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総評
「We are the leaders:私たちは皆リーダーである」の考えをベースに、世界屈指の教育機関であるスタンフォード大学で実際に講義として提供している内容が盛り込まれているため、事例とロジカルのバランスがよく、丁寧に理解しながら読み進めることができます。心理学の専門家である著者らしく「人はシステムやロジックだけではなく心で動く。心理への洞察こそが肝心である」という考え方が終始大切にされているため、読み進めながら自身の心も熱くなります。本書への向き合い方として認知行動療法に関連づけて、知識を得ることだけでなく、行動を起こすことで考え方も行動も変わる好循環につながる。「知の書であり実践書でもあります」という心理学の専門家としてのメッセージが込められています。組織からプレイングマネージャーとしての成果を求められているリーダーの方々には必読の一冊です。
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率直に自分の弱さを認める。
必要なのは共感する力。
全体のメリットを考える。
毎日毎日努力をし続けること。
誰かがちょっと話しかけただけでも、不安から解消されパフォーマンスは向上する。
謙虚な気持ちで人に奉仕する。
成果は部下のもの。
自ら変わろうとする主体性を持つ。
人の長所に注目する。
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チーム作りに必要なリーダーシップのあり方を学べる本です。
リーダーも人間です。リーダーになったからといって、そこから何でもできるようになるわけではありません。
強みを生かして、どうメンバーの心をつかみ、信頼を得て、チームに良い変化を起こせるかで、関係が持続できるかが決まってきます。
リーダーとなったが、どう振る舞ってよいか戸惑っている人などに、心構えと、実際に効果的な手法を教えてくれる1冊だと思いました。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「リーダーシップを発揮するには、まず『内容』が大切。次に来るのが話し方。難しい言葉を用いず、わかりやすく話しても、その奥にその人独自の知恵と知性が感じられる人が、求心力あるリーダー。」
「リーダー自身が『変われる』と信じる。『弱さを見せる勇気を持ち、リスクを取ってチャレンジする姿勢』でいれば、成長のマインドセットを育むことができる。人は『環境』によっても変わる。リーダーになって、埋もれていた部分が、突然伸びることもある。時として、役割が人を育てることがある。」
「成果を出し続けられるチームとは、人と人とが壁を超えて付き合っていける、最良の人間関係を長く続けられるチーム。リーダー自ら壁を知り、お互いの『違い(多様性)』を尊重しつつ、壁を超えて協力し合うよう働きかければ、チームのメンバーは長期的に良好な関係を築くことができる。」
→リーダーとして、チームの中でその人にしかない「強み」を生かす。自らがリスクを取ってチャレンジする。時としてチームを俯瞰し、チームの課題に気付き、解決する。創業における起業者が大事にすべきことと基本は同じなのだな、と感じました。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
○リーダーシップの原則
・心理学は社会科学の1つで、人間の心と行動の結びつきを知るための学問。心理学者は、「心についての知識」を得ただけでは意味がなく、「心についての知識+心を持つ人間がどう行動するか」の2つを知っておかなければならない。
・「リーダーは人を動かさねばならず、人はシステムやロジックではなく、心で動く」。人を動かすために必要なのは、人間の心理への洞察。だからこそ、心理学というフィルターを通じてリーダーシップを考察する意義がある。
・リーダーシップを備えた人がお互いに影響を与え合う職場は、組織として強くなる。一人ひとりが「自分が今、何をすべきか」を決定せねばならず、全員がリーダーシップを発揮して、その決定をシェアして、最終的な判断を下し、最善の道へ一体となって進んでいくことが、仕事の現場で最高のパフォーマンスを発揮するということ。リーダーシップを発揮する働き方は、その人個人を成長させる。
・考えると同時に行動することで、考え方も行動も変わっていく好循環が起きる。
○リーダーを取り巻く現実
・リーダーとは完璧な人間ではない。失敗も間違いもするし、弱点もある。そのような自分の弱さを認められることこそ、本当の強さ。率直さ、潔さ、正直さが「人間として信頼できる」という実感を部下にもたらす。
・リーダーシップを発揮するには、まず「内容」が大切。次に来るのが話し方。難しい言葉を用いず、わかりやすく話しても、その奥にその人独自の知恵と知性が感じられる人が、求心力あるリーダー。
