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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
リーダー本人と、率いる一団の持っている能力を引き出す、それも最大限に……。というのが、良いリーダーということのようですが……。でも、組織の中で、なかなか、力を発揮するには、良い部下も必要だし……。
あなたも私もリーダーの一人
2020/12/28 22:37
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投稿者:わに♂ - この投稿者のレビュー一覧を見る
・自分の弱さを受け入れるリーダー
・後押しするリーダー
・変容するリーダー
・違いがあることを知り理解できるリーダー
これらを備えることは容易く、誰もがリーダーになれると教えてくれる本です。
終わりの方では、リーダーというよりも、人としてあるべきマインドについてを述べているようでした。確かにそれは、今現在、誰とでも繋がれるボーダーレスだからこそ、ボーダーを作ってしまう我々に必要な他者を尊重するマインドでした。
その社会や個人になるべくはどうすればいいのか。
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リーダーシップとは何かを述べた本。
私たちはみな、リーダーである。
目指すべきリーダー像はアサーティブリーダー。自分自身を尊重し、人を否定することなく、自分とチームの利益のために行動できるリーダーである。
アサーティブリーダーに必要な4つのスキルは以下。
1.オーセンティックリーダーシップ
人心を掴む土台を築く
2.サーバントリーダーシップ
本物の信頼をたぐり寄せる
3.トランスフォマティブリーダーシップ
チームに変容をもたらす
4.クロスボーダーリーダーシップ
持続的な最良の関係を確立する
あとチーム構築に必要な要素は以下8つ。
1.ビギナーの心
2.弱さを認める勇気
3.オーセンティックであること
4.他者とのつながり
5.聞く力
6.受け入れる力
7.感謝する習慣
8.責任
この本は、リーダーの立場にいる人だけではなく、部下の立場の人も読んでおくべき本だと思う。
自分自身には足りない部分が沢山あることが認識出来たので、少しでも本書にある理想に近づけるよう、努力を続けたい。
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・リーダーとは考え方であり生き方。自分自信の生き方を決める意味では誰もがリーダー
・不確実で曖昧なこれからの時代は一人一人がリーダーシップを発揮し、適切に対応する必要がある
・弱さを認めつつも積極性を発揮し、自分もチームも変えるアサーティブリーダーが理想
・組織とは
強すぎるリーダーは弊害。セーフゾーンが作れず率直に発言できない。
感情は伝染する。一人のネガティブがチームを侵す
チームがリーダーに嫌悪感を持つと、集団心理と現状維持バイアスでなかなか覆らない
・アサーティブリーダーシップ
リーダーは強すぎてもダメ、弱すぎてもダメ
客観的な積極性を発揮する必要がある
他者にコンパッションを示す必要がある
人の苦しみに共感した上で、客観的なリカバリー方法を示す
・本質的なリーダーシップ
自己を知り、弱みも包み隠さず表現できる
自分の人生のリーダーであり信念で行動する
人から信頼され頼りにされる
弱さを認める
人はただの人間。役割を越えて生身の人になる
他者との比較をたちきる
自分が成し遂げたい事をもつ
小さく介入することで目標が浸透する
シングルタスクで脳が超集中できる
小さな約束を守る
守れないなら約束しない
・支援するリーダーシップ
部下の能力を引き出し、背中を押す
理想のリーダーは皆にリードされていると感じさせない人
心を許して話せる関係を部下と普段から築く
語るのではなく、質問する
尋ねるように指示を出す
自分の意見を述べつつ、部下に質問する
部下への質問は常にポジティブな面に着目しなければいけない
言われたことは忘れる、教わった事は覚える、一緒に取り組んだ事は学びになる
部下にいかに早く小さな失敗をさせるかが大切
小さな決定権を与えて、小さな失敗をさせる
全ての成果はメンバー、全ての失敗はリーダーが前に出る
・変容をもたらすリーダーシップ
ビジネスには変化、発展させる力が必要
弱さを見せる勇気を持ち、チャレンジする姿勢であれば、成長マインドセットを育める
