不老不死の妙薬“人魚の肉”は、物語にも妙薬に
2020/08/19 22:46
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投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末の動乱期、志士たちの行く末を占う大事な局面にあったのは“人魚の肉”
この奇想は、坂本龍馬や沖田総士の活躍に不思議なエッセンスとなり、今までに読んだことがない幕末史を描き出した。
好き嫌いがあるような気もするストーリー展開だけど、個人的には十分すぎるほど楽しめた1冊。
妙なリアルさのある時代小説
2018/07/05 20:25
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代小説の中でも、「ヌメヌメした」というのか、独特な質感が感じられる短編集でした。
こうなりそうだけど、実際そうなったら嫌だなあというところを子細に描写している所があります。
特に「不死ノ屍」はトラウマになりそうな読後感でした。
しかし、全体の作品としては評価します。
人魚がもたらす妖のストーリー
2020/05/05 03:47
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
この変わったタイトル。どんな作品なのか想像もできないので、作者の作品が好きでないと、手を出さないであろう作品。でも、読んでみるとこれが実に面白い!新撰組を題材にした連作短編ものの時代小説。坂本龍馬や人斬り以蔵が、海岸に打ち上げられていた人魚を食べるところから話はスタート。この肉を食べると、いろんな妖に取り憑かれるというもの。一番良かったのは沖田総司の吸血鬼?のストーリー。全体を通して、妖にとらわれた姿を描き、独自のアレンジを加えつつも、史実に基づいたストーリーにしているところがなんとも秀逸のでき。
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【八百比丘尼伝説が新撰組に! なんと沖田総司が吸血鬼!】人魚の肉を食べた者は不老不死になるというが…舞台は幕末京都、坂本竜馬、沖田総司、斎藤一らを襲う不吉な最期。奇想の新撰組異聞。
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面白かったです。
単行本で既読なのですが、史実には忠実ですが怪異を上手く絡めてあって、再読でもわくわく読みました。
血を飲むと不老不死になり、肉を食べると妖に魅入られる。この違いが良いです。
坂本龍馬の「竜馬ノ夢」、沖田総司の「肉ノ人」、そして斎藤一vs斎藤一の「分身ノ鬼」が好きなのですが、今回は「血ノ祭」がぐっときました。
倒幕だ、とか、不逞浪士を取り締まる、と言っても、京の一般の人々にとっては、京をめちゃくちゃにするのは同じだよなぁ、とつくづく思いました。時代を変えるのは必要なことですが、犠牲になるのは日々の生活です。どんどん焼きで焼け野原になっても生きていかなくてはならない。切ないお話でした。
でも面白かったです。読書会でおすすめしました。
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2作目
竜馬ノ夢
妖ノ眼
肉ノ人
血ノ祭
不死ノ屍
骸ノ切腹
分身ノ鬼
首ノ物語
解説・島内景二
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幕末の京都を舞台に【人魚の肉】を食した坂本龍馬、岡田以蔵、近藤勇、沖田総司といった幕末の有名人が【妖】へと変貌する姿を描く連作短編集。伴天連の邪教をベースに吸血鬼、ゾンビ、ついにはドッペルゲンガーまで登場する怪奇異聞録だが、史実にはあくまで忠実。事件や出来事の背景に怪異を用いることで、伝奇小説としての外連味が見事に際立っている。沖田総司と山南敬助の絆を描く「肉ノ人」に胸が熱くなり、斎藤一対斎藤一のドリームマッチが実現する「分身ノ鬼」に身震いし「血ノ祭」の切なさが胸に沁みた。時代小説に疎くても充分楽しめる。
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なぜ、沖田総司は、血を吐いたのか。
なぜ、岡田以蔵は、「人斬り以蔵」になったのか。
斎藤一と藤田五郎、とは。
歴史的事実の裏に、実は人魚ノ肉と血があったとしたら……
ゾワゾワしながら、楽しませていだだきました(*´▽`人)
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食べると不老不死になると言われる人魚の肉。幕末の志士たちになる坂本龍馬、沖田総司、近藤勇、斎藤一が食べてしまった、その運命は?
ただ不老不死になるといわれる人魚の肉から色々な解釈を生み出していて面白い。死のループ、吸血鬼化、分身など史実を混在させながらなので、時代背景などに詳しいとより面白く読む事が出来る。
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幕末の偉人と八百比丘尼伝説を上手く絡めた作品。
幕末と怪異の融合がすごく自然に感じて、まるでこれが史実であったかのような錯覚に陥ってしまう。
戦国時代や幕末を生きた人達は、それだけ怪異ともとれるような狂気の世界を生きてきたのだろう。
真夏の夜に読むのにピッタリの作品。
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作品を知ったのが某ソーシャルゲームのイベントの時期だったので「これは読まねば!」と思い買いました。
出てくるのは幕末に活躍した坂本龍馬や岡田以蔵、新撰組…といった人々。
最初の岡田以蔵、坂本龍馬、中岡慎太郎の幼少期は内心テンションMAXで読んでました。血の描写が生々しくて良いです。
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歴史小説は普段ほぼ読まないのだけれどとても面白くてすらすら読めた。
史実とフィクションを上手く絡めていてとても好き。
山田風太郎や刻迷宮を思い出した。
他の本も読んでみたい。
大当たりを引けた気分(*´ω`*)
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短編連続時代小説ホラー。幕末志士、新撰組の実際の逸話とホラーを合わせた斬新な小説。全部がいかにも「それっぽく」書かれていて、最後まで飽きなかった。この話のオチはどうするんだろ?と考えながら読める。
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初めましての作家さん。
史実を上手に利用して、そこに人魚の肉を紛れ込ませ
表面的には何も変わっていないように見せている。
これは面白い!というか上手い!
誰も知らない。気付かない。
幕末の竜馬や新選組が人魚の肉を口にして・・・
想像以上に面白かったです。
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個人的な好みとして、自分が今生きている世界と地続きになっているように感じられるというか、世界観が真に迫っているというか、そういう物語が好きなんだけど、久々にそんな感覚を覚えた小説。多分、幕末もの(大好き)×怪異もの(大好き)が自分にとって相性が良かったからだと思う。