古事記は熊襲の伝説?
2017/06/03 14:18
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投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
国造りの内容は確かに火山のイメージあり。論点は面白い。
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【なぜ火山地帯から天皇の物語は始まるのか】神が降り立ったのは草木も生えぬ荒涼とした山だった? 九州南部、出雲を舞台とする古事記に縄文時代の人々の巨大噴火の記憶を辿る。
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なかなか刺激的な論考であった。著者の非専門家である故の一歩引きながらも、様々な角度からの丁寧な説明は、多少くどっかたり飛躍しすぎかなと思うところもあるが、全体的には、なかなか説得力があったと思う。ただ、流石に出雲、熊野の噴火の記憶が後々ずっと語られ、記憶が引き継がれていると考えるのは多少無理がある気もする。
冒頭の鬼界カルデラの噴火の事実を知らなかったので一気に引き込まれ、最後にはずっと読んでいる間感じてたその他の天変地異についての著者なりの考えも示され、スッキリとした。
ワノフスキーの本も是非読んでみたい。
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日本神話を火山活動に重ね合わせて読み解く。火山灰によって長期間太陽が陰ったことが天の岩戸の話になったという説には説得力を感じる。
スサノオやヤマタノオロチの蛮行や見た目を火山と解釈するのも少し強引なようにも思えるが、可能性としてはあり得るのかなと思う。
火山というスペクタクルな災害を目の当たりにして神の仕業と解釈し、それを鎮める力を持ったものを神として祀る。そんな古代からの記憶を稗田阿礼の物語から紡いだものが古事記だと言うのはロマンチックだ。
著者の考えのもとになったワノフスキーの著書も読みたくなった。
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連城三紀彦の『女王』を読んで以来、どの本を読んでも、ストーリーが噛み合ってこなくって。
つまり、こういう時はどんな小説を読んでもダメなんだろうなーと。
じゃぁ何を読もうか考えていたら、初めてコメントをしてくれた方(ありがとうございます)が考古学が好きとかで、そういえばと思い出した本。
自分は火山オタクなので(正しくは、火山オタクになりたい!w)、「古事記の様々な謎を、火山というキーワードで解くって、わぁなんてロマンチックぅ~!」とw、期待しまくりでずいぶん前に買った
でも、いざ読みだしたら、イマイチピンとこなくて。
結局、いつも通り、他の面白そうなミステリー小説に手を出しちゃって、そっちは忘れちゃうという積読本の定番コース。
今回読もうと思って探したら、積読本のかなり下にあって。さすが縄文時代だけあって、発掘しなきゃ読めないんだなーと、ちょっと感心した(笑)
冗談はさておき、あらためて読みだしたら、これが思い白いのなんのって。
これは100%褒め言葉として書くが、古事記に書かれてあることを何でもかんでも火山活動に“こじつけちゃう”ところが素晴らしい!w
いや、こじつけちゃうと言うといい加減なことが書いてあるようだけど、でも何となく納得できちゃうからスゴイ!
ていうより、むしろそれって、何で今まで火山活動と結び付けて考えなかったの?と思ってしまうのだ。
(え?なに?たんに学者が火山に興味がないから思いつけなかっただけ?w)
例えば、ヤマタノオロチの尾っぽから出てきた草薙剣を、それが縄文時代のことだったとしたら製鉄技術はないのだから、鉄剣ではなく(火山活動によってつくられる)黒曜石のナイフじゃないのか?なんて、妄想を発展させまくった仮説はすごく好きだ。
前に、熱田神宮にある草薙剣は箱の中に土に埋められるように保管されてあるから誰も見ることが出来ないみたいなことを何かで読んだ記憶があるが、それが鉄剣ではなく黒曜石のナイフなんだとしたら、確かに石器じゃ恥ずかしくて誰にも見せられないよなーなんてw
とはいえ、1万年以上続いたという縄文時代の記憶をそこまで受け継げるものなのかなーというのは、どうしたって考えてしまうし。
また、今の日本人には縄文人のDNAはほとんど含まれていないという調査結果(ある地域の限定的な結果らしいが)もあるわけで、そう考えると、何で先住民である縄文人の記憶を、おそらくそれを滅ぼしたであろう大和朝廷の側が自らの正当な歴史(書)として残したんだろう?というのもある。