メンバーをチーム全体ではなく、一人の個人として尊重する
メンバーが自分で考えられるように知的な刺激を与える
なぜその仕事が必要か目的意識を持たせる為にもビジョンを伝える
人社会環境に配慮する事で、信頼と尊敬を集める人を目指す
リーダーが外側から変えるより、本人が変わると決め意志の力をもつ方が強力
ボーナス二倍などの外的モチベーションは害になる
見せしめのように誰かに厳しくするだけでも、チームに学習性無力感が蔓延する
個人の目的を仕事の目的の一部に変化させた時、自発的にモチベーションが引き出せる
リーダーの地位を使って、メンバーに合ってるし成長に役立つし、あなたの頑張りが全体の利益になる。と大きな目的につなげる
部下が一人でやった事ない事、やった仕事の応用問題など、ベストチャレンジを与える
リーダーはチームの目的を伝えなければいけない。その為に効果的なのかストーリーテリング
人は事実をバラバラではなく、ストーリーで理解している
モチベーションを引き出すには、部下自身を主人公にした感情のストーリーである必要がある
話すべきは、自分、自分達、現状の話
自分の話は、リーダー自信の目的強みや失敗など。リーダーの失敗談はそこから成長した話につながるものが良い
私たちの話は、私達がどんなチームか、何のために仕事をするかを語る
今の話は、課題を明確にすることなどを話す
フィードバックで長所に着目するリーダーの部下は7割が仕事に没頭していた
何らかの表彰をうけた人は、受けてない人の3倍仕事への没頭レベルが高い
フィードバックする関係性、タイミングなども重要。また相手のためになる事を言う。
ポジティブな言葉、フィードバック、ポジティブな言葉のようにサンドイッチが原則
状況にフォーカスする事で、対象が人から事になるため受け入れられやすくなる
変えられる事に言及する
自分でできる具体的な改善策を提案する
外交的、協力的、誠実、温厚、オープンなメンバーを入れられるとよい
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これは良本です、ハーフならでわで日本人の心をよく分かって書かれています。リーダーの本髄が手に取るように分かりますね⭕️。
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冒頭に「私たちは、皆リーダーである」という
書き出しで始まります。
自分自身の中にリーダーシップを探すのがこの
本の主題です。
つまり「リーダーという人は、これこれこう
いう能力を発揮しなくてはならない」という
内容ではなく、「ビジネスパーソンとして
こういう考え方、行動は必須である。そして
これこそがリーダーシップと呼ばれるもので
ある」と結論付けます。
それは組織人として為すべき課題の再確認
でもあります。
小手先の技よりも人間性に主眼が置かれた
指南書です。
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・①積極的なリーダーに必要な個人としての土台→authentic leadership
②部下を前に出す謙虚さ→servant leadership
③自分の力で変えられるものを変えていく勇気→Transformative leadership
④人もの価値観などさまざまな違いを理解するための知恵→Cross-border Leadership
・自己を知って他者を知る。自己とは自分から一番近い人間であり、その心理メカニズムを把握してこそ、初めて他者の気持ちが見えてくる
・プレイングマネジャーこそ、アサーティブリーダーを目指そう。自尊感情なしにできることなど何もないのだから。
・弱さと本質はリーダーシップに欠かせない価値。不完全で間違いを犯しやすい人間。それでもだれよりもよくなろうと努力を続ける人間。
・「ここではありのままを発言しても大丈夫だ」と安心できる「セーフスペース」を作って部下の心を開き、背中を押して前に出す。その上で正しく評価して部下の更なる自主性につなげる。
・一人の人間の成果よりチームの成果のほうが生産性は高い
・部下への質問は常に「ネガティブな面」に注目しなければいけない。ネガティブな失敗の中にも、必ずうまくいった部分はある
・いわれたことは忘れる。教わったことは覚える。一緒に取り組んだことは学びとなる
・マインドセットには「どうせ変われない」というマインドセットと、「変われると信じる」マインドセットがある
