一線を画す経営学の本です
2018/05/09 12:22
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投稿者:こぶーふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
経営学というと、教科書的な本、もしくはMBA何とかといった本が多く出てますが、この本はこれらとは一線を画す内容です。テクニックや定量分析と言ったものではなく、会社の根底にある、大切な何かがよくわかる本かと思います。
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投稿者:とし - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビジョナリーカンパニー2が最も優れているが、3も示唆に富みます。
失敗するパターンは無限にありますが、この本では優れた企業が衰退に至る「罠」のようなものが浮かび上がっており、示唆に富みます。
「イノベーションのジレンマ」とあわせて読むと面白いとおもいます。
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世界的に有名な著書の3部目。
1,2を読んだ後に読む事をおすすめします。
1,2で取り上げられた企業の内、衰退の道を歩んでいった企業を取り上げその段階について説明されています。
内容のボリュームについて
1,2に比べればかなり劣る気がしました。
そもそも偉大と賞賛される企業がそこまで多くないことが原因ではないかと推測。
偉大な企業(調査対象)が少なく更にそこから本書に当てはまる衰退企業を選出するとなれば数は絞られてしまうので。
実際に数少ない企業の衰退の道を1,2のボリュームにあわせて書いたところで要点がどこなのかわからなくなるなどそういった点があったのかなと感じました。
しかしながら付録として衰退から飛躍した企業について1,2の内容を踏まえて取り上げている為、そちらに関しては1,2,3全ての内容が詰まっているので個人的には付録に関しては★5つぐらいの気分でした。
[衰退の五段階]
1、成功から生まれる傲慢
-成功は当然だとする傲慢
-主要な弾み車の無視
-何からなぜへの移行
-学習意欲の低下
-運の役割の軽視
第一段階は気付かぬ内に訪れる。
偉大な企業を築く為にやってきた事に対して、
「成功の背後にある理由を正しいく理解しているかどうか」の判断
→「常に危うい立場を想像し、恐れ、心配、危機感を常に持ち続ける」
第一段階に気付くのはそう簡単ではなさそう。
どの偉大な企業も第一段階には進む事になるのではないのでしょうか。
2、規律なき拡大路線
-持続不可能な成長の追求と、大きさと偉大さの混同
-関連しない分野への規律なき飛躍
-主要なポストのうち、適切な人材が配置されているものの比率の低下
-容易に利益を得られるとによるコスト面の規律の緩み
-官僚制による規律の破壊
-問題のある権力継承
-組織の利害より個人の利害を優先
第二段階はほとんどが第一段階に起因している。
社会からの期待を背負い、傲慢による事業路線の拡大。
成功の背後にある理由を無視し突き進む。
3、リスクと問題の否認
-良いデータを強調し、悪いデータを小さくみせる傾向
-事実裏付けが無い大きな賭と大胆な目標
-曖昧なデータに基づいてとてつもないリスクをおかす動き
-経営陣の健全な行動様式の衰退
-外部要因への責任の押し付け
-組織再編への固執
-傲慢で超然とした姿勢
どの組織にとっても理想的な組織構造は見つかっていない。
その為、組織は常に危機感を持つべきである。
第三段階まで「傲慢」から生まれる段階であり、第一段階から第三段階までは同時に進行する可能性もある。
4、一発逆転策の追求
-特効薬の追求
-救世主のような指導者への期待
-パニックと拙速
-抜本的な変化と「革命」の喧伝
-行政期より売り込みの優先
-当初の業績回復とその後の失望
-混乱と皮肉な見方
-リストラの繰り返すと財務力の低下
第三段階を経過した段階で、偉大な企業へ回復するにはそれなりの時間が必要となる。
困難な道を避け、着実に歩んでいく事を拒絶し、一発逆転策を追い求め、第五段階へ進む
5、屈服と凡庸な企業への転落か消滅
第五段階まで来た時点で悪循環のサイクルで資金不足に陥っている可能性が有る。
・諦めて身売りする
・戦った結果、資金不足、選択肢が尽きる
・否認と希望
→「当社が消えたとき、世界は何を失い、どういう点で悪くなるのだろうか」この問いに説得力のある回答が出せなければ屈服の道が懸命である。
ここで、自社の存続よりも大きな目標を掲げ、屈服することなく、
希望を追い続けるだけの資源があれば回復への道はまだ閉ざされていない。
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5段階はどこにでもありそうで恐ろしい内容。特に4段階での一発逆転は、どこの会社も期待しているような気がして恐ろしい。地道な努力の積み重ねが復帰への道というのは、よく分かる。hpのフィオリーナとibmのガースナーの対比は分かりやすい。何にしても、読んで面白かった。
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偉大だった企業が没落しても、以前の研究が無効にならない理由を21Pにコラムにしています。言い訳もまた研究のうちで3部作は完結するのでした。
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変革を求める書籍が多い中、「変革もいいけど、落ち着いて考えてからにしようね」っていうこの本のスタンスは、自分にとって良い戒めとなった。
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衰退する企業が踏む段階を5つのステップで解説。
付録に、衰退したケース、衰退をいずれかの段階で感知し復活したケースを収録。とても興味深いケーススタディ。
■段階
1. 成功から生まれる傲慢
2. 規律なき拡大路線
3. リスクと問題の否認
4. 一発逆転策の追及
5. 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
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ベストセラー経営書「ビジョナリーカンパニー」の第三弾。
