香りを科学した興味深い一冊です!
2020/02/10 17:02
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、長年、謎に包まれてきた私たちが匂いを感じるメカニズムについて分かり易く解説した科学書です。人間の歴史をひも解くと、私たちは実に様々な香料をその状況に応じて使い分けてみました。しかしながら、なぜ、匂いを感じるのかという仕組みや構造は、長らく分かっていませんでした。同書では、この「香り」、「匂い」ということについて焦点を当て、科学的に、自然にはどんな香りが存在するのか、人は新しい香りをどのように作りだしてきたのか、香水やシャンプーや石鹸などの香りは人体にどのような影響を与えるのか、といったことについて解明していく非常に興味深い書です!
「香り」を、化学的に理解するのには最適!?
2024/10/25 11:22
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投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人と香りの歴史、自然界の香り、香りを感じる仕組みから、
香りの分子の構造、測定方法、香りの分子の合成など、
化学的に解説。
補足説明の「化学構造を知る」は、
これから化学を学ぼうとする人に役に立つと思う。
生活を彩る自然界のさまざまな香り
香りを感じる仕組みと香りをどう表現するか
香りの分子を突き止める化学
匂いを測る
天然香料から合成香料へ
香りの分子の効果と安全性
快い香りの秘密
「香り」をアロマテラピー的にイメージする人には、化学的な説明が難しいかな?
香りというものの不思議さ
2024/05/01 10:35
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
香り 匂い というものが科学的にあまり解明されていない ということがよくわかった。香りに関する有機化学的な解明解説は門外漢にとってはかなり読みにくかった。しかし、特定の「基」がある匂いに関わりがある という不思議さを感じた。香り と同様に科学的に解明されにくいものに「味」がある。そしてこの「味」と「香り」はヒトにとって不可分のものである。この点への言及がなかったことを残念に思う。
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投稿者:ひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
香りをひとがなぜ感じるのか、においの正体や、香りのもつ効能などについて書かれていて、おもしろかったです。
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匂いとは何か?
謎に満ちた「香り」の世界を徹底解説!
何千年も前位から人類は香料を利用してきましたが、じつは匂いを感じるメカニズムや、その正体は長い間謎に包まれていました。自然にはどんな香りが存在するのか? アロマテラピー、香水、シャンプーや石鹸などの香りは、人体にどのような影響を与えるのか?
香りの神秘を最新科学で解き明かします。
・人類は5000年以上前から香料を使っていた
・香りが記憶をよみがえらせる「プルースト効果」の秘密
・「動物の糞の臭い」と「ジャスミンの香り」はじつは同じ分子!?
・夏目漱石の『三四郎』に登場する香水「ヘリオトロープ」に込められた意味とは?
・人が嗅ぎ分けられる匂いの種類は1兆種類!?
・ラベンダーの香りが血圧を下げる
・香りが引き起こすアレルギーとは?
[著者プロフィール]
平山令明(ひらやま・のりあき)
1948年、茨城県生まれ。1974年、東京工業大学大学院修了。ロンドン大学博士研究員、協和醗酵工業(株)東京研究所主任研究員、東海大学開発工学部教授、東海大学医学部教授、東海大学糖鎖科学研究所教授を経て、2016年より東海大学先進生命科学研究所所長。理学博士。現在のおもな研究課題は、コンピュータ科学を駆使した、より効果的で、より安全な医薬品の開発。さらに、人間のQOL向上につながる有用物質の探索・創製にも興味を持って研究活動を展開している。著書に『暗記しないで化学入門』『実践 量子化学入門』『熱力学で理解する化学反応のしくみ』『分子レベルで見た薬の働き 第2版』(いずれも講談社ブルーバックス)などがある。
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借りたもの。
香り成分を化学的に分析し、その種類・効能について簡単にまとめた本。新書判ながら内容は充実していて、わかりやすい。
香りの分類、分子構造からその“正体”を突き止めようとする。同じ分子でも異性体により香りが変わってしまうなど、今まで化学に携わっていなかった私には、非常に勉強になる。しかも理解しやすい!
