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2019年4月8日読了。
武「声って」
又「読んでない人からも批判されるのは僕くらい」
武「ああだこうだ」
又「“今日、調子いいね”という呪縛」
武「夜に馴染む」
又「妖怪ケンムン」
武「本音ベース」
又「機嫌悪いわけじゃないよ」
武「(笑)の入れ方」
又「リアルってなんや」
武「主観の操縦」
又「えん」
武「偶然ってどこから」
又「刺激と反応」
武「イケてる人」
又「あいまいな記憶」
武「最近評判悪いよ」
又「キスしたことある?」
武「早生まれだけど学年は一緒」
又「松坂世代らしい」
武「不便を残す」
又「“無駄”が楽しい」
武「マッサーヅマッサージ」
又「“マタキチ”って呼ぶ人」
武「状況選択能力」
又「フリ」
武「さびしさを鳴らす」
又「得意げに“意味わからん”と言う人もいるし」
武「“でしょー”」
又「楽はしない」
武「俯瞰と起爆」
又「“自然”と“不自然”」
武「トリミング癖」
又「削って語る」
武「池谷幸雄である必然性」
又「パターン化された理屈」
武「接続の横柄さ」
又「都合の良い接続」
武「街に転がる決断」
又「会議の“流れ”」
武「偏愛の屍」
又「ずるい」
武「斬新と言われても」
又「悔しくてクワマン」
武「スリジャヤワルダナプラコッテ」
又「初体験」
武「“面白い”を探す」
又「好きなようにやる」
武「“好き”が揺れ動く」
又「迷う」
武「イイ感じに思われる」
又「結局、自分で考える」
武「終わらせ方って難しい」
又「“終わり”にも続きがある」
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例えば〇〇が結婚した、〇〇が転職した、とか具体的な噂話が聞きたいんじゃなくて、ではそこから派生する、例えば結婚観や仕事観というと大袈裟だけど、そういう概念的な抽象的な話が好きな自分にはとても好きな本。
まさに「無目的な思索の応答」が好きなので、心地よかった。
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『火花』の又吉直樹と『紋切り型社会』の武田砂鉄による往復書簡。
相手の手紙への完全な応答とも言い切れない返信で、思索を発展させ進んでいく感覚が、1人で考えている状態を再現・言語化してくれているような本。
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『自分の名前で文章を書くことは、身体に文字を彫ることと似ている』と又吉さんは言う。
その言葉の重みに圧倒されてしまいました。
人の心はうつろうし、考えることだって日々変わっていく。
又吉さんにとって文章を書くというのは、その時その時の思いをちょうどいい熱量で
自意識と闘いながら言葉にしていくという作業なのだろう。
その途方もない困難さが、『スリジャヤワルダナプラコッテ!!(スリランカの首都)』と叫ぶ小学生の話に笑っているうちに、泣き笑いのように伝わってくるのです。
分かりやすい思考の方程式や、世の中が提示してくる『正解』を許さない二人のやりとりは
読んでいてとても刺激的で楽しかったです。
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馴れ合いじゃない始まりがいい。
もしこの2人が学生時代に同じクラスだったとしても、おそらく友達にはならなかったんじゃないかなという距離感。
友達にはなれない、考え方に違うところはあるけれども、一目置いてしまう存在みたいな。
楽しく読めたのは
●(笑)是か非か
●不便は選択肢が豊富
●自然不自然のターンでのタクシーの話
あたり。好きな本でした。
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これはエッセイではないのだけど、エッセイのような目的のない会話(思索)のつらつらを読むのって、豊かだなぁ。ある事象についてあそこまでの奥行きをもって、またそれぞれの人生の時間をもって論ずることのできる作家さんのなんと尊いことよ。よく言語化してくれた、と感動することもあれば、なんだかよくわからない高度なこと語ってんなぁなどと思いつつも理解したふりをしてみたり。私の思想、理解力、感受性なんてそんなものだけれど、完璧(絶対)な理解を自負することほど貧しいことはないですね。
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あっという間に読んでしまったが、あっという間に読める本ではない。頭のいい人は、すぐ理解できると思うけど、私にとって何度も何度も読み返したい本。
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又吉直樹の小説は読んだことないけれど、武田砂鉄と共に言葉の「トリミング」の仕方が好みな人なので、この2人の往復書簡はきっと好きだろうと思いながら読み進めている。
