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長編の殺人事件の合間の日常系のミステリ。
なかなかの展開でとても面白い謎解きストーリー。
裏染くん以外もなかなかの活躍で楽しめます。
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このシリーズ面白いわぁ、好きだわ。短編ってどうしても小ぶりになってしまうので、あまり好みではないのだけれど、これはギュッと面白みが凝縮されてたように思う。今まで読んだ「体育館」とか「水族館」に繋がるエピもあって、そこも興味深かった。もうちょっとオタネタがあっても良いよ?できれば解説なんかで、どこから引っ張ってきたネタか教えてくれればさらに良いかな。
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天馬シリーズ、初短編集。さらっと読めてしまい、感想は特にない…かな。ま、普通。好きなキャラはつるぺた鏡華ちゃん。アニメ化したら相当な美少女だな^^
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<英語タイトルの色が消えた?>
なんど単行本を買おうか逡巡したか覚えていない.
ようやく,ようやく文庫化したのですぐ購入.
「もう一色選べる丼」と「風ヶ丘五十円玉祭りの謎」は読みながら推理してみたけれど,見事に外れた...。
「針宮理恵子のサードインパクト」がもっとも「!!!」と驚きと感心.学生・学校ならでは.
「おまけ」も本編かというほど濃い(キャラが).
『図書館の殺人』を先に読んでいたので,図書委員長ちゃんこの短編集からでてたの?!というか事件自体がほのめかされている!と,そうした点でも驚きの一冊.
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前から気になっていた作家。長編は『体育館の殺人』も『図書館の殺人』も積読状態。
今回は短編集ということで、先にこちらから読むことにする。作中で前作のエピソードに触れられている箇所があるけど、ネタバレという感じではないので気にしないことにする。
内容は殺人の起こらない、日常の謎系。返却されなかったどんぶりの謎に、おつりがすべて五十円玉な祭り、密室からの百合カップル消失の謎など、登場人物のコミカルな性格と相まって、ユーモアのある作風となっている。
想像していたよりも軽いタッチだったこともあって、長編の方も肩ひじを張らずに気楽な感じで読んでみようと思う。
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短編集。水族館やら体育館と繋がってる話もありますが、ネタバレにはなってない絶妙なさじ加減(笑)
著者の他のシリーズと比較して外連味が物足りないと思ってしまうのは、学園が舞台だからか。毎度思わぬ方向への推理の転換があって面白かったです。
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裏染シリーズの短編集。今回は全部日常の謎。
『針宮理恵子のサードインパクト』は青春小説としても良かった。早乙女くんの気持ちとかシンクロするとこあって少し泣いた。
全体的に百合味が高い。鏡華ちゃん、君学校ではそんなキャラなの。
あと、思ってたほどお父さんとの仲悪くないのでは……逆に謎が深まる。
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短編ミステリ集。
ユーモアに富んでいて面白い。
日常の謎をロジカルシンキング。
いつもと違う人物の視点や裏染妹が探偵役の話など、いつもと違う味わいを楽しめる。
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〇 総合評価 ★★★☆☆
〇 サプライズ ★★☆☆☆
〇 熱中度 ★★★☆☆
〇 インパクト ★★☆☆☆
〇 キャラクター★★★★☆
〇 読後感 ★★★★☆
〇 希少価値 ★☆☆☆☆
〇 評価
シリーズ3作目。この短編集単独でも楽しめないことはない。しかし,「体育館の殺人」と「水族館の殺人」を読んでから読むべき作品だろう。この2作品を読んでいれば分かる小ネタが結構たくさん用意されている。
裏染天馬シリーズはキャラクター小説といえる。裏染天馬と袴田柚乃のキャラクターは秀逸。個人的な好みにもマッチしていて,この二人の活躍を見るだけで楽しい。
ミステリとしては弱い。いわゆる日常の謎系ミステリ。「風ヶ丘五十円祭りの謎」と「天使たちの残暑見舞い」は魅力的な謎があるが,そのほかの3作品は謎も平凡。ミステリ的なトリックはほぼなく,プロットも弱い。やはりキャラクター小説だと言える。
「図書館の殺人」に向けてのちょっとした伏線もある。インパクトやトリックは弱いけど,論理性は高い。
シリーズ全体と特徴でもあるが,このシリーズは些細な手掛かりから真相を導く,その過程の論理性を楽しむ作品。また,それに加え,キャラクターの魅力もある。トリックや意外性に重きを置いていない。この論理性と意外性が結び付けば,いつか大傑作が誕生するかもしれない。論理性が高い小説なので,ぼーっと読んでもあまり楽しめない。しっかりと読み込まないと面白さは感じられない。
キャラクターが好みで文体も合う。論理性が高く意外性が低いという点はやや好みから外れる。個々の作品のデキは及第点以上の作品がそろっていると思う。しかし,傑作とはいえないかな。★3だろう。