先見性のある(ビジョナリーな)企業と、そうでない企業を事実に基づいて調査し、ビジョナリーな企業に共通する事項を導きだした第一弾。そしてそれに続く第二弾は「凡庸」から、「偉大」に飛躍した企業に見られる共通項を調査した書籍であった。
本作は第一弾、第二弾において「偉大」と評された企業に焦点を当て、その企業が衰退していく過程について書かれた書籍である。
本書ではその衰退のメカニズムには五つの段階があると主張している。それを以下に示す。
第一段階:成功から生まれる傲慢
第二段階:規律なき拡大路線
第三段階:リスクと問題の否認
第四段階:一発逆転策の追求
第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅
個人的には第一弾や第二弾に比べて非常に内容が薄いというか、調査の量も少ないような気がしてならなかった。読むのであればまずは第一弾、第二弾から。
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ビジョナリーカンパニー1,2と比べると軽い感じがしますが、
ビジョナリーカンパニー1,2で取り上げられた偉大な企業のうち、
現在苦境に陥っている企業の理由を後付けではなく、説明しているので
納得できた。
(ビジョナリーカンパニー1,2を読み込んだ人間として、その中の
企業が破たんした理由をどう考えているか、非常に興味をもっていたので)
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ビジョナリーカンパニー&ビジョナリーカンパニー2飛躍の法則に次ぐ、第3弾。
当初発行を計画していなかったようだが、リーマンショック等の企業の倒産により、劇的な変化があり、衰退の法則」に着目し、衰退する企業を5段階に分け、調査結果を論じている。
第一段階 成功から生まれる傲慢
第二段階 規律なき拡大路線
第三段階 リスクと問題の否認
第四段階 一発逆転策の追求
第五段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
評価が率いのが、具体的な解決策が書かれていない点です。
読み終わってすっきりしなかった。次回作に期待します。
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後世に残るビジネス書「ビジョナリーカンパニー」の 第1作「時代を越える生存の法則」が執筆されたのが1994年。90年代後半から経済、社会の環境は大きく変わり、ビジョナリーカンパニーと呼ばれた偉大な企業の中にも大きな陰りを見せる企業が出てきました。
本書は偉大な企業が衰退するプロセスを解説したものですが、これまでのビジョナリーシリーズ同様に、
比較対象企業との対比を用いて、精緻な分析をしているため、非常に説得力があります。
一部のビジョナリーカンパニーが低迷している現実を見てこのシリーズで導き出された一連の結論に疑問を感じる方もいるかもしれません。しかし、この本を読めばシリーズで導かれた原則がまだまだ健在であることが分かります。衰退した企業はいずれもビジョナリーカンパニーらしさを失ったためにその地位を失っていったことが示されているためです。
偉大な企業であっても「企業は人なり」の原則から逃れることはできないようで、著者のコリンズは次のように述べてます。「一人の指導者が独力で永続する偉大な企業を築くことはできないが、間違った指導者が権力を握った場合、ほぼ一人の力で会社を没落させることができる。」
この本で対象としているのはかつて偉大であった企業ですが、もちろん普通の企業にとっても示唆に富む内容です。むしろ前作、前前作よりも、本作の結論の方が親近感を感じる方も多いのではないでしょうか。
この本の厳しい指摘には耳が痛いですが、コリンズは次のような希望も残しています。「第5段階にまで落ち込まない限り、衰退の歩みを逆転させることは可能である。」
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世界的に有名なビジネス書「ビジョナリーカンパニー」シリーズ第三段。今回はビジョナリーカンパニーが凋落するプロセスを五段階に分けて、分析している。トヨタリコール問題の際には豊田社長が「トヨタは五段階中四段階まで来ている」と引用していた。
正直に言うと、3は1、2に比べるとインパクトに欠ける。結局のところ、1,2で述べられていたビジョナリーカンパニーとしての資質を失えば、平凡な企業になってしまうといわれているかのように思えた。
しかし、何故ビジョナリーカンパニーとしての資質を失うのかということについて、目を向けたときに収穫はあったように思う。それは組織全体で「思考停止」と「手段の目的化」に陥ってしまうということなのではないかと思った。
第一段階「成長から生まれる傲慢」第三段階「リスクと問題の否認」ではそれまで持っていた「ANDの才能」や「ストックデールの逆説」のような思考する姿勢を失い、現実を見なくなってしまう状況が描写されている。
第二段階「規律なき拡大路線」では組織の目的であったビジョンを忘れ、(ビジョナリーカンパニーにとっては手段であった)利益の追求に走ってしまう様子が描かれている。
「思考停止」「手段の目的化」は個人レベルでも陥ってしまう。僕自身そのような人間にはなりたくない。この本を読み、注意するべきだと思ったが、そもそも今の時点で思考する姿勢や自分のビジョンを持っているわけではない。
まずは自分の軸を持った人間になることが大事ですよね。
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第一段階 成功から生まれる傲慢
第二段階 規律なき拡大路線
第三段階 リスクと問題の否認
第四段階 一発逆転策の追及
第五段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
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形あるものすべて滅びる、ただ、生き永らえることはできる。と考えるけど、実際続けることが一番難しい。毎度のことながら分析による法則化が著書の持ち味となり、読んだ人を納得させる。謙虚である、身の丈にあった、事実に目を向ける、そういった当たり前と思うひとつひとつのことを行う、それが大事。企業について語っているけど、人間(人生)にも同じこといえるなぁ、このシリーズ。
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