あ~やっぱり面白い!
2017/02/10 10:50
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投稿者:笑う門ふう - この投稿者のレビュー一覧を見る
楊令伝がちょっと私的には盛り上がりにかけたのですが、
岳飛伝を読み始めると「あ~もっと流さずにきちんと楊令伝を読んでおけば良かった…」
と後悔。
どんどん読みたいけれど、水滸伝シリーズがこれで終わってしまうと思うと
一気に読破はもったいない!
かみしめて、かみしめて…。
少しずつ変わっていく者たち
2020/08/20 22:04
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
梁山泊は新頭領呉用のもと、各々が考え行動することを方針として決めた。新しい物流の道を拓こうとする王貴や張朔、聚義庁のメンバーとなった宣凱の姿に肩入れしたくなる。
岳飛は失った右腕に義手を付けることで前に進んだ、という気がする。
韓世忠は初めての大敗から目を覚まし、水軍の強化に取り組み始める。
王進、公淑の死により子午山を下りた王清や蔡豹がどのような人生を歩むのか。
梁山泊と金軍の対決が始まったところで終わった本巻だが、対決の行方もさることながら登場人物たちが変化しつつ生き抜いていく様を見届けたい、そんな気にさせられる。
岳飛伝 2 飛流の章
2018/05/01 10:54
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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずは金軍と岳飛の闘いが開始されました。楊令の遺児である胡土児もでてきました。どう成長して全体の物語にどうかかわるか益々楽しみです。まずは岳飛と金軍の総師とどのような戦いをするのか、なかなか決着はつかないのだろうな。
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王進、ついに逝く…それだけで感想を終わりにしても良いくらい、大きな出来事。子午山での生活を経て、何倍も器量が大きくなった人物も数知れず。陰の番長は間違いなくこの人。その巨星がついに… ということは、いよいよ梁山泊の陥落が迫っていることを暗示しているのかも。版図を投げ打って総力戦に臨んでいるのも危ういし。旧梁山泊を盛り上げた、最古参の面々から感じられる覇気も、確実に目減りしてきているし。戦いの場面も殆どなく、淡々とした印象の本巻だったけど、着々と決着のときが迫っているんだろうな、って気配は感じられる。まだまだ熱いです、さすがに。
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戦いの中で討たれての最後ではなく、静かに真摯にその生涯を終えた人の姿が印象に残った第二巻。
でも僕の中で、一番お気に入りのシーンは王清と岳飛と梁興が焚火を囲む場面です。
僕も一緒に酒を飲み、羊の肉を食べ、笛の音を聴きたいと思えました。
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梁山泊と金、南宋、岳飛軍と、三つ巴、四つ巴となり、様々の登場人物を巻き込み、話が展開していく。
男の生き方、国家のあり方と、次元の高い問題提起がなされていく。
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「おい、泣くな」
李俊に言われて、宣凱は自分が涙を流していることに気がついた。
「俺らはな、振り返ると、何人も何人もの顔が浮かんじまうんだ。その全員が、死んじまってる。志なんてものを心に持つと、死んじまうんだよ。燕青など、ほとんど人間ではないな。生き延びているんだからな」
「私は、自分が自分であるために、何をやるべきかは、いつも見えていた。志があったからだ、と思っているよ。替天行道。盧俊義殿は、その言葉を口にするたびに、ほとんど涙を流されるのではないか、と思うほど心を打たれた表情をされた。父のような方だ。私は、あの顔だけは忘れられぬ」
「よせよ、燕青。今夜は、二人で宣凱という小僧を、奈落に突き落とそうと画策しただけじゃねえか」
「奈落に、落ちてくれたようだ」
「奈落にある光。それが、ほんとうの光かもしれないしよ」
「宣凱。苦しむだけ、苦しめ。この戦が終わった時に、自分の意思をはっきりさせろ」(358p)
替天行道。北方謙三は、遂に一行たりとも、それを我々の前に明らかにせずに、大水滸伝シリーズを終えたと聞いた。しかし、この第二巻において、最も語られたのは「志」という言い方の「替天行道」である。彼らの言葉から、旧宋を倒すための意義が書かれているということはわかった。どうやらその後の政権構想などは書かれていなかったらしい。童貫が死んで、旧宋が倒れた時に、楊令が選んだのは、梁山泊が政権を獲る道ではなくて、何処にも帝を戴かない、物流が世界を支配する、いわば自由資本主義革命だった。そのことの本当の意味を誰も知らなかったのだから、成功するはずもなかったのだが、綻びが出始める前に物流の道そのものが洪水で流されて、頭領楊令も暗殺されて仕舞う。しかし、そのおかげで、というか替天行道の志は残った。おそらく、帝を抱かないまま、梁山泊の英雄たちは一生を終えるのだろうと思った。
