大ヒット映画「みんなの学校」の原作です!
2019/06/05 15:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、大ヒット映画「みんなの学校」の原作で、大阪市立大空小学校における不登校ゼロ、みんなが学び合うという奇跡の学校の9年間の奇跡を追ったドキュメンタリーです。同校の初代校長である木村泰子氏による書で、この奇跡の学校の背景や実践活動が非常に詳細に一つ一つが生き生きと描写されています。映画を見た人も、見ていない人も、本当に感動できる一冊です。
いろいろ悪名高い大阪に
2019/03/25 09:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな実験的な学校があるなんて知りませんでした。しかも、読んでみると結構先生たちも試行錯誤していて。ちょっと時系列が入り組んでいて読みにくい部分もありますが、担任制をとらない、子供の自主性に任せるなどなど、公立のこういう学校が市町村に1つづつでもあったら世の中が変わりそうな気がします。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
映像で先見たんですが、原作があるということを知って読みました。原作のほうがより詳しく書かれていて感動しました。
投稿元:
レビューを見る
「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」そんな理念をもつ大阪市立大空小学校のドキュメンタリー映画『みんなの学校』。初代校長の木村泰子さんの言葉がぎゅっと詰まった初著。映画ではわからない現場の葛藤と、子どもたちのその後、そして木村さんの原点では尼崎でのエピソードも。パブリックの学校ストーリーはしばしば「奇跡」という冠をつけたがるけれど、決して真似できない妙技の結晶ではなく、子どもと子どもの周りの地域やオトナに向き合い関わり合った結果。木村さんもいっぱい失敗してるんだ。
投稿元:
レビューを見る
ドキュメンタリー映画『みんなの学校』を観る機会があり、非常に感銘を受けた。ちょうど本書発刊のタイミングもあったので、さっそく読んでみた。
映画では実名だった子どもたちが仮名になり、本筋を変えない程度にエピソードが少し変更されていることを除けば、半分はほぼ映画に収録のままだ。もちろん、本書には取り上げられなかった映像、映像にはなかったエピソード部分もある。また、木村氏の教師としての原点部分に触れた箇所もあり、内容のすべてが大空小学校での取り組み実例かと、勝手に期待していたのとは若干違っていた。
だがそのどちらでも同じように、教育における主体は子どもで、子どもも大人もあるべき姿は学び合い育ち合いだ、という一貫した姿勢は繰り返し語られていて、木村氏が教育実習生の当初から変わらないものである。
いつもこれでいいのかと迷い続けている、正解はない、という言葉に勇気をもらった。
今目の前にあることを一生懸命やる、変えたいならば自分が変わる、そして今そこにいてくれる人に感謝する。
木村氏も、自分と同じように日々向き合っていることを知り、また明日から頑張れる気がした。
投稿元:
レビューを見る
映画でもそうですが、読んでる間に何度も泣いてしまいました。声に出して驚いたり、笑ったり、読んでいる自分の反応に驚きました。
私は数多くいる、木村先生の教え子の一人でした。小学校5・6年を担任として受け持ってもらいました。今でも声を覚えています。(映画や本の中に出てくるような特別なクラスではありませんでしたが。)
さて、教え子ならではの泣き所は別にしても、誰しも心動かされる一冊ではないかと思います。
PBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)とか、アクティブ・ラーニングとか、カタカナ言葉で難しく聞こえる事を当時から実践されていた事も分かります。誰もが分かる言葉でそれらが書かれているので、大阪弁のイントネーションを頭の片隅に置いて読むと、先生が話しているようです。
本の帯や、映画の告知編のキャッチーな印象よりも、生身の学校や生徒、先生などの人が見えて来ます。
投稿元:
レビューを見る
観たのは映画『みんなの学校』。
始まって五分で隣りに座っていた姉は泣き、後ろの席の年配の女性達は笑ったり感嘆の声をあげたり……。
公立小学校でここまで! と驚きました。
私は、教師時代のことをいろいろと思いだしました。
なんにせよ、全てつながっているんだなということ。
それから、この大空小学校のような学校が増えていってほしいなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
学習では、「主体的に」といいながら、
その他の学校生活では、「○○しなさい、さもないと…」と指導する矛盾。
どうすべきかは、子どもが一番よくわかってる。
2歳の子でも。
わかってるのにできない子にこそ寄り添う。
子どもの言葉をジャッジせず、通訳する。
子どもを見る。声を聴く。
わかったつもりにならない。
学びの共同体のいう「学び方」をもう少し知りたい。
前半の構成がわかりにくいので☆−1
投稿元:
レビューを見る
映画に出ていた子どもたちのその後や、木村先生がどうしてこういう子どもたちとの向き合い方をするようになったのか、がとても伝わってきて、読みながらまた涙ぐんでしまった。映画を見た後に読んだから、余計に伝わるものがあるのかもしれない。
もう退職されて現場から離れられたというのが本当に残念だけれど、この教えがあちこちの先生、学校、そして保護者の間に共有されていくといいな。
投稿元:
レビューを見る
子育てや教育方法に正解はないし、理想通りにはいかない。けれど、教育や子どもに関わる人達はぜひ読んでほしい一冊。先に映画を見てから読むことをおすすめする。