・まずは相手のいいところをほめ、気持ちを前向きにするよう、心配りをする。のどが渇いたとき、ごくごくと水を飲むように、相手が自然と指摘を吸収するように仕向けるのだ。
・ポジティブな言葉+フィードバック+ポジティブな言葉のサンドウィッチ
・フィードバックは状況にフォーカスする。「今日の君の説明」という特定の状況についてフィードバックし、「君の説明すべて」あるいは「君自身」に対するフィードバックではないと強調する
・直後のフィードバックは逆効果。フィードバックの前に自分の行動を考える時間をとることが大切
・大切なポイント-ゴールに不可欠なタスク、部下を成長させるチャレンジ-に絞って評価をしよう。細かいルールまで口出しするのはやめたほうがいい
・やろうと決めたことはなんでもやり遂げることができる
・言葉や態度ではっきり感謝を表す集団では、周りの人を手伝ったり助けたりする人の割合が倍増した
・真のリーダーシップは、自分の人生を自分でコントロールするために、自分を知り、自分のリーダーになる勇気
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内容は共感できた。
チームでの作業経験が浅い人は、読んで得られることが多いかもしれない。
ある程度経験がある人であれば、太字箇所だけピックアップして飛ばし読みして、大切なことを再認識するのにいいかもしれない。
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leadershipを身に付けるための土台となる考え方を学ぶことが出来た。
リームのリーダになる前に、自分自身に対してリーダーシップを発揮することが出来ればチームでも求心力のあるリーダーとして存在を発揮することが出来るとは、まさに自分自身に強くなることではないか?と感じた。
まずは自分自身に対して「強み」「弱み」を理解・把握した上で、明確な「目的」を意識してリーダーシップを発揮していくためのアクションプランを考えてみる。
<要 約>
プロローグ
リーダーシップの原則=「we are leaders」(私たちは皆リーダーである)
この考え方がリーダーシップの基盤であり、原理原則となる。
つまり私たち一人一人にリーダーになる能力があるし、そうなるべきである。
違いは、それを自覚しているかいないか、能力があると信じているか信じていないか、それに尽きる。
人を動かすために必要なのは、人の心理への洞察 →「リーダーは人を動かさなければならず、人はシステムやロジックではなく、心で動く」
自分自身のリーダーとは、「自分の意思」で行動すること。VUCAの世の中で「どこに進むべきか」を自分自身で決め、それについて責任を取らねばならない。
リーダーシップとは、手段であり生き方であり、働き方である =Leadership is way of life.
自分の能力を最大限発揮させるために、まずは自分が自分のリーダーになる。自分自身にリーダーシップを発揮することで自分を成長させる。実際にチームとして、チームや組織で成果を出せるようにする。
目指すべき最高のリーダーは「Assertive leader」(アサーティブ・リーダー)である(Assertive=積極的)。そのためのスキルとして、学ぶべきリーダーシップを以下に紹介する。
0章
人を率いる上でリーダーは強くなくてはいけないが、強すぎてはいけない。「本当の強さとは何か?」を理解しておかなければならない。
それは自分の「弱さ(Vulnerability)」を認められることこそ本当の強さになる。
したがって、本当に強いリーダーは強すぎない。率直に自分の弱さを認めることが出来る。
陥っていけない思考が、「リーダーシップを身に付ける=優秀になる」という思考。リーダーにありがちなのは、優秀な自分を見せることに固執してしまう事である。「優秀さのアピール」で味わうちょっとした優越感は忘れたほうが良い。
人を動かすには、人の心をつかまなければならない。全体のメリットを考えられる「心あるリーダー」でなければ、決して人心をひきつけることはできない。
集団心理として、「数」「伝染」「暗示されやすさ」がある。
人の「数」が増えると、感情や考え方が「伝染」して、皆が同じ気持ちになる。さらにその集団は催眠状態にあるように「暗示されやすい」。
「集団は真理を追究するよりも、錯覚を求めている」ため、シンプルでわかりやすい言葉で「その通りにすればよいのだ!」と錯覚させてくれる強いリーダーが存在する。同時に集団心理を、人間ならだれでも持っている「弱さ」として認識しておく必要がある。認識したうえで「手」を打��なければならない。
