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<内容紹介より>
何者かに攫われたユナを追い、<火馬の民>の集落へ辿り着いたヴァン。彼らは帝国・東乎瑠の侵攻によって故郷を追われ、強い哀しみと怒りを抱えていた。族長のオーファンから岩塩鉱を襲った犬の秘密と、自身の身体に起こった異変の真相を明かされ、戸惑うヴァンだが……⁉一方、黒狼熱の治療法をもとめ、医術師ホッサルは一人の男の行方を追っていた。病に罹る者と罹らない者、その違いは本当に神の意志なのか――。
――――
ヴァンの体に起こったこと、そしてアカファ王の「魔が差した」ことをうけた少数部族の波乱。
神の意志と信じて、帝国にゲリラ攻撃を仕掛ける<火馬の民>、帝国に露見したテロ行為を「なかったこと」にしようとするアカファ王、病に挑むホッサル、ユナをさがして旅するヴァン。
それぞれの思惑が次第に交錯し始めます。
個人的には、ついにヴァンがユナを見つけ出したことに安心しました。
様々な立場の人々の、それぞれの思惑が込み入っていて少しわかりにくい印象もありますが、戦いの描写やストーリー全体の展開なども歯切れがよく、ストレスなく読み進めることができます。
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大国とそれに支配される少数民族。
独自の文化、文明が薄れていく悲しみ。
弱者の武器である生物兵器。
人の世の根本を問いかけるファンタジーなのかも知れません。
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顕微鏡が出てきたことに驚く。我々の世界では、顕微鏡で病原菌の観測が始まったのは17世紀頃ということなので、なんとなく時代を重ねてしまい、往時の人たちの病気との戦いに想いを馳せてしまった。
ファンタジー世界に密やかにはびこる伝染病。治療をし、原因を突き止めようとする医師たちと、それを利用しようとする者たち。民族間の諍いや入植者への怨念などが絡み合い、よりいっそう、ファンタジーながら我々の世界と地続きであるような錯覚を感じてくる。
少しずつ明かされる背景とともに、最終巻へ。
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支配する側とされる民
それぞれの想いと、狂気。
だんだんと明かされてきた病気の謎。
てきた物語は一気にクライマックスへ
この世界観はすごいなぁ
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読んだ直後の感想、
あわれマコウカン…!!
故郷に戻れば吹き矢で襲われ、軟禁され、
めっちゃ心配してたのに、サエに一服盛られるし、
サエとヴァンはもう夫婦みたいだし(一服盛られてるから知らないだろうけど)
不憫…!でも吹き出しちゃう(笑)
黒狼熱にかかる者とかからない者の違いを食生活から割り出そうとするホッサル達。
狼に噛まれた自分達の体に起こった異変に不安になるヴァンに対する説明がすごく分かりやすかった。
敵兵の判別と、病み済みと呼ばれる症状で、免疫について説明するホッサル。
裏返る変な発作=病原菌による脳の障害または病原菌との共生という説!!
これくらい分かりやすい説明をしてくれる医者はどれ程いるだろう…!
イザムに後遺症が残った理由もこれで説明がつく!
病気の原因がわかった所で、誰が保菌した狼を使って襲わせたのか?という謎は残る。
鹿の王もここで登場。
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2018.8.30読了。オーファン達<火馬の民>の思いが痛くて読んでて辛い。毒の牙を持つ半仔を神の御手だと思いこんでいるとあったが思いこみたいという悲痛な希望への祈りが透けて見えるからなお辛い。そりゃやってられないよなぁ…何かを恨んで生きるのは辛かろうに。ヴァンは虚無と生きてるけどそっちの方がいいと思うのは私自身がそうだからだろう。軟禁されてるホッサルとマコウカンのもとに事情を知らないミラルが来ちゃった☆と言わんばかりに現れたのはアホー‼︎この人質がー‼︎と思わざるを得なかった。某漫画で軟禁状態の主人公の元に敵に連れられてのほほんと来ちゃったあるヒロインを思い出すわ…でもそのミラルとホッサルが互いに添えぬ間柄と理解してるからこそ今を大事に愛してるのは切ないな。ナッカがユナちゃんの親戚だったとは…だから生き残ったのか。そして最後にまた上手い解説があったけど、ただ文字が羅列されているに過ぎないのにこれほど心揺さぶられる媒体を私は他に知らない。ああこの本と出会えて良かったなぁ、私が本を楽しめる人間で良かったなぁと心から思う。表紙の絵も毎回素敵だなぁ。オーファンかな?赤い馬が胸に描かれた鎧と後ろに佇む影としてしか描かれてないキンマの犬達が象徴的でいい。なお私はこの本で初めて「レア物」に当たった!
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〈犬の王〉
辺境の民たち
イキミの光
2015年本屋大賞
著者:上橋菜穂子(1962-、東京都、作家)
解説:西加奈子(1977-、イラン・テヘラン、小説家)
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展開がハッキリしていてわかり易い。
ただ簡単に書きすぎるのでもなく、読み手の想像力を働かせるように書いているとこが印象に残った。
結果として、主人公や登場人物の心情に沿った形で読み進めることができた。
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登場人物が増えて、複雑にからみあって、誰が味方で誰が敵か、わからなくなってきた第3巻。 どう決着するの!? 最終巻に進みます。。。
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大国とそれに侵略され付随している領土。それぞれの思惑が絡まりつき、黒狼熱は広がっていく。
クーデター。かつての領土とそれに属した領土は、連携を取り、また離れながらも、必死の攻防と策略を巡らせる。
果たして犠牲は神(宗教)の上で、肯定できるのか?黒狼熱を違う立場から接点を持つ、主人公ふたりがこの巻でようやく交差し始める。
そしてエンディングまでの伏線回収が始まっていく。
ドキドの最終巻へ…
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いよいよ病の根源にたどり着いて、ようやくヴァンとホッサルが出会ってとピースが完成していくのが気持ちいい!ファンタジーの醍醐味が詰まった作品だと思います!
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いよいよ接触。
謎がだんだんと明るみになるにつれ、それぞれ独立していた登場人物達が絡み合う。
各々の思惑が交錯し、縺れ合う。
人は安穏とした世界では進歩しないのかもしれない。
病があるから薬を作る為に研究し、争いがあるから平和を求める。
皆が求める幸せが訪れることは無いのかもしれない。
それでも生きている限り最善を希求する。
最後、どうなるのか見届けたい。
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もう三巻が終わってしまいます、
続きが気になって、早く読みたいと気持ちと、この世界に留まっていたい思いの
せめぎ合いです、ゆっくり読みたいと思います。
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ヴァンがユナを大事に想う気持ちに涙が出そうになる。それと、昔親しんでいた飛鹿との再会にも。
そしてついに、ヴァンとホッサルが出会う。まだお互いの素性に気付いていないが、最終巻でどうなるんだろう。一気読みしてしまいそう。
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2020年4月6日読了。
まだ黒狼熱に関しては解明されてない部分もあるが、最終巻に向けて話はだいぶ確信に近づいてきた。
この巻では人と人との繋がり、人と動物との繋がりが心に残る部分が多かった。
ヴァンとユナの再会
ホッサルとミラルの恋愛
オーファンと火馬《火花》のふれあい
特に、ヴァンと飛鹿《暁》の再会シーンは何故かとてもグッときてしまった。
いよいよ巡り合ったヴァンとホッサル。
どうなるのか最終巻に期待。