→ビンゴ!でした。
最近は読みたい本はまず図書館で読んでから、読み返したい本だけを買うようにしてるけど、これは絶対に買う。
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クスッとしたり、ひりひりしたり、ほっこりしたり。もやもやと漂っている感情を、諦めずに言葉にすることへの努力を惜しまない、誠実で才能あふれる2人だと思う。
その一方で、だらだらと気を遣わず、居酒屋でずっと世間話をしているのを、聞かせてもらっているような感覚もあり、ありがたい。
「劇場」に性描写がないのは不自然だと思った、何故ですか?との砂鉄さんからの問いへの回答のあたりはスリリングだった。わたしもまったく同じ感想を持っていたから。その回答、もう一度読みたいけど、又吉さんに怒られたみたいで、なんだか怖くて読めない、笑。
全ページを通して、すべてをちゃんと受け止めたい、理解したいという気持ちで丁寧に読めた。読み終わるのが寂しかった。第二弾はないのかしら。
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二人の思索のやりとり。
どこにも行き着かない思考の心地良さもあるのだな。行き着かない誠実さもあるのだなと思った。
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ラジオが好きな武田砂鉄さんとYouTubeが面白い又吉さんの本
好きな人と好きな人は絶対に繋がってるこの世の中に安心する!
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又吉さんの『劇場』が面白く、又吉さん著書を読み漁っている。又吉さんの言葉は、心の奥底に眠る感情を掻き出してくれる。私は今まで読書する際、理解や共感できる本が面白いと思っていたが、又吉さんは、難解なものに挑むことが楽しいと言っている。例えば、難しい本を読んだとき、「自分が面白さがわからなかっただけじゃないか」。更に読書に対して「手加減されたものより、作家の本気の難解な作品を、楽しく読みたいという欲求もある」。
挑戦する勇気を考えさせられた。
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言葉に傷つき、勇気付けられ、憤り、安堵する。様々な過程を経て拡散し、変容する。吐き出した自身の思索はそこに留まらず、自身も変わっていく。変わらないのは記録として残された情報であり、そこに何者かが都合よく価値を付加して断定することは、相手の思考を閉ざそうとする偽りの安心だと気付く人々は少ない。不安を伴ってもいいから決めつけない余白ある "いい加減" にこそ言葉の大切さがある。振り回され慮る思考に答えなき楽しさが待っている。又吉直樹と武田砂鉄の二人から言葉と記憶の混濁が色付いていく移ろいをいただきお裾分けしよう。これも成長と分配。
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自分らしさを演出しないと保てない自分なら、自分を助けてくれることもないので捨てればいい
又吉の言葉と、それを引き出す武田砂鉄の質問が心地よい良い本でした。装丁もスキ。
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印象に残った文
・便利を突き詰めるのではなく、もうちょっと、不便の中に置かれた誰かによる解消っぷりを愛でませんか
・そもそも、自分が見聞きしているものが、その全部である可能性は極めて低く、何かの断片を受容しているにすぎない。
・世の中に提示されている言葉はすべて、個人あるいは集団の決断によって確定したと考えると、そのすべてに、そこに至るまでの葛藤があって、それを身勝手に推察すると、割といろいろなことに寛容になれます。
・はっきりしない感じ、うやむやな感じが残っているのを「気持ちいい」と判別する自分には、又吉さんの記憶の残り方を体感するのは、心地よいものでした。
・楽しく困惑出来ました。
・精密さも適当さも状況に応じて使い分け混乱せずに面白がることが、ほとんどの人はできています
・まず全力で自分が愛せる作品を書き、そのうえで「その面白さを損なわないよう作品のレベルを上げつつ、多くの人が楽しめるものにしろ」という方法。これが僕にとって難易度が高い挑戦であり、言い訳も許されない自分の追い込み方です。
・自分らしさを演出しなければ保てない程度の自分なら、自分を助けてくれることもないので捨ててしまって問題はありません。
・「自然」だとか「不自然」だとかに囚われて迷っている状態こそを自然と思うしかないのだろうと思っています。
・誰かから与えられる思考や言葉は形としてそこにあったとしても、自分の日常や思考と響き合うことで、より明確になったり、また違う思索を生み出したりすることが面白いと感じます。