〇 もう一色選べる丼
神奈川県立風ヶ丘高校の学食で,禁止されている持ちだした食器の未返却事件が発生。このままでは学食の持出しが禁止になる。居合わせた袴田柚乃と野南早苗は,裏染天馬に,食器未返却事件の犯人を捜すように依頼する。
裏染は食器が置いてあった位置などから「左利きの男。髪は短めで茶色に染めている。痩せ型か若しくは中肉中背。背は180センチ以下。2年生か3年生」と推理。箸がないこと,ゴミの回収があったことなどから,犯人が最近彼女ができたテニス部の部長であると推理。犯人に食器を返却させる。「恋も食事も軽いくらいがちょうどいいんだ」という裏染天馬のセリフで終わる。
いわゆる「日常の謎」系のミステリに属する短編。なぞは身近にある些細なもの。推理は論理的ではあるが,こんなに上手くいくかという思いもしないではないが,そこはそれ。シャーロックホームズの頃から,こういった残された手掛かりから犯人を導き出すという話は安定した面白さがある。及第点のデキだろう。★3で。
〇 風ヶ丘五十円玉祭りの謎
風ヶ丘駅の近くの寝入神社で行われる夏祭り。その夏祭りで,多くの屋台が50円玉でお釣りを渡しているとう謎を推理する話。袴田兄弟と裏染兄弟,向坂香織が偶然に出会い謎を推理する。裏染鏡花は小銭を増やし,サイフを重くすることに���るスリ対策と推理。天馬はスリ対策なら運営全体が依頼をする,目的を隠す必要がない,小銭が50円で返ってきても,それを使うのでサイフが重くならないという3つの理由で否定。加村兄弟の会話から懐中電灯を持ちだしたことを知り,加村兄弟が50円玉の流通を加速させ,落とし物としての50円玉を増やし,それを回収しようとしている計画だと推理。実際にその場面を柚乃と確認する。
これまた日常の謎。なぜ50円玉でお釣りを返しているのかという面白い謎を推理する。裏染鏡花によるダミーの推理もある。日常の謎系のミステリが好きならかなり面白く読める作品だろう。謎も魅力的だし,50円玉の流通を増やしで落とし物を増やすという真相の意外性も面白い。個人的な好みでは,それほどこういった日常の謎系のミステリが好きでない。嫌いではないが,「ふーん」という感じで読んでしまう。★3かな。
〇 針宮理恵子のサードインパクト
「体育館の殺人」でも登場していた針宮理恵子が主人公。針宮理恵子が付き合っている後輩,早乙女泰人が吹奏楽部でいじめられているのではないかと考え,裏染天馬に本当にいじめられているのか調べてほしいと依頼する。真相は部屋が暑く,休憩時間だけでもリボンを緩めたりブラウスの前を開けるくらいのことを女子がしていたので,男子である早乙女を追い出していたというもの。扇風機を借りることで解決した。裏染は針宮に水族館の無料入場券を渡し,針宮と早乙女の二人で行ってツーショット写真を送るように言う。これは「図書館の殺人」への伏線になっている。
恋人である早乙女がいじめられていると誤解した針宮の行動と,誤解だったというオチはミステリとしては弱いが青春小説としてはそれなりに楽しめる。この作品が図書館の殺人での裏染天馬の行動の伏線になっているのも面白い。日常の謎系ミステリではあるが,ミステリとしては弱い。★3程度かな。
〇 天使たちの残暑見舞い
演劇部元部長の宍戸が残した日記に女子高生二人の消失が描かれている。その謎を解くために柚乃と早苗に実演を依頼する。女子高生二人の消失の真相は9月1日=防災の日。関東大震災があった日である防災の日。6年前の防災の日に消防車のはしご車が来て女子高生を運び出していたという真相。柚乃は天馬が幽霊なんて存在しないってことを証明したくて,必死に謎解きをしたのではないかと考える。裏染は必至に否定するというオチ
6年前に教室から女子高生二人が消失したという謎を推理するという設定は面白い。しかし,はしご車が来ていたという真相はやや興ざめ。一応,夏の終わり→8月3Ⅰ日→9月1日は防災の日という伏線はあるのだが,9月1日が防災の日という点が関東の人間でないとピンとこないことも伏線が弱くなってしまっている原因だろう。つまららなくはないのだが,傑作とは言えない。★3で。
〇 その花瓶にご注意を
私立緋天学園が舞台。裏染鏡花が探偵役で体育館の殺人などでも出てくる仙道という刑事の娘である仙道姫毬という少女も登場する。謎は花瓶が割れたのでその犯人を捜すというもの。容疑者は矢烏誠二。鏡花は推理の上
で矢烏を追い詰めるが決め手がない。仙道をバカにされたことに腹を立て,��花は推理を進める。花瓶ではなく中の水が必要だった。袋詰めされた多量の花火と家庭用のマッチ。矢烏は小火を出して花瓶の水で消火していた。物証は水色のガラス。矢烏は水色のガラスを靴で踏んでいた。
謎は花瓶の消失というもので,さほど魅力的でない。犯人は決まっているので倒叙モノのように犯人のミスを探すというモノ。ミステリとしては弱く,あまり爽快感もない。裏染鏡花や仙道姫毬といったキャラクターの魅力だけの作品か。ギリギリ★3で。
〇 おまけ 世界一いごこちの悪いサウナ
裏染天馬とその父が偶然サウナで居合わせるという話。天馬の父の「母さんが心配している。たまには家に顔を出せ」。「ただし,私がいないときを見計らえ」というセリフがちょっとあったかい。
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・楽しい短編集。殺人も起きないし、青春ものの王道っぽい
・シリーズのキャラものとして楽しめる。主人公が一番「謎」か?