集団が考えを共有するために一番重要なのは「言葉」である。だからこそリーダーは分かりやすく伝えることが大切になる。しかしながら考えの伝染力は弱い。一方、集団が感情を共有するために言葉はいらない。感情の伝染は、全く意識をしなくても、自然に、あっという間に伝染する。
Positiveな感情もnegativeな感情もチーム内への伝染力は同じである。
1章
アサーティブ・リーダー
=自分自身を尊重し、人を否定することなく、自分とチームの利益のために行動できるリーダー
積極性は自分の能力を最大限引き出す。はっきりした主張は成果を出すために不可欠である。しかしながら「積極性」は自分の成長のためであると同時に、周りの人のために役立てなければならない。エゴと謙虚さ、強さと弱さバランスがうまく取れているのがアサーティブ・リーダーである。
リーダーとしてのポイント
自身・自尊感情があり「息の長いリーダーシップ」が発揮できる
聞く耳を持ち、「信頼」される
自分の意見やアイデアをしっかりと「主張」できる
「誠実」である
人を「責めない」
「責任感」がある
「チームに必要とされている」と感じる
「難しいメンバー」ともうまくやっていける
「何を期待されているか」を理解し、実行している
→アサーティブ・リーダーとは、存在自体でチームをひきつける、求心力ある人物である。
Aggressive Assertive Passive
積極的 主張的 受動的
Win-lose Win-win Win-lose
話す 質問する/聞く 聞く
自分の意見を言う 客観的視点から主張する 人の意見を聞く
自分を尊重する 自分と人を尊重する 人を尊重する
考えを表現する 考えを表現する 考えを表現しない
周りのことを考えない 周りのことを考える 周りのことを考える
アサーティブになるには、「まず自分を知ることが大事である」。「自分を信じないと、人のことも深く理解できない。だから自分を知って、その知識や経験から他者を理解できるようになる」=「自己を知って、他者を知る」
心理学を用いた自己理解はリーダーに必要不可欠であり、自己理解は頭の知性だけでは分からない。
リーダーの新しい在り方
「ポジティブ」な環境づくり
お互いを成長させ、「win-win」となる人間関係
自分にも部下にも「働く目的」を明確にする重要性
「モチベーション」を高め、エネルギッシュに働く方法
2章 Authentic・leadership
Authenticになる定義は?
「本当の自己(考え、感情)」を知る
「本当の自己」を積極的に、包み隠さず表現できるようになる
自分の人生の創造者として、「自分の人生のリーダー」になる
「信念」に基づいて行動する
人から信頼され、頼りにされる
信念を持ち、自分の人生のリーダーとなれば、堂々と振舞えるので、その姿には説得力があり、人とチームを自然に��きつける。=まさに「ついていきたい求心力のあるリーダー」の土台が形成される。
Authenticを磨く「5つの方法」
① 「弱さ(vulnerability)」を認める
→恐れ知らずでいることが勇気ではない。恐れがあっても行動することが勇気なのだ。(Courage is not being fearless but rather acting in spite in of the existence of fear.)
② 「役割性格」を越える
→「ビギナーの心」を持つ
③ 「人」と比べない
→あなたがどんなに優れていても、世の中には必ずもっと優れている人がいると考えて「ビギナーの心」を持つ=正直になることが重要。「人と比べてしまう自分」という弱さを認めることが、人と比べなくなる第一歩である。
④ 自分の「生涯の大きな目的」を見つける
→「自分は自分、人は人」と考える。脳の可塑性を高めて、自分で自分に自信を取り戻す。
⑤ 「超・集中状態」になる
→成人の脳であっても「環境」「行動」「思考パターン」「感情」によって身体的にも機能的にも「脳は変わる」。
脳の可塑性を高める方法として「マインドフルネス」がある。マインドフルネス状態にあるとき、脳の可塑性は高まっている(①集中しているとき、②「やる」と心に決め、一生懸命に活動に打ち込んでいるとき、③脳が十分に休息できているとき)。
「マインドフルネス」=意識を「今、ここ」に集中すること(瞑想は手段の一つ)
