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長かった神殺しの物語も遂に終幕。
これまで神と神殺しによる超常バトルが何度も繰り返されてきたのだから、シリーズ最終巻となる今回はこれまでの上を行くバトルが展開されるのだろうと思っていたが、割とどの戦いに関しても護堂はある程度の余裕を持って勝てたのは驚き。
後書きにもあるようにこの巻は「成長して強くなった主人公!」というテーマで描かれたようだから、その関係なのかな?
その代わり、戦いの規模が果てしなくでかい!でかすぎる!『最後の王』ラーマだけでなく、運命神というラスボスの登場、更にはこれまで倒してきたボスが次々登場する展開には度肝を抜かれてしまった!
ただ、そこでも単純なバトル展開に終止するのではなく、護堂がこれまで築いてきたものが反映されているかのような展開には胸が熱くなってしまった
『盟約の大法』を使うラーマを倒すために内ゲバを行ったカンピオーネ達。読者の殆どを驚愕させた展開だったけど、それはラーマ王子にとっても同じだったようで。
あのいつも憂鬱な陰を引きずるラーマが大笑しそうになるなんて、これまでは想像すら出来なかったなぁ。その驚愕によって闘争に倦み疲れていたラーマの心が少し開いたタイミングで、これまで何度も拳を打ち合わせてきた護堂が最終決戦と称して白黒つけたためにラーマにとって受け入れられる提案もある
あの場面で命を奪うまで戦うのではなく、友達になろうと提案した護堂。これは他の神殺しでは絶対に考えつかない選択肢。ぶっ飛んだ考え方を持つ神殺しの中でも割と日常的感覚を大事にする護堂だからこそ思いつくものか。
確かに「運命なんてクソ食らえだ」と吐き捨てた護堂であればこっちの道を選ぶ方がかなり自然だもんな
ただ、ラーマの在り方をブラック企業に勤める人に例えてしまう護堂には笑ってしまったが
そして、面倒なアレコレを全て取っ払ってラーマと共闘する形で迎えた本当の最終決戦はとても胸を熱くする展開
以前戦った敵に対して強くなった護堂が力でねじ伏せる流れにするのではなく、神々の方が運命神に操られる形での再戦を望まぬとする展開。これもラーマと友達になる道を選んだ流れと同じく、護堂が正々堂々と戦って打ち負かした神々だからこそ思いつくものなんだろうな。
だからこの最終巻において限界バトルは描かれないまま終わる。そこはちょっと物足りない気がしてしまうが、その代わり運命神を倒した後、草薙護堂が選んだ道があまりにもぶっ飛んでいるからそれだけで満足できそうになる
シリーズ終盤から護堂が思い描いていた「ラーマをくだらない運命から解き放つ」という目的。それがあのような形で果たされるとは予想外。
これまで自分が対面することになった難題を何度もぶっ飛ばしてきた護堂であればある意味選んで当然かもしれない選択肢。それでもラーマの肩代わりをするような形で魔王殲滅の運命を引き継いだ流れはあまりにも護堂らしさに溢れていて、本当に様々な意味で彼の成長を感じさせる
アフターストーリーじみた終章では遂に護堂がエリカ達とベッドインしている様子が描かれる。以前、恵那に語っ��言葉を思い出せば、様々な戦いを経た護堂がどれだけ魔王らしく成長したのかが察せられる
無茶苦茶なことばかりやって来た神殺し達の物語としてはやっぱり無茶苦茶な終着点であるんだけど、逆にそれが何とも彼ららしいなと感じられるものでも有り、新たな展開を迎えた護堂の活躍をもっと見たい気もしたけれど、取りあえずはとても満足できる終わり方だった
とても素晴らしい物語を最後まで書ききってくれた作者には心の底から感謝
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長きシリーズもいよいよ最終巻。
魔王内戦を勝ち残った護堂と最後の王との一騎打ちが物語のクライマックスかと思っていたら、ああ、こう来るのか。
いやなんというか非常にカンピオーネらしい、というか護堂らしい決着のつけ方だなあ。
昨日の敵は今日の友だしね(笑)
そのあとの真の黒幕(?)との戦いは、これまでの英雄・神様オールスター登場みたいな感じの言ってしまえば同窓会。
まあ、最終巻らしいといえばらしいね。
ただ、そんなこんなで戦い自体はそれほど盛り上がらなかったのでちょっと肩透かしの感もある。
まあそれも最終巻なので許せてしまうわけだけど、そういう意味では最終章の護堂と少女たちの行くところまで行く場面もイラスト含めて最終巻ということで、うん、良きかな(笑)
ていうか、いくらでも続編が書けそうなラストなので、作者の次回作にもしらっとだれか出てきそうな気がする。
何はともあれ、この長いシリーズを最後まで読めてよかった。
おつかれさまでした。
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さっぱりと終わったなあという印象でした。
いちゃいちゃも少ないし、たくさん登場人物がちょっとだけ出てくるし、物足りない感がありました。