・学食のやつとか、ありえない気もするけどな
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殺人とか起きませんが、日常のちょっとした謎を本格推理で解決していくところ、そして魅力的なキャラクターが多々登場するところなどこのシリーズの魅力は短編集でも全く変わらず!登場人物の人間模様・関係も少し明らかになって次の「図書館の殺人」を読むのが楽しみになりました。
このシリーズは順番に読んでいくとどんどん面白くなっていくので「体育館の殺人」から読んでいくのをオススメします!
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短編集。裏染妹と仙堂娘がなかなかいいコンビで面白かった。このコンビだけで1冊読んでみたいかも。針宮のピュアなところも良かった。天使たちの残暑見舞い……扉絵がけしからん!(笑)ちょっとドキッとした。
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本格ミステリとは何か? という問いに対する僕の答えは「探偵役が真相に辿り着くまでの道筋が美しい物語」なのです。何故その真相に辿り着いたかが美しく書かれていないと満足できないのです。
その意味では青崎有吾による一連の裏染天馬シリーズは、まごうことなき本格ミステリなのです。
長編では殺人事件を相手に濃厚で緻密な謎とその解明が描かれますが、この短編集では所謂「日常の謎」を相手に軽やかに、でも推理は濃密に展開されます。
学食裏に食べ残しのどんぶりを放置したのは誰か? 夏祭りの屋台でおつりが五十円玉ばかりなのは何故か? 吹奏楽部の男子が閉め出される理由、放課後の教室から消失したふたりの少女、廊下の花瓶を割ったのは誰か? 何てことない事象を謎と仕立てて、その真相へと進んでいく展開は実に面白いです。細やかな伏線が(場合によっては大胆に)張り巡らされ、それを探偵役がひとつひとつ指摘していく爽快感。本格ミステリの醍醐味を味わえます。
あの「五十円玉二十枚の謎」の亜流が見られたのにも欣喜雀躍ですよ。
パスルゲーム的な話が多い中で「針宮理恵子のサードインパクト」は青春小説としての面も描かれています。見た目とぶっきらぼうな口調から他生徒から敬遠される女生徒は、年下の小柄な男子生徒付き合い始める。その男子がどうも部活の女子たちからパシリにされ練習場から閉め出されていると思い、どうすればいいのか悩む。
そこに潜む理由は解明されるのですが、その思い悩む姿やそこから取る行動が実に青春なのですね。このシリーズは所謂キャラクター小説の流れを汲むもので、キャラクターはかなり戯画化されているのですが、その中でこのように正統派青春小説のような展開を見せられると妙に得した気分になりますね。
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青崎有吾の裏染天馬シリーズ第3弾は短編集
サブキャラにスポットを当てた、所謂スピンオフ的な短編集です。
長編で2作品を読み、キャラが立ってきた所で、この展開・・・こーゆーのが大好きです(^_^;)
米澤穂信「古典部シリーズ」や今野敏「隠蔽捜査シリーズ」にも存在しましたが、これがシリーズ物の醍醐味??だと思います!あくまで私見ですが・・・(^_^;)
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風ヶ丘高校シリーズ(?)の短編集。殺人事件は起こらない。今まで分からなかった、登場人物の日常が描かれる。
でも、裏染天馬の推理は相変わらず。袴田柚乃も相変わらず巻き込まれる。裏染鏡華の中学校での姿は、予想を裏切らない。
「図書館の殺人」は、いつ読もうか。