※「マルチタスク」は生産性が著しく低下する。集中力がなく、効率も悪いためやめよう。
「シングルタスク」を徹底して集中力が高まれば、マインドフルネス状態に近づいて脳の可塑性が促され、authenticになる土壌が形成される。
これはリーダーそれぞれの個人的な経験や性格(=本当の自己)を土台として、自分に合うリーダーシップ・スキルを身に付け、“自分らしいリーダー”になるべき方法である。
Authenticリーダーシップを磨くうえで有効な習慣
→embody(考えや感情、発言を具体化すること)
日常的なことから「言っていること」と「やっていること」、言葉と行動を一致させていく。
=小さな約束を守る ※時間は必ず守る
時間厳守の習慣を持つリーダーは、「人として誠実である」「相手を尊重している」「謙虚である」を行動で示している。
How:アドレナリン・ラッシュ効果(人は決まり通りにタスクを完了させたり、時間通りに到着したりすると、アドレナリンが分泌されてある種の快感を覚える)
「○○分に終わらせる」と制限時間を設定して、シングルタスクで打ち込む時間を一日の中に設けて習慣化することをおすすめする。
3章 Servant・leadership
Servant・leadership=奉仕の心
イエスの言葉「あなた方の間で偉くなりたいと思うものは、皆に仕える者になりなさい。あなた方の中で一番上になりたいと思うものは、皆のしもべになりなさい。」
老子の言葉「人の上に立とうと思うなら、謙虚な気持ちでへりくだりなさい」「理想のリーダーとは、みんなに『リードされている』と感じさせない人だ」
⇒リーダーとは古来、「背中を押す人」である。
チームの成功=あなたの成功、部下の成功の支援=あなたの成功できる。
「人間は、自分に関心を寄せてくれた人に対して、お返しのように関心を寄せる」=リーダーが部下に関心を持つ必要がある。
4章 transformative・leadership
「変容をもたらす力」
Transformative・leadershipを磨く第一歩は、自分と、自分のチームを変えるスキルを養っていくこと。自分を変容させ、そのうえでチームを変容できる力を身に付けること。これがトランスフォーマティブ・リーダーシップである。
Transformとは? 本質から変わる「変容」であると同時に、自分が本来持っている可能性を引き出し、活用して開花させるという意味がある。
変容するためには?
マインドセットが必要になる。マインドセットには2種類あり、「Fixed mindset(固定されマインドセット)」と「Growth mindset(成長のマインドセット)」。
「弱さを見せる勇気を持ち、リスクを取ってチャレンジする姿勢」でいれば、成長のマインドセットを育むことが出来る。
マインドをGrowth mindsetに切り替えたら、チームを変える準備をしよう。
リーダーがチームを変えるには、4つの「I」で始まる要素が必要となる。
① Individualized (「個人」に働きかける)
メンバーを「チーム全体」ではなく、「一人の人間」として尊重する。ありのままの姿でコミュニケーションを取り、コンパッション型の共感をする。
② Intellectual(「知的」に刺激する)
新たな課題に挑戦し、リスクを取る。
③ Inspirational(「心」を惹きつける)
分かりやすく明確にビジョンを伝える。「できる」を前提に、なぜその仕事が重要か「意味」を伝えて、目的意識を持つ。ビジョンを共有するためのコミュニケーションが欠かせない。
④ Idealized(「理想のモデル」となる)
「エシカルな行動」で理想のロールモデルとなろう。
リーダーが外側から「変える」よりも、本人が「変わる」と決め、意志の力を持つ方がはるかに強力。すなわちチームメンバーの「変わる」というモチベーションを引き出すことが大切(内的モチベーション)
「ストーリーテリング」の力
→人は事実をばらばらの事象として理解するのではなく、すべてをまとめ上げた「ストーリー」として理解している。
=物語は聞く人の注意を惹きつけ、脳を刺激する。物語の「語り手」と「聞き手」はつながりを得ることが出来る。
「何を言ったか」よりも「どう言ったか」の方が影響力は強い。ポジティブなメッセージには、言葉よりも動作、表情、感情といった非言語メッセージの要素の方が重要。
“People don’t remember what you say. They remember how you made them feel.”
