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「しきり」という人間にとってプリミティブである、行為から現象までを論じたもの。
個人の同定から、オフィスに至まで幅広く論じられている。
しかし、「しきり」が今日においてどのように働き、いかなる可能性があるのかを示してほしかった。
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しきること。
デ・ステイルのドゥースブルフ
要素同士の『関係性』の構成に着目し抽象絵画や機能主義デザイン、バウハウスへの影響。
ミース・ファン・デル・ローエのユニヴァーサル・スペース
しきりの消去、地と図の区別を無化への欲望
日本の家屋における可動的で融通無碍なしきり。
明治の和洋折衷、和洋両様式。洋間を接客空間へ、和室を家族生活空間へ。背広と和服。
聖と俗
蓑笠は非人の服装であり、マレビトの衣装であり、古くは鬼、隼人族の身なりであった。江戸時代の百姓一揆において百姓たちはしばしば蓑笠をまとっていた。
18世紀に公私分離がおこる。ルソーに見られる近代的主体の誕生。個室の誕生、生産性と速度の結合、時間の管理。速度と政治と経済、戦争。パンチカードとIBMとホロコースト。
『わたしたちが、なにかについて考えるということは、何かをめぐるさまざまなものを分類する(しきる)ことと深く関わっている。』
分かるとは分けること。
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[ 内容 ]
人間の意識、思考に大きな影響を与える「しきり」を様々な視点から読み直す。
[ 目次 ]
第1章 しきるということ(自己と非自己/アイデンティティ;自己と他者 ほか)
第2章 しきられる世界(聖と俗;日常と非日常 ほか)
第3章 生活の中のしきり(住まいのしきり(遮断)の装置
汚れのしきり ほか)
第4章 しきりの提案(ミース・ファン・デル・ローエによるしきり;中廊下式間取りの提案 ほか)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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「しきりに弄ってくる」「しきりに仕切ってくる副幹事」の本ではないです。過去当本を読んでいた際、友人が横からそんなイジリ方をしてきた経験があるので要注意。内外の関係性の演出手法・思想などが盛り込んであります。行き詰まったときのネタ帳の糧として(設計としても、理論武装?としてもw)大変勉強になりました。
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これだけよくまとめたなぁと率直に感服するが、対象を幅広くとりすぎて、あれもこれもみんな「しきり」。ちょっと無理やり関連付けすぎ?と感じる論もあり、もったいない気がする。