そのへんの子育て本よりずっとリアルで、何より愛があふれている。
また、自分が東京出身の人間だからそう感じるのか、関西弁でのやりとりは、標準語とは違う、プラスアルファの効果がある気がする。
投稿元:
レビューを見る
大阪にある あおぞら小学校の元校長先生の話。健常者も知的障がい者も肢体障がい者も同じクラスの学校。
映画を観てその後が知りたくて購入。先日講演会にも行ってきました。
ブレがない先生。障がいがあるない、ではなく、その日その時に手を差し伸べて欲しい生徒は変わる。目からウロコでした。こんな校長先生が増えれば学校は変わる。
投稿元:
レビューを見る
○私たちは、その子が「その子らしく」いられることを、まず優先順位の一番に置いて学校づくりをしてきました。「その子らしさの質を上げよう」と。それは、「その子の現状のままでいい」というのではありません。「その子の“ありのままの質”を上げよう」ということです。
その質を上げるのは、子ども同士の学び合いです。そして、その子のおかげで、周りの子どもたちも、ものすごく育ちます。それこそが「学び合い、育ち合う」という教育の本質。教師の力量だけで補えるものではありません。むしろ大人は余計なことをしません。(p81)
○教師になくてはならない力は、子どもの話を聴く力。授業を上手に教える力ではないと思います。それなのに、ジャッジばかりして通訳しないと、子どもたちまでジャッジばかりするようになります。
大人のつくる空気を、子どもはいつも吸っているのですから。(p169)
○教師は全員、子どもに対しての「責務」があります。しかし、「責任」があるのは校長だけです。教職員には一切責任はないのです。(中略)さらに言えば、学校の中で職種の違いがあっても、子どもの前の大人はすべて対等です。対等でない場所に、学びは成立しません。(p171)
○目の前の子が今、何に困っているのか、今日一番困っているのは?ということを毎日、毎日大切にしてきました。困っている子は、ほうっておいたら集団のなかに入ってこられません。1日学校に来なかったら、次の日来にくくなる。1週間来なかったら、もうずっと来られなくなってしまう。
さらに、大空では「その日のことは、その日に」といった、言葉にはならない暗黙のルールのようなものがありました。その日に解決しないと、翌日は、みんなで学びを楽しめないからです。
「気づいたときに、気づいた人が動く」
それが大空のモットーでした。(p176)
○大空では、すべての教員が自らの授業を開いています。若い教師もベテランの教師もどんどん自分の授業をオープンにします。互いの授業を学び合える学びの宝庫です。大人が学び合う姿を、子どもは当たり前の空気として存分に吸っています。
つまり、大人同士が安心し合える場では、子ども同士も安心できる。大人が助け合う姿は、子どもも大好きです。大人が学び合う姿が、子どもの学ぶ意欲を大きく高めます。(p177)
○公立の学校は、伝統と校風があり方針が決められている私学とは違います。公立は、校長のフリーハンドで「子どものための学校づくり」におけるあらゆる実践が可能なのです。優先順位を間違えず、目的のためには手段を選ばないくらいの勇気と情熱があるか、ないか。それだけのことではないでしょうか。(p181)
投稿元:
レビューを見る
映画を上映会で観ていたので、すごくスッと読めた。映画観てからがオススメ。映画の中で起きていたことの本質が何なのか再確認できる。
大空小学校がすごいのは、発達障害のある子が一緒に学んでいることではなくて、学校が地域を巻き込んで子ども一人ひとりをそのままに受け止めて育んでいこうという姿勢を、学校全体で共有しているということ。そして、それはパブリックの学校が本来持つべき姿。
学びの多い本。
投稿元:
レビューを見る
公立小学校なのに,公立小学校だから可能性がある…そんな気持ちになる学校の紹介です。
あたらしくできた小学校に,集まった教師たちと子どもたち。校長をはじめ,「学び合いと育ち合い」「どんな子も地域で学ぶ」をテーマに学校づくりに取り組んでいきます。
子どもへの圧倒的な信頼に裏打ちされて進められる学校運営。運営と言うと,何か,教師の圧倒的な指導が入っているように聞こえるが,実際は,「教師が子どもから学ぶ」という姿勢が一番だいじにされているようです。
地域とともに学校を作る…それは,地域におもねることではなく,地域も巻き込んでいっしょに子育てをすることです。
今の教育界でも,こんなことが可能なのだと分かるだけでも,貴重な記録です。
映画にもなった「みんなの学校」。その映画を文科省でも見たそうです。そのとき,木村校長は,当時の下村文科大臣から,
「校長のリーダーシップを,ぜひ全国の管理職を目指す人たちに伝授してください」
と言われたそうです。しかし…木村先生は次のように言います。
「校長がリーダーシップのとり方を間違えると,みんなの学校は実現しません」
ちまたには,リーダーシップの取り方を間違えている校長たちがうようよしています。そして,職員室の教師も子どもたちも萎縮し,自分を出さずに,目立たずに,控えめに過ごしているような気がしてなりません。
うちの学校はどうでしょう。まだまだ,子どもが主体的に動いているとは言えません。というか,ほど遠いです。
私も,少しずつ変えようとはしているけど…微力。ただ若い人たちの感性はなかなかいいです。この本にも出ていましたが,ベテラン教師たちは,これまでの姿勢をなかなか変えられません。
で,もしかしたら,今年から少しは変わるかもと期待しています。なんせ,この本を紹介したのは,新しい校長さんだから。
投稿元:
レビューを見る
TVドキュメンタリーとともに、木村先生の講演を聞きました。
はつらつとした姿と言葉に勇気づけられました。