・リーダーは、自分のメリットだけを確保するのではなく、全体のメリットについて心配りができる。必要なのは共感する力。リーダー個人の成果ではなく、「チーム全体の成果」にリーダーが焦点を合わせることで、結果的に何倍もの成果が生み出される。
・言葉を用いる考えの伝染に時間がかかるのに対し、感情の伝染は、まったく意識をしなくても、自然に、あっという間に広がってしまう。チームの1人が抱いたリーダーへの不信感も、ほかの人に伝染していく。
・人は変化を怖がる。特に「変化を与えられる者」にはその心理が強く働きやすい。ひとたびチームがリーダーに対して嫌悪感を抱くと、その評価は「集団心理」と「現状維持バイアス」が掛け合わさってなかなか覆らない。
○求心力ある先導者
・自己と他者の両方をバランスよく尊重し、ウィンウィンを目指すリーダーになるには、自分自身と相手の心を理解することが必要。リーダーが自分を知らなければいけないのは、自分の心を知ることで相手の心がわかるようになるから。共感はリーダーシップの大切な要素。
・他者の感情を感じて、客観的でいることが必要。一緒に泣いていたら、共倒れになる。正しい距離を保ち、言うべき指摘はきちんとする「積極的な思いやり」を持つ。
○人心を掴む「土台」を築く
・①「弱さ」を認める、②常に「初心者の心」を持つ、③「人」と比べない、④自分の「生涯の大きな目的」を見つける、⑤マルチタスクをやめて「超・集中状態」になる、という5つで「自己を知る」ことができ、結果として「他者を知る」効果もある。5つは連動していて、1つがうまくいけば、別の方法もうまくいく。
・日常的なことから「言っていること」と「やっていること」、言葉と行動を一致させていく。小さな約束を守る。むやみに約束をしない。まずは、何があっても「時間」を守る。
○本物の「信頼」をたぐり寄せる
・リーダーが部下に話す時は、語るのではなく、質問する。部下に関心を持つと、相手も自分に関心を持ってくれる。常にポジティブな面に注目する。ネガティブな失敗の中にも、必ずうまくいった部分はある。自分の考えや経験を押し付けて誘導する質問は、部下が萎縮する「やってはいけない質問」。
○チームに「変容」をもたらす
・リーダー自身が「変われる」と信じる。「弱さを見せる勇気を持ち、リスクを取ってチャレンジする姿勢」でいれば、成長のマインドセットを育むことができる。人は「環境」によっても変わる。リーダーになって、埋もれていた部分が、突然伸びることもある。時として、役割が人を育てることがある。
・モチベーションを引き出し、成長という変化を起こす。①共感を呼べる、自分の失敗談を含む物語を語り、②価値観を共有するため、チームがどうあるべきかを語り、③チームの緊急の課題や問題点を語る、という3つのストーリーが役立つ。人はだれでも「自分は変われる」と信じたい。変わるためなら、リスクを取ってチャレンジできる。
・苦手でもフィードバックをすべき。部下を成長させ、変化させるには有効。頻繁で具体的なフィードバックは、「安心して働けるチーム」という文化を育み、部下の満足感、仕事への没頭度合い、パフォーマンスを高める効果がある。部下「個人」がどう働いていくかをフィードバックし、認めると、部下は自分の価値を実感し、より仕事に打ち込む。
○持続的な「最良の関係」を確立する
・成果を出し続けられるチームとは、人と人とが壁を超えて付き合っていける、最良の人間関係を長く続けられるチーム。リーダー自ら壁を知り、お互いの「違い(多様性)」を尊重しつつ、壁を超えて協力し合うよう働きかければ、チームのメンバーは長期的に良好な関係を築くことができる。
・人間一個人が持つ壁は、①文化・慣習(政治信条、宗教を含む)、②行動様式、③前例、の3つに分類できる。個性という「良い壁」にも、自分の成長を阻む「悪い壁」にもなる。それぞれ、生まれ育った地域や環境、ビジネスなどで違う。
・ビジネスの現場では、①パワー(権力)、②男女、③世代・年齢、④ステレオタイプ、の4つの代表的な壁がある。必ずしも悪いものではないが、対処法を間違えるとチームを断絶する原因ともなる。
・人はビジネスの場で、①権力、②成果、③親和、の3つの欲求を持つ。①と②が強すぎると、旧来型の強権的リーダーになってしまうので、③の親和欲求をうまく使うべき。「感謝すること」が、個性を尊重しながら団結できるチーム作りに有効。
○リーダーの特権と責任
・真のリーダーシップとは、自分の人生を自分でコントロールするために、自分を知り、自分のリーダーになる「勇気」。そこから、真のリーダーへの変容が始まる。まずは、自分自身の可能性を引き出す。自分の仕事と生活をより良くすることを、ほかの人々の仕事と生活をより良くすることにつなげると、組織、社会貢献につながる働き方となる。
・ポジションゆえの「権利と特権」があっても、それは、チーム一人ひとりをより良く導くという「責任」でもあることを忘れないこと。
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アサーティブ、、、アグレッシブとパッシブの間、個人の所感では限りなくアグレッシブに近い