芳香療法(アロマセラピー)関連の本では感覚的に書かれることを突き詰めている。
ホリスティック医療――芳香療法などで――ナチュラルで身体に良いものというイメージもある。しかしそれは誤解で、(致死性はもちろん無いが)香り分子の毒性についても言及。
「化学物質を取り扱っている」ということを念頭に置いている。
「化学的」な分、まだ未解明なことも多いようだ。
また、香りの受け手である人間もまた千差万別なので、まだまだ研究する必要がある模様。
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大学時代は一応理系だったのと、化学の基礎知識もあるので、流石に化学反応まで詳しくはないけれど、読んでいて面白かった。
以下、気になった内容。
プルースト効果という、香りにより記憶を思い出す効果は、実際に神経が嗅覚の場合、ダイレクトに脳の記憶を司る海馬や扁桃体に繋がるため起きる
アビセンナがアラビアで錬金術をしている中でバラからバラの香りを取り出す方法を見つけた、これがいまの水蒸気蒸留法
ドルトンの分圧の法則で、沸点が高い成分も水蒸気蒸留法にて分圧が効き、100度でも蒸発する事を応用
香料をとれる動物は四種のみ
マッコウクジラ、ジャコウジカ、ビーバー、ジャコウネコ
マッコウクジラはアンバーグリス 竜涎香
ジャコウジカ ジャコウ、甘く粉っぽい、ムスク
ビーバー 海狸香 頭痛や発熱などの治療に使われていたが、薄めるとジャコウのようになる、シャネルのアンテウスなどに利用
ジャコウネコ ジベット 薄めると良い香り、シャネルのNo5
匂いを感じる時は、嗅覚受容体に匂い分子が結びつき、Gタンパク質共役型受容体に連絡され、GTPと結合して酵素の働きを起こして伝達される
嗅覚受容体遺伝子は821個あり、そのうち396個が実際に機能している、つまりこの組み合わせが香りである
しかし、アフリカゾウは1948個遺伝子が存在、他の生物にはより嗅覚が重要
世界共通の香り分類
Floral fruity sweet honey anise citrus aromatic balsamic green woody mossy early minty herbal spicy marine leather amber musky animalic powdery aldehyde
炭素原子8〜10が心地よい香りと感じる分子
シスジャスモンとトランスジャスモンは、メチル基が逆の光学活性体の違いだが、前者はジャスミン、後者はキノコの香りがする
天然物化学という、自然界にあるものをそのまま化合物として抽出する分野があり、日本はその第一人者。その中で、天然の香りを人工的に作る研究がなされている。
各国やブランドで香りは合成されているが、ニトロ基をもつものが以前使われて肌への刺激が問題になったり、一世を風靡する香りの成分が実は毒性が強いなどの歴史がこれまで起きている。しかし、自然由来なら毒性が低いというわけではない。
1937年にガットフォセにより提唱された芳香療法がアロマテラピーの始まり。
リナロールが血圧を下げる研究 2006 永井ら
ローズマリーカンファーとレモンの香りを6高度アルツハイマー病患者に嗅がせて認知症評価法を試したところ、明確な改善がみられた 2008神保ら
アロマテラピーについても、より定量的な研究で効果を立証していく必要がある
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献本キャンペーン当選。
最近当選続きで、プリマハムのディズニーイベント、東京都水道局アンケートでのサーモス水筒当選と、運が良い。。
ブクログさまいつもありがとうございます。。
本の内容はというと、タイトルのとおり化学(科学よりは化学っぽかった)の内容もあり、
私のような化学が苦手なへっぽこ物理やさんにはちょい難しかった。
ただ、「嗅覚について体系的経験的に学ぶ機会が少ない」「匂いは化学反応」といったエッセンスの部分は興味深く読みました。
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"香り"を、化学・生化学の面から解説した書。というか、"アロマ"を化学面から理解しましょうね!と言った方が近いか。
嗅覚以外に比較して、客観的な指標の設定が難しい面などもあり、探究者も比較的少ない。ので、この本読んで面白いと感じたら"臭いを科学する"研究者になってねー、的な啓蒙書の面もあり。
"香水"の側面からの言及が多くて、正直のところ退屈した。ので結構読み飛ばした。
認知症改善、或いは予防にアロマが効果が有るらしいってのは聞いたことが無かった。
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良書。
さすが、ブルーバックスは、凄い。
もう専門書。これさえ読めば大丈夫って感じ。
化学式難しい、かなり専門的。
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香水や香料の香りがするメカニズムや化学式について書かれています。化学式に強い方ならもっと楽しめると思います。
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匂いのする分子について以前から興味があり、自分で香料を合成してみたいという願望もあったため、分離、精製、抽出、合成の解説をとても楽しく読めた。意外と専門的で、大学で初めて習うような化学の用語が解説ありで使われている。(旋光性、ラセミ体、フリーデルクラフツ反応など)
低分子であるほど匂いを感じやすいが持続性が弱いなど、分子量と匂いの感じ方の関係の説明にはなるほどの連続だった。CO2の超臨界状態を用いた抽出方法が画期的で印象に残った。匂いを感じる鼻のメカニズムを解説していた章は自分にはとても難しかったため、もう一度読み返したい。
普段好んでいるムスクの香りが、且つては動物由来の香料であったとか、初めて知ることだらけで、香りに対しての興味がより深まった。
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香りの科学情報について、ここまでわかりやすく書いてある本は初めて。
イメージや情感として捉えられがちな香りを科学として説明されており、腹落ちする本でした。
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匂いの正体について,その分子構造から解説する。〜の匂いはーという分子,といった感じ。逆に,どういった分子がどういう匂いをするかを調べるのにもいい本。内容としては,大学1〜2年相当の有機化学が中心である。有機化学を学習する動機付けとして読むのも良いだろう。
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軽い気持ちで手を出してはいけない本でした。
化学に無知な私としては、読み飛ばせざるを得ないページがどれだけあったか。
興味が先行して読んだ本です。