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スタンフォード式 最高のリーダーシップ
著:スティーヴン・マーフィ重松
リーダーシップを身につけることで自分を成長させる。実際のリーダーとして、チームや組織で成果をだせるようになる。それが、本書で紹介している「スタンフォード式最高のリーダーシップ」である。
リーダーシップを備えた人がお互いに影響を与え合う職場は、組織として強くなる。また、リーダーシップを発揮する働き方は、その人個人を成長させる。ポジションや報酬など、具体的な成果ももたらしてくれる。
本書の構成は以下の8章から成る。
①リーダーシップの原則
②残酷な集団
③求心力ある先導者
④人心を掴む「土台」を築く
⑤本物の「信頼」をたぐり寄せる
⑥チームに「変容」をもたらす
⑦持続的な「最良の関係」を確立する
⑧リーダーの特権と責任
どの時代にも確実に「リーダー」は求められる。そして時代により本質は同じかもしれないが、「リーダー」に求められることは異なる。
そして「リーダー」は素質ある、なしに関わらず誰しもが備え育てなければいけない能力である。
もちろん職位が高ければ「リーダー力」を発揮しやすく、より強い「リーダーシップ」が求められる。しかし、本書でもあるように「リーダーシップ」を身に付けることは自分を成長させることと直結する。置かれた立場でその範囲内で「リーダーシップ」を発揮することと、それに必要な能力を蓄えて育て、自分の能力の階段を上がり続けることが今後も求められる。
「リーダー」には色々な種類があるものの、一番大切なことは「バランス」、そして多くの「リーダー」がいることを理解し、環境や仲間により求められる「リーダー」も変わるということ。
軸をしっかりと持ち、ゆるぎない信念と目標を持った中でバランス感覚を持ちながら時には合わせ、時にはリーダーとして毅然と引っ張るような柔軟さが必要となる。
「リーダーシップ」に正解はない。
ただし、正解がないそれを追い求めることはある意味正解でもある。
体系的にまとめられた良書。スタンフォードに通うことなく、知識に触れる幸せを感じながら読み進めた。
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最近、職場でリーダーシップの発揮が求められるわけです。
でも、リーダーシップってそもそも何ぞや?と困惑しました。
上長と話していても今ひとつ腑に落ちなかったので、本書を手に取りました。
リーダーシップって便利すぎる言葉で何となくで使ってるケースもけっこうあるのかもしれませんね。
_____________________
1失敗するリーダー
失敗するリーダーの特徴として、強権的、自己犠牲的、エゴが強いが挙げられます。
権力を振りかざした者に人はついてこないし、かといって、頑張りすぎるリーダーもチームを壊してしまいます。
じゃあ、どう言うリーダーがいいのかというと、アサーティブなリーダーを目指すということです。
アサーティブは積極的という意味ですが、その度合いが過ぎると強権的になってしまうし、弱過ぎると自己犠牲的になってしまいます。ちょうど良いバランスが重要なのです。
そして、自分とチームの利益を最大化するのが最高のリーダーなのです。
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2弱さを見せられるリーダー
リーダーは強くあるべきというイメージがあるけれども、それでうまく行くとも限りません。逆にチームに弱さを見せられるリーダーはメンバーと真に話すことができ、良い成果を出すことができます。
_____________________
3変われるものが生き残る。
我々一人一人は変わる、変容する力が重要になります。ただ単に変わるということでなく、本質的に成長し、本来持っている可能性を活用するという意味。
リーダーがまず変わることで、それを見たメンバーも変化を起こそうとします。無理矢理外から変われと言われて変わるより、自ら変わりたいと願い、変わることのほうが強力です。
変化の時代にこれは非常に重要な力で、ダーウィンが言うように、生き残れるのは変化できるものなのです。
_____________________
心理学をベースにリーダーシップの考察がされて、納得のいくものでした。特に筆者は使える、その知識から変われるものでなければ意味がないという思いで執筆されて、内容は非常に実践的でした。
何となく、目指すリーダー像ができた気がします。
変容できるリーダーになれるよう頑張りたいです!
