんね。
そして相変わらずのアパートの面々にるり子さんのおいしそうな料理の描写に、おいしいものが食べたいなぁとしみじみ。
もうじき原作者の香月先生が亡くなられて一年ですね。
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【あらすじ】
文化祭を目前に控え、山本小夏(やまもと・こなつ)の不満がついに爆発! 同じころ、以前から反発していた生徒が千晶(ちあき)先生を狙って事件を起こす…!! そんな中、生徒会長は特別な出し物で千晶先生の人気回復を図ろうとするが――。人間関係のトラブルを超え、夕士(ゆうし)は確かな成長を実感する!!
【感想】
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こなつと青木先生へのヘイト値がいつ読んでも半端ないw
自分がこういう人たちと相対したときどう接するのか…考えるとイライラが高まる
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千晶先生にあんな特技があったなんてー!女子高生イチコロでしょ(笑) 温泉から行ける雪景色。かまくら作ったり中で鍋したりと楽しそう。そして夕士くんは相変わらず龍さんを会うと頬染めるのね(笑)