ただ、文字のない縄文時代だったからこそ、情報の少なさ(現代のように無駄に情報や娯楽が溢れてない)ゆえに逆に受け継がれたということもあるかもしれないし。
ていうか、ぶっちゃけ縄文人に受け継がれていたそれらの記憶がすごく面白かったんで、大和朝廷がパクっちゃったということだってあるだろう(そういえば、日本人はパクリの天才だっけ←ホメ言葉ねw)
ま、パクらないまでも、縄文時代でも大陸との行き来はあったらしいから、大陸の方にその当時の記録があって。古事記が編纂された頃はそれに接することが出���た可能性だってないとは言えないだろう。
何より、何年か前の伊勢神宮の式年遷宮でやっていた、神官みたいな人たちが手を上げ輪になってワーワー言ってる、あの「どこの未開部族だ?(失礼w)」的な儀式を見ちゃうと、大和朝廷っていうのは縄文時代を引きずっていたのかなーなんて思ってしまう。
いや、だからって、縄文時代の人を未開部族だなんて、いう気はない(^^;
しかしまぁこの本に書かれているように、古事記が火山活動の記憶を元に書かれているのだとしたら、古事記の作者はクラークなんて裸足で逃げ出しちゃうくらいのSF作家だったんだなぁーw
買った時に全然面白くない本を時期を改めたらすごく面白いって、本っていうのは読むタイミングみたいなものがあるんだなーと驚いた。
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鉄朱饒速日十一面観世音縄文と移りまとまりつつある自論に、背中を押すような論説を与えてくれたのが本書である。因みにここで書き記すことが上策では無いことは承知の上で書き示すが、岡本太郎が縄文を芸術の領域に誘導したことで我々日本人は随分な割を食った。と思う。縄文は芸術などという小さな枠だけで語れるような世界ではなく、日本初世界へと広がっていった我が祖国の平和思想であるはずだ◎芸術は爆発なのではなく、縄文は自然との対話の集積であるのだ〜
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ワノフスキーの収蔵がなかったので、同じテーマのため借りてみた。なるほど素戔嗚尊を火山とするとあれこれ辻褄が合う。天の岩戸隠れ、日蝕は不自然だよなぁと思ったからスッキリした。
結論先出で冒頭読んで充分だった。失礼ながら著者は専門家でもなんでもないため、その後の章は些か退屈
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題して『最初はメフィスト賞受賞作品全部読もうと思ってたんだけど、ほらメフィスト賞って「面白ければ何でもあり」ってコンセプトだから、すごく特徴的な面白い作品もあるけど、ハズレもけっこうあって、うーん全作品はちょっときついかなーなんて考えてたら、おびーがけっこう読んでて、じゃあもうおびーが高評価、具体的には星4以上のだけ読むことにしよう!』略して『読む!』でございます(略しすぎ)
え、これメフィスト賞つか小説ですらないじゃんってお思いでしょうが、次に読む『死都日本』の下準備なんですよ
まぁなんでそんなことしてるかって言うと…
題して『「死都日本」のおびーのレビューの中で、作品の中で古事記と火山活動についての描写があって、興味深いんだけど、そこで緊張感が薄れるみたいな評があって、ん?中弛みみたいな感じなんかな?じゃあ予めそのへんの知識を厚くしといたら最後まで楽しく読めるんじゃね?って感じで調べたらまさにこれじゃね?ってのがあったので先に読むことにしました!』略して『読む!』です(同じ過ち)
そしたら、この本の中で『死都日本』に触れてるところがあって、うわなんか引き当ててるわって思いましたw
で、内容ね「古事記神話は火山の風景と表裏一体といえるほど結びついているー。」っていう筆者の考えの根拠となるものがばーっと書かれてるんだけど、面白かったです
わいってばそもそも「これってこういうことなんだよ!」って強く言われるとあーそうなんかなーって思っちゃうチャンピオンなので、あーそうなんかなーってずっと思いながら読みました
うん、でもね古事記と火山の関連性
すごく説得力あったなー
つかやっぱ『古事記』がそもそもおもろい
本書の中で一番おもろかったのは国造りの神様イザナギが死んでしまった奥さんイザナミをなんとか連れ戻そうと「黄泉の国」に行くんですが、そこで奥さんとの約束を破ってしまったがために黄泉の軍団に追いかけられるという話が古事記にあって、その黄泉の軍団は溶岩や火砕流のメタファーと考えることもできるってことなんですが、面白いのはそこじゃなくて、結局イザナギは大激怒した奥さんからはただただ逃げるしかなく(途中桃やぶどうを投げつけて気を引いたりするw)それは現代も神話の時代も変わらんのだなーってところでした
うんうん、そやねん、甘い物でご機嫌伺いしてダメならもうひたすら逃げる!イザナギ先輩それ分かるわーw