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読みやすかったですが、こんな人いるんだろうか…何故、子供の時から人を操るような方法や言葉を使えたのだろうか?
でも、1番不幸なのは、達也だと感じた本でした。子供の時に生き物を殺せるって、やはり怖いことなんだと。
一方で素敵な友人に巡り会えて良かったと、後半は特に一気に読み終えました。
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一気読み間違いないです!
夢中になって読みました!
タイトルの「代償」は、犯人に対する報いとしての意味が主だと思います。
けれど、登場人物、特に大人になってからの主人公の生き方や考え方(直ぐに諦める所など)が実は過去の自分の行為の代償であり、最後には仲間と共にそれらの代償と決着をつける、という意味もあるのだなと思いました。
著者の方が「悪人に報いのある終わりかたを」と話をしていたので、最後はコイツがいかにスカッとする結末になるのかと期待しながら読みすすめ......。
確かに最後に犯人の終わりかたは報いのあるものですが、物理的に痛い思いをするものの、結局は裁判にかけられて..ってそれだけ??
なんて思ってしまいました(笑
けれど、時代劇ヨロシク悪を正義の味方が暴力でこらしめる、勧善懲悪なハッピーエンドな終わりかたをしてしまっては「悪には悪で対処」で、これまで主人公が選択して来た生き方を否定してしまう事になるんですね。
作品中に何度も、主人公の真摯で誠実、法を殊更に守る場面が出てくる。
なぜここまで主人公の誠実さを全面に出したのかは、
そこまで誠実な主人公をなぜ犯人の「悪」と対峙(或いは対比)させたのか。
それこそが、この本で著者が一番言いたい事なんでは、と感じました。
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彼ほど他人の心を操る事が出来る人間はいないと思う。弄ぶことにとんでもない歓びを感じるのだろうか。私には恐ろしさしか感じられない。やっとの事で対抗できた二人と周りの人達に拍手を贈りたい。
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映画化するし、どうせ邦画だから見ないし、原作を読んでみたくなってはじめて手に取りました。
かなり読み応えがありました!
少し前に、どの描き方も不充分で、主人公にも周囲の人物にもまったく感情移入できない駄作を読み、ものすごくフラストレーションがたまりましたが、この小説はあらゆる意味でパーフェクト!
主人公の幼少期のこと、、、そしておとなになってから裁判でのことが、自然に流れて、とてもおもしろかったです。
早く結末を知りたいと思って読み続けてしまいました。
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どんどん引き込まれるように読んじゃえたけど、内容が怖すぎる。こんなこと世の中でホントにあるのか…?ってなる本でした。
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伊岡さんの描く悪人は一欠けらでも情が残るものが多かったが、本作のそれはまさに外道のようであった。伊岡作品としてはとても新鮮でした。
あらすじ(背表紙より)
平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。運命は一転、過酷な思春期を送った圭輔は、長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。「私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。私の弁護をしていただけないでしょうか」。裁判を弄ぶ達也、巧妙に仕組まれた罠。追いつめられた圭輔は、この悪に対峙できるのか?衝撃と断罪のサスペンスミステリ。
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本屋の平置きを見て購入。面白かったけど、主人公の壮絶な人生は読んでいて心が痛んだ。世の中、こんな奴がいるのか!?というくらい悪い奴に人生を滅茶苦茶にされてしまう。最後は多少救われるが、読後感は爽快とまではいかない。前半の悲しみが大き過ぎます。
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読みやすい文章だし、先が気になって、どんどんよみすすめられたが…
うーん。
代償も思ったほどじゃなく(これが限界なのかもしれないが)、登場人物の行動にイマイチ納得できない部分もあり。
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いやいやこれはなかなかに面白かった!
素直に負けなくて良かった!
小公女セーラみたいだった。→いや違うだろ。笑。
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因縁の出来事がおこる少年時代と、成人してからのパートに分かれるが、一貫して悪人の描き方がムナクソ悪くていい。
文章もテンポがよく読みやすい。主人公の行動など若干ひっかかる部分はあるが、それほど気にはならない。
最後はキチンとスッキリさせてくれたので満足。
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少年期に両親を亡くした主人公が、その原因となった遠い親戚の友人の弁護士をする事になり、弁護士として危機に立たされる。根っからの悪党の狡猾な恐ろしさを翻弄される周りの人を描いて際立たせている。
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最初から胡散臭い感じが伝わってきた。そして、どうしようもないじれったさ、あまりに欲深く人間性の欠如した親子。そんな状態の中で、味方になってくれる人と出会え少しはホッとしたり出来る。しかし、社会人になってまた奴は現れる。関わりたくなくてもその網に自分から懸かってしまう。いつその網から逃れリベンジ出来るのか?天才的な悪人はこれでもかと攻めてくる。じれったさとなんとか一矢報いてくれと願いながら読み進めた。奴が最後までなめた態度でいたことと圭輔が弱腰に感じたところはもうひとつスッキリしない。それにしてもこんな悪人と関わるような事が死ぬまで無いことを願うばかりだ。
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99.9%の有罪率を誇る日本の刑事裁判。
その裁判を自分の思う方向へと誘導し、操り、そして翻弄する。
達也という人間の在り方を考えたとき、こんな人間に生きていく価値はあるのだろうか?と寿人と同じように感じ、そう感じてしまう自分に愕然とする。
幸せだった圭輔の家族に突然訪れる不幸な出来事。
その予兆は少し前から現れていたのに、まだ小学生だった圭輔にはどうすることも出来なかった。
生まれながらにして悪人はいないという性善説は、残念ながら達也には当てはまらない。
自分の手は汚さず、周囲を操り、常に自分の望み・・・他人の幸せは許せない、他人を不幸にしたい・・・を、淡々と叶えていく。
たったひとり生き残った圭輔には、子どもだからという配慮のもと、すべての事実が知らされることはなかった。
大人になってから聞かされた当時の事実に、衝撃を受けた圭輔の心情を思うと胸が痛くなる。
終盤に向けての展開には、ただただ驚かされた。
隠されていた真実、用意周到に張り巡らされた達也の思惑。
過去に光があてられたとき、ようやく見えてくる汚され傷つけられ、虐げられた人たちの辛い思いが浮かびあがってくる。
まっすぎに、自分の中に後ろ暗いものを抱えずに生きていけたら幸せだ。
けれど、100%真っ白な人間なんているのだろうか。
圭輔のどこか優柔不断で臆病な性格は、達也たち親子によって心に深く刺しこまれた楔によって形成されたものだ。
けっして爽快感が残る物語ではない。
辛く、苦しく、やりきれない痛みが、心にじわりと傷をつけていく物語だ。
それでも、読んでよかったと思わせてくれた物語だった。
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伊岡瞬著 「代償」
生まれながらの悪人などいないと思うが、作品に描かれている達也などはもしかしたら「善」というものを知らずに生まれ育ったのではと思ってしまう。
「悪い子供はいない、悪い大人がいるだけだ」とはある教育評論家の言葉だが、ではその大人を悪くした一番最初のワルは誰?
もしかしたらそれこそ生まれ持っての悪人なのか?
達也の恐ろしさが自分に降りかかって来るようでイッキ読みの面白い作品だった。
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借り物。読んでいる間ずっとモヤモヤとイライラが止まらないという、恐ろしいほどのクズ野郎が出てくる。が、最後にそのモヤモヤとイライラを払拭できるほどの結末が待っているかといえばそうでもない。決して面白くないわけではないけど、読んでいる間の感覚が酷すぎて読後感が薄い。とにかく色々な意味でもやっとする一冊でした。