地衣類のふしぎ みんなのレビュー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：銀の皿　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　「～ゴケ」という名前なのだけれど、コケではなくて「藻類が共生している菌類」。地衣類についてのよくまとまった入門書です。
　「地衣類っておもしろそう。調べてみたい」人には、基本を丁寧に説明しいる良書だと思います。構造や生活環の基礎知識、採集や標本の作成法も載っています。
　「各部の名称」や「分類・検定」のしかたなどは、用語が難しかったり、かなり特殊な感じがします。できれば種名索引だけでなく、器官名や同定方法などの単語もひける索引であれば、もっと便利だったのではないでしょうか。

　「地衣類ってよく知らないけどなんだろう」と思って手に取った普通の人が楽しめるのは「第６章　地衣類とヒトとのかかわり」あたりでしょうか。食用となる日本のイワタケのこと、聖書に出てくる「マナ」も地衣類では？という話など。アンコールワットの崩壊にも関係していることもちょっとびっくりします。

　まじめすぎて最初から興味を持っている人にはいいけれど、「なんだろう？」と興味のない人をひきつけるような派手さ、奇抜さ、面白さ）はないかもしれません。いい意味の、「正統新書」かも。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：北方守備隊員　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

サイエンスアイ新書なので写真がイッパイ。
ただ、「地衣類とコケ類の違いも分らない人が多い」と茶者は書いているが、私も知らなかった。
地衣類が、共生生物であることすら知らなかった。
そんなレベルの読者なので、始めはちょっと難しかったです。
「地衣類」ちゃんと勉強したなぁ・・・。