ラテン語に親しむために
2002/07/31 23:21
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:影山 師史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書ではラテン語の基本的な文法が解説されている。しかし、例文も少なく長文もないので、これだけでラテン語の読解能力を得ようと思うのは難しい。しかし、この本はラテン語に親しめるような形で書かれているので、はじめに読んでラテン語とはどのようなものであるのかを知るのには非常によい。2冊だけであるが、参考書も挙げられているので、この本を読んだ後、それらの本にあたり実際にラテン語を読むといった練習をすると良いと思う。
ラテン語の書籍としては手に入れやすいので、ラテン語に少し興味ある程度の人もそれがどのようなものか知るために入手してみるのも良いと思う。
難しい言語は数あれど
2022/07/14 07:13
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sadagoro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ラテン語は規則的な文法の言葉だから易しいって言う前置きで最後まで翻弄され通しだったが、覚えるのはどんな言語でもなかなか大変だと思います
投稿元:
レビューを見る
これ、日本にあるテキストの中で
かなり充実してる内容だと思います。
この薄さでよくまとまってます。
でも、本当に初心者が読むと
結構難しいです。
投稿元:
レビューを見る
[ 内容 ]
あのローマ帝国を統べた共通語。
ラテン語は今なお欧米諸語の中にこんなにも生きている。
ABCから文法まで、やさしく明快な入門・決定版。
[ 目次 ]
第1章 文字と発音
第2章 名詞と形容詞の語形変化
第3章 動詞の活用―直説法・能動の現在 未完了過去 未来
第4章 無変化の品詞と代名詞類
第5章 動詞の活用―受動相 完了時称 分詞 動名詞
第6章 接続法と複文
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
投稿元:
レビューを見る
語学なのでやはり覚えるところは覚えなきゃいけないけど、入りやすいように書いてある。竹内薫の本で知った。
投稿元:
レビューを見る
以前にローマ法に興味を持った折にラテン語の必要性を感じて、手軽にラテン語全体を見通せる文法書がないか探したことがありました。新書としての特性を生かした本書は、そんな目的にぴったりの良書です。つまり、ラテン語で原書を解読する必要まではない方、あるいは将来的にその必要はあるものの何の知識もないような初学者の方が、格、変化、語順などのラテン語の文法的特徴を大雑把に把握するのに最適だと思います。
単なる教養だけでなくある程度使いこなせるようになるには、2冊目以降の学習が必須なのは言うまでもありませんが、その際の理解を容易にする一冊になるでしょう。
投稿元:
レビューを見る
Its' Greek To Meについての説明があった。
ギリシャ語の話であって、ラテン語の話ではないと思ったが。
珍文漢文なので、なるほどとも思った。
ラテン語を勉強しはじめるきっかけになるかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
ラテン語は古代ローマの公用語として普及し、カトリック教会の公用語となり、ルネッサンス期には知識階級の言語となった言葉です。
個人的には、普段、ラテン語との接点は、本業(英日技術翻訳、生物系)で生物種の学名を見かける程度なのですが、コミックの『チェーザレ』などを読んでいて、そういえばラテン語ってどんなものさ・・・?と読んでみました。
新書版とはいえ、語学のテキストなので、本来、じっくり取り組むべきもので、通読するような本ではありません。
ですが、この本、時折挟まれる先生の雑談も楽しく、ラテン語の背景についても知ることができる作りになっています。
ご用とお急ぎでない向きは、ちょっとラテン語の世界を覗いてみませんか?
