最後のどんでん返しに感心!
2015/09/16 21:35
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投稿者:toshi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナチスにあらがうキリスト教の聖職者の物語である。文庫化にあたり加筆等を行い非常に面白いストーリーになった。ナチス政権下での横暴、非行には考えさせられた。重い内容であるが、知るべき本である。
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投稿者:お千 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初は、ページを、めくる手ももどかしくスピード感を持って読み、内容の濃さにぐったり。
その後、何人かに貸して話しをするうちに、読みたくなり、今度はじっくり読みまして……
背景を知りたくなり世界史を調べ、と興味は尽きない。何度読んでも切ない。
何年かしたら、また読もうと思う
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投稿者:みー - この投稿者のレビュー一覧を見る
1,2巻合わせて一気読みしました。と言ってもそこそこ長さもあるし、複雑な部分もあるので、十分時間をかけて楽しめます。
スリリングだし、ドイツの歴史的事実も重なって、とても面白いです。
大変に重厚でしかも面白い作品
2022/02/17 11:35
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国やロシアの国内外に対する横暴がマスコミで取り上げられている現在、80年以上前のドイツの様子は非常に参考になる。そのような要素を抜いても作者須賀しのぶの最高傑作だといまだに思っている大変に重厚でしかも面白い作品だと思う。芙蓉千里で見せた多少の遊び.冗長なところがなく、緊密で迫力ある語り口で突っ走っている。
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投稿者:ずんのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
須賀しのぶさんの本を初めて読みましたが、物語のスケールの大きさ・テンポの良さに圧倒されました。またナチスドイツやユダヤ人迫害のこともよく調べて書かれているのが分かります。外国が舞台の作品がなかなか感情移入や光景が頭に思い浮かびにくく、自分にとっては読みにくいのですが、この作品はそれを上回るストーリー感や登場人物の感情の動きなどで、読む手が止まりませんでした。
第2巻の後半も楽しみです。
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全面改訂ということでハードカバー版とはけっこうな違いがあるのだろうけれど、記憶が遠くて違いがいまいちわからない。ただ、マティアスとアルベルトがより近しい友となっているというのは、著者のブログで拝見した。細部の記憶がないとはいえ、初めて読んだときの衝撃といったらなく、「一生忘れない作品」になるという印象は極めて強烈だった。このⅠ巻だけでも500ページ越えではあるが、割合すいすい読めて驚いている。Ⅱ巻でもっと加速するであろうふたりの行く末を、須賀さんが文庫版ではどう描いたのか。読み終えるのが楽しみでならない。
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早川書房から出ていた単行本の文庫化。そのままハヤカワから出ると思っていたが、文庫は新潮社からだった。
第二次世界大戦中のドイツを舞台にしたミステリだが、激動の時代に翻弄される二人の主人公の人生こそが主眼に置かれている。初めて読んだ時にも思ったが、余りミステリという印象はない。しかし読んだ印象はかなり変わっている。かなり加筆訂正がなされているそうなので、そのせいだろうか。それとも単純に時間が経ち過ぎているから?w
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大改稿…最初から全く違ってびっくりです。
単行本では描かれていなかった過去や、別場面などなど。
今はまだ1巻しか読み終えてない状態なのですが、文庫版だけだと結構印象が変わるのではないかなと思いました。
地続きと考えるべきなのか、変更と考えるべきなのかちょっと謎ではありますが、主役2人の関係性が変わっているので、これがどういう着地を迎えるのだろう…と思うと恐ろしい。
アルベルトはよく喋るようになっていますね。単行本より温かみがあると言いますか…。
話の流れは同じ、と言っていいのですかね。
それでも各所で会話が増えていることによって与える印象は違ってきます。
単行本より読みやすいけど、重厚感は単行本の方が私としては好みかな…。
これから2巻ですが、重たいシーンの連続なのでどうなっていくのか気になるところ。
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単行本は一度読んだだけなので細かいところは忘れてるんですが、結構印象が違うな?と思ってあらすじ確認したら全面改訂とあって納得しました。それでは全面改訂じゃなかったことがあるのかとも思いましたが...。一回単行本読み直すかそのまま下巻に行くか悩みどころ。
下巻読むときはコーヒー用意します。