岳飛伝が始まって、登場人物たちに傑出した人物は現れず、皆思い悩んでいて、岳飛さえも冴えない。そう思って読み進めて来たのだけど、これはこれでいいのではないかと思い出した。このまま17巻も続けば気も変わるかもしれないが、今はこれでいい。
世界を生きるとは、戦いだけじゃない。明確な目的をもって生きることだけじゃない。
「人は、うまいものを求める。しかし、ほんとうは必要ではないのだ。生きるためだけなら、こんなに手間をかけることはない。羊を殺して、ただ食う。それでいい。王清、この肉は、香料と酒に十日漬け込み、一晩、風に当てて乾かしたものだ。うまい方がいい。うまい方が、生きている。人がうまいものを求めるのは、人として生きているからだぞ。無駄なものを求めるのが、人というものだ。王清、おまえの笛も同じだ。無駄なものだ。なくても、生きていける。しかし、人は笛の音を求める」
「梁興」
「なんだ、岳飛?」
「喋りすぎだ」
「そうだな」(302p)
金と梁山泊の戦いはまだ終わっていない。楊令の仇を討つためにウジュの首取りに執念を燃やしている照夜玉その先に、楊令の遺児・胡土児が居るのだ。心配でならない。
2017年1月8日読了
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壮大な実験国家の梁山泊は、巨大な自然災害と巨星の死により分解の危機に、その実験を続けるために新たな形を模索し始める。
そして岳飛は、梁山泊を追いかけるように国のあり方を模索し始める。
まだまだこれから。
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鼎立する梁山泊と金、そして南宋。梁山泊と金軍の激突がはじまりましたが、この巻は何といっても王進・公淑夫婦との別れ。涙なしには見届けられませんでした。
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王進の最期。妻・公淑を看取り岩の上で静かにその時を待つ姿が見事なほど気高い。子午山で過ごした面々のエピソードを振り返りながら読み進めた。心の傷を癒した者、健やかに成長した者。印象的な場面がいくつもある。何人もここから巣立って行ったんだよな、心の故郷なんだなと思うとしんみりしてしまう。
そして毛定に義手を作ってもらった岳飛。新たな右腕にテンションが上がったり、娘の様子をこっそり覗きに行ったり、王清の鉄笛を聞き命を懸け闘った梁山泊の面々に思いを馳せたり。この孤高の存在ではない「人間らしさ」がこの漢の魅力だろう。
梁山泊では今後を検討する会議を実施。呉用はあくまで各々の意志を優先しサポートしていく方針。これまでは宋江、楊令に導かれ進んできた梁山泊。今後はそれぞれが自らの道を進んでいくのだろうか。
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少しずつ登場人物のおさらいができて、物語に入りやすい状況になった中、王進、公叔の死と梁山泊軍対金軍の激突。流石の死に際の描写に涙して、相変わらず格好いい戦闘描写に鳥肌が立ち、あっという間に読んでしまった第2巻だった。
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金国、南宋、そして岳家軍はそれぞれ痛手を乗り越え、新たな体制を作りつつあるが、梁山泊だけが、方向性を見いだすことができずにいる。
第三世代の王貴、張朔はそれぞれに梁山泊とは離れたところに自分の居場所を見つける。
機が熟したとき、呉用は聚義庁に主だったものを集める。
全てを率いる存在としての頭領を欲する秦容や呼延凌に対して、それぞれの志を持ち、それぞれの考えを持ったものの集合としての梁山泊を解く第一世代のジジたち。
それは、すべてを楊令に押しつけてしまったことへの悔恨だった。
「林冲殿さえ生きていれば、楊令殿が頭領などということは、絶対に許さなかった、という気がする」と泣く曹正に、ついつられて涙が出たが、よく考えたらそんな状況でも楊令ったら隠し子作ったんだよね。
その胡土児が金軍で兀朮の養子になっているのも、運命の皮肉と言いましょうか。
この先どうなるんだろう、ドキドキ。
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ついに三つ巴の戦いが始まった。
しかし、やや迫力に欠けるような・・・。
ここから盛り上がることを期待して☆4つ。
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王進死す!!!
偉大すぎる男の死・・・
梁山泊を育てた男!
九紋龍の史進を捩じ伏せられる男!
水滸伝最強の男!
なんか、本当に物語が終わりへと向かっていきます。
初代梁山泊のメンバー達は歳を取りすぎました。
志とは何なのか?
替天行道とは何だったのか?
何となく振り返ってみたくなりました。
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圧倒的なカリスマリーダーはもういない。
でも、ビジョンやパーパスはあり、優れたチームも健在。
これから、どうなる?梁山泊!