変容性リーダー、対してfixedリーダー、左派と右派
Googleでも部下と相談する時間をよく持つ
部下に号令をかけ自分が前に出るのではなく部下を前に出して活躍させる 例、アパルトヘイトから人類を解放した南アフリカ大統領
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『私たち一人ひとりにリーダーになる能力があるし、そうなるべきなのだ』
こうした考え方は最近のリーダーシップ研究の共通項のように思えます。
日米に違いなどにも所々触れられており興味深く、リーダーシップに関して考え深めるのにおすすめの一冊といえます。
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様々なリーダーシップの在り方が書かれている。すべてをいきなり実践にうつすことは難しい。出来ることから少しずつチャレンジが必要。
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私自身コーチングをやりたいと思っているので
勉強になったし、いろんな気づきがあった本
金継ぎの話が印象的に残った
「壊れた器を修復する15歳期に生まれた日本の伝統的な手法でカケやヒビ割れを隠す代わりに漆にまいた金粉で美しく装飾する。傷が逆に価値を生むのだ
私はこれが人間を表しているように見えた
人生でいくら傷ついても傷を隠すのではなく自分の大切な部分に出る
壊れた部分を目立たないようにする必要はない。それは美しさと強みなのなのだから。
うちに秘めた弱さや違いを美しく表す。
自分という存在を受け入れることこそオーセンティックになる
これがわたしだ!と受け入れ、
堂々と振る舞うことが自由への道なのだ」
いっぱい自分のコンプレック、弱さはあるけど、
それを認めることが、
自分自身の人生のリーダーシップになる!
私が私である様に素直にいることと、
信念を持ち
相手のことも生身の人間として受け入れることで自然についてくる、自然に惹きつける
こんな感じで人を惹きつける魅力と、
コーチングをして、
人の魅力を引き出せれる人になりたい!
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人からお借りして出会いました。
今の私に耳が痛いフレーズや今からの私にできることなど、スラスラ読み進めてしまいました。
自分では絶対借りない本、本当に楽しませてもらいました。
リーダー像には色々あるけれども結局のところ外的要因より内的要因を固めていくことが重要であることが響きました。
また、自分用に購入するつもりです。
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リーダーとはこれいかに?
リーダーシップを発揮するにはまず 内容 が大切だ。次にくるのが話し方。この順序を間違えてはならない。
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【評価】
内容 :★★★★★
読みやすさ:★★★☆☆
難易度 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆
【所感】
リーダーシップは「リーダー」だけでなく「全ての人」が持つべきスキル。皆リーダーになれるのだ(We are the Leaders)。なるべきリーダー像は『アサーティブリーダー』であり、そうなるためのリーダーシップの要素を学べる。特に『オーセンティックリーダーシップ』はその基盤となるリーダーシップとなり、非常に重要と感じた。それらに必要な考え方と合わせて具体的なtipsまで書いてあるのがイメージをする上で非常に良かった。『貞観政要』と合わせて読み返したい在るべきリーダー像の本。
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アサーティブリーダー。西洋人のリーダーシップは強権的になりがちで必ずしも日本人より優れたリーダーシップを発揮するとは限らない。日本人のパッシブな傾向が悪いことばかりでは無い。オーセンティックリーダーシップ。人間のマルチタスクは百害あって一利なし。トランスフォーマティブリーダーシップ。IQ, EQ, そしてCQ(cultural)
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様々な人の考え方を織り交ぜながら、著者独自のリーダー論として確立させている。
自分の人生を自分でコントロールするために誰もがリーダーシップを学ぶべきだという考え方は、これからの社会を生き抜いていく上で非常に重要だと思う。
実践的な内容をたくさん学ぶことができたので、メモを見返しながら一つずつ意識していきたい。
まずは、passiveからassertive(主張的)な人間になれるように努力をしていく!