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第二次世界大戦時のナチス・ドイツとキリスト教会を背景に神父と修道士の死の真相を謎として提示するミステリー
ではあるが、時代の大きな波に翻弄されながら、自分は何をすべきかを常に問い続け行動した、親友二人の物語
であるし、第二次世界大戦下のドイツを題材とした歴史小説
ともいえる。
第二次世界大戦下のドイツ国内の状況について、これまで何かで読んだことはなく、ふむふむと思いながら、読んでしまった。読み応えのある本です。
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ジョーカー・ゲームの森美夏さんが装丁という理由だけで購入。
中身も大事だけど装丁も大事。
でもハズレはなかった。
よーく考えたら、以前から革命前夜で目をつけていた作家さんでした。
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友だちからプレゼントしてもらった小説。
ナチス時代のドイツの物語。
ナチスと教会の対立、ユダヤ人への迫害、そして親衛隊の内部。
主人公は、修道士のマティアスと、親衛隊のアルベルト。かつて旧友だった二人は、時代と共に対立する立場になる。
私はあまり歴史には明るくないので、歴史物の小説を自分で選ぶことは少ないから、読んでみていかに勉強不足かということがわかった。これまではこの時代のドイツのこと、本当にざっくりとしか認識出来てなかった。
疑問が湧いた部分はたまに調べながら読み進めたのだけど、分かりやすくこの時代ドイツで起きていたことを知れたし、骨太で為になる小説。
この先Ⅱに続いてそれで完結。
Ⅰの最後の方でナチスがポーランド侵攻を始めたという記述があって、それがきっかけで第二次世界対戦は始まったわけだから、もしかしたらⅡはさらに厳しい内容になるのかもしれない。
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修道士となったマティアスとナチス親衛隊員となったアルベルト。ふたりの男はナチス政権下での戦乱に巻き込まれる。
ナチス、キリスト教というわたしの興味のあるものが詰め込まれたような本作を偶然知ったときは、これは読まなくてはと本屋さんへ直行。
この作家さんは知らなかったのだが、以前はライトノベルを書いておられたらしい。ライトノベルと聞くと、読みやすさが先行し妙な文章と安易な構成と思っていたため、正直に言って期待外れでがっかりさせられるかもしれないと思っていた。その心配を加速させるような漫画チックな表紙。
ところが実際に読んでみると、もともとヨーロッパ史やキリスト教に詳しいのか作品のために調べたのかはわからないけれど、心配することなど不要だったと感じるほど内容が充実していた。
ナチスによる宗教弾圧が起き、カトリックも勿論その対象であるわけで、本来ならナチス阻止に動くところを無神論である共産党勢力が増長することへの懸念からナチスと連立する。
こういう政治に流されることはキリスト教として最もあってはならないはずのことが、歴史上では起きてしまう。
この時代のキリスト教徒たちは、一体どんな思いでいただろう。
ユダヤ人迫害が始まり、自分たちの生命の危険が迫っている中、何故国外へ逃亡しなかったのだろうと思っていた。
一部のユダヤ人は国外逃亡しただろうが、金銭面の問題はなくても国内に留まった人は多かったはずだ。
その理由が本作を読みわかったような気がした。ユダヤ人の中には代々ドイツで暮らし、ドイツ語を話し、ドイツを故郷と考える自らをドイツ人と思っていた人も多かった。ユダヤの血が流れていてもドイツ人である。そんなドイツ人である自分をドイツが迫害するわけがない。そう信じていたのかもしれない。
そうではないと現実がわかったときには最早逃げる手段が無かった。
そう考えるとユダヤ人迫害の悲惨さは更に救いのないものになる。
ナチスの迫害はユダヤ人のみではなく、障害者や性的マイノリティ、一部外国人など様々な人々が対象にされた。
優秀なアーリア人の繁栄の妨げと考えられる人々は迫害される。
最近の世界の動きは、戦後多くの人々が批判したナチズムとさして変わらないのではないだろうか。
自分たちこそが至上であり、他民族、他国人は自分たちの生活を妨げるため排除する。
全く同じじゃないか。
世界がとてつもなく奇妙で恐ろしい思考で満たされていく。勿論、日本も含めて。
色々考えながら、面白く読み進む。
下巻へ。
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アニメに出てくるようなステロタイプの登場人物達の、ありがちな背景設定に、幼稚で紋切型の言動。あちゃーと思ったが、読み進むに連れて気にならなくなったぞ。
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須賀しのぶさんは昨年からお気に入りの作家さん。本書も期待に応える読み応え。悲劇的な事件で家族を失った二人の主人公、一人は修道士の道を目指し、一人はナチスSSに身を投じる。どちらも一神教という点では同じなのかもしれない。その後も導かれるように再開し、奇跡を繰り返す物語。細かな感想はひとまず措くが、国家(本書ではナチスドイツ)や宗教(同、キリスト教)、人種(同ユダヤ人)など、個人ではどうしようもない大きな力に遭遇した時の行動、友情などについて深く考えさせられる。平和な世の中、場所であっても、常に危険の萌芽を感じられるようにしたい。