英語で、”It’s Greek to me!”といえば、「ちんぷんかんぷんだ!」の意。ギリシャ語といえば、難しい言葉の代名詞のようですが、ラテン語はそれに比べると難易度が高い言語ではないようです。
規則性が高く、日本人にとっても発音はさほど難しくありません。
古典ラテン語のアルファベットは23個。おなじみのABCからJ・U・Wを除けばラテン語のアルファベットとなります(JとUは中世以降に導入。iとvが、母音と子音の両方に使われていたのを区別するために使われるようになったとのこと)。
読みに関しては、基本的には「ローマ字読み」です。英語のように黙字(書かれていても発音されない文字)はなく、1つの文字に複数の音が当てはめられることもありません(*但し、母音には長短があるものがあり、そこは注意が必要です)。子音は「p」、「g」、「m」など、シンプルにローマ字読みのものが多いですが、注意すべきなのは「c」が常に「カ行」になること(英語と違って「サ行」になることはない)、「v」は「ヴ」ではなく英語の「w」に当たる発音になること、それから「r」の発音が日本人には難しいことでしょうか。「r」は巻き舌となり、犬が威嚇するときに唸る音(「ガルルルル」)を真似すればよいとのことです。恐ろしい(terribili)「r」と覚えておきましょう。
ラテン語でまず特徴的なのは、単語の語形が変化することでしょう。
ラテン語では、動詞・名詞・形容詞が語尾変化します。
名詞が変化するのはどういうことかと言えば、主語であるのか、目的語であるのか等で言葉の形が変わるということです。これを格変化と言い、具体的には、主格(○○は)、属格(○○の)、与格(○○に)、対格(○○を)、奪格(○○から)の5種があります。日本語だと名詞に助詞をつける形になるところ、単語自体が変わります。元の言葉の中核(語幹)にそれぞれの格を示す語尾が付くことになります。
こうした形の言語を「屈折語」と呼ぶそうですが、利点は、語順が変化しても意味が変わらないことです。したがって正しい格を使用していれば、語の順番が入れ替わってもよいことになります。
Antonius Cleopatram amat.もCleopatram Antonius amat.もamat Antonius Cleopatram.も「アントニウスはクレオパトラを愛している」となります。英語だとAntony loves CleopatraとCleopatra loves Antonyでは意味が違ってしまいます。
名詞には男性・女��・中性があり、また、語幹となる部分の違いから5種に大別されます。それぞれで格変化の仕方が異なります。初級ラテン語の努力の大半はこの活用を覚えることに費やされることになります。
ラテン語は現代にも生きています。英米語の語彙の半数近くがラテン語に由来しており、また、民衆ラテン語から生まれたイタリック語派と呼ばれるイタリア語、フランス語、スペイン語等ではさらにラテン語の影響が顕著です。
起源を表すA.D.午前、午後のa.m.、p.mなど、日本語の中で使われている言葉もあります。
格言もいくつかありますね。
omnes viae Romam ducunt(すべての道はローマに通ず)
Non uno die Roma aedificata est(ローマは一日にして成らず)
usus est magister optimus(実践こそ最良の教師=習うより慣れろ)
本書、「はじめての」ということですが、最後の方は時制や複文が出てきてかなり難しいです。
映画「テルマエ・ロマエ」では、漫画家志望の女の子が必死に勉強して、古代ローマ人と会話ができるまでになっていました。はてさて、映画のように頑張ればぺらぺらになれるのかは別として、1冊ざざっと通読してラテン語が身につく、というわけにはいきませんね(^^;A)。
雑談主体に読んでしまった自分が言うのもなんですが、活用をしっかり覚えつつ、じっくり取り組めば、かなりのところまで学べる本だと思います。
先生のお話、おもしろかったです。ラテン語に親しみが持てる1冊です。
投稿元:
レビューを見る
ラテン語にまつわる面白い雑学が混ぜられているため、手に取って気分転換に読む分には良いが、体系的にラテン語を学ぶには適さないだろう。
私の場合、本書がラテン語に関する最初の本であったが、ラテン語に対して一層興味を持つことができたたため、取り掛かりとしての入門書という位置づけがベストかと思う。
投稿元:
レビューを見る
西欧語を深く理解するにはラテン語の知識は不可欠なので少しずつ他の語学書も使ってラテン語の勉強をしています。
本書は新書なので持ち歩いて隙間時間に好きなページを開いて読んだり時には名詞や動詞の語形変化を唱えて覚えたリしています。
未読の若桑みどり著「クアトロ・ラガッツイ天正少年使節と世界帝国」の少年たちは時のローマ法皇とラテン語で話したのだろうかと興味がつきません。
Audiは創業者が社名を考えていたとき、小学生の息子の何気ない「Audiはどう?」という提案が採用されたものです。理由はいたって単純で、創業者の名はHorch(ホルヒ)と言い、horchはドイツ語のhorchen(ホルヘェン)聞くの命令形、つまりラテン語に直せばaudī(聞いて!)だから。(本書p119)
未完了幹を作った-baのbは、印欧祖語のbheu-、bhu-にさかのぼります。これに過去の意味を表す接辞-aを添えたものがbhua-、つまり-baで、ラテン語はこれを未完了の時称接辞として用いたのです。ところで、元のbhu-はどんな意味かといいますと、「ある、存在する、なる」!英語の「『で』ある」という意味がなぜbe動詞なのか、独語の「『で』ある」という意味の動詞の不定法はsein、他の人称はist, sind, seid(これらはすべてラテン語のes-、s-と同系)なのに、ichはbin、duはbistなのか、合点がいくでしょう。 b-系統のものはすべてこのbhu-に由来します。何のことはない、bhu-はes-、(s-)と同義語で、ba-は「あった」という意味だったのです。(本書p129)