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リーダーシップというのは全員が持っているべきスキル。
よって、組織のリーダーだけではなく、上司や部下全員がリーダーになるという本質を掴んだ本。
誰かと協力して成し遂げたいことがある人には、必要な一冊。
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プロローグ
リーダーシップの原則
私たちはみなリーダーである
第0章 残酷な集団 ―なぜ組織に「境界線」があるのか?リーダーを取り巻く現実
嫌悪され、避けられる「トップ」
本当に強いリーダーは、強すぎない。
率直に自分の弱さを認めることができる。
組織を分断する「リーダーvs.メンバー」の境界線
内容が一番大切、次は話し方
「プレイング・マネジャー」の失敗パターン
リーダー個人の成果ではなく「チーム全体の成果」にリーダーが焦点を合わせることで、結果的に何倍もの成果が産み出される
チームとは「感情的な生き物」である
感情は伝染する
集団心理にとらわれないチームづくりと運営のため、外部の意見を取り入れ、意思決定のためのルールを定める
「現状維持の慣性」が働く現場
人は変化を怖がる
現実的な「最善策」は何か
①積極的なリーダーに必要な「個人としての土台」(本質的なリーダーシップ)
②部下を前に出す「謙虚さ」(支援するリーダーシップ)
③「自分の力で変えられるもの」を変えていく勇気(変容をもたらすリーダーシップ)
④人、モノ、価値観など、様々な違いを理解するための知恵(壁を越えるリーダーシップ)
→弱さを認めつつも積極性を発揮し、自分もチームも変えられる「アサーティブ・リーダー」
1章 アサーティブリーダーが人を動かす―求心力のある先導者
「アサーティブ」であれ―心理学上、明確な指針
アサーティブリーダー:自分自身を尊重し、人を否定することなく、自分とチームの利益のために行動できるリーダー
・自信・自尊感情があり、「息の長いリーダーシップ」が発揮できる
・聞く耳を持ち、「信頼」される
・自分の意見やアイデアを、しっかりと「主張」できる
・「誠実」である
・人を「責めない」
・「責任感」がある
・「チームに必要とされている」と感じられる
・「難しいメンバー」ともうまくやっていける
・「何を期待されているか」を理解し、実行できる
的確に「強いリーダー」になる
「アサーティブ」の特徴
・主張的
・win-win
・質問する/聞く
・データや知見を取り入れた意見を言う
(客観的な主張)
・自分と人を尊重する
・まわりのことを考える
「学問」がここまでやってくれている―人の心の理解手順
まず自分を知ることで、他者を理解する
主体としての自己と他者に知られる自己を合わせたものが自分
MI理論 IQ、EQ
アサーティブになる「いい努力」
コンパッション=他者の感情を感じているが、客観的でいられる状態
葉隠 佐賀鍋島藩 山本常朝
コンパッション型の共感を持ったうえで、適切な指摘をする
自己犠牲型リーダーの限界
自尊感���をもつ
一人ひとりがリーダーシップを発揮する必要
2章 Authentic Leadership―人心を掴む「土台」を築く
先導者としての土台を築く「オーセンティック・リーダーシップ」
オーセンティックな人は本当の自分、ありのままの自分を表現するので、嘘や気取りがなく、まわりの人々に信頼感をもたらす
オーセンティック・リーダーシップを磨く「5つの方法」
①弱さを認める
金継ぎの例
自分という存在を受け入れる
②役割性格を越える
ビギナーの心を持つ
③人と比べない
人と比べてしまう自分という弱さを認める
④自分の生涯の大きな目的を見つける
自分の目的に加えてチームの最終目標も確認する必要がある
⑤超・集中状態になる
これらは自己を知るものだが、結果として他者を知る効果もある
自分の弱さを受け入れる
役割を越えて生身の人間になる
他者との比較を断ち切る―あくまで「自分」
インポスター症候群
自己評価が著しく低い心理状態
パフォーマンスを著しく低下させる
誰かがちょっと話を聞いてあげるだけで不安から解放され、パフォーマンスが向上
これは精神論ではない
変われると信じることが第一歩
脳の可塑性を高める方法の一つがマインドフルネス
意識を今、ここに集中させること
脳の可塑性を高める3つの状態
①集中しているとき
②やると心に決め、一生懸命に活動に打ち込むとき
③脳が十分に休息できているとき
マルチタスク生産性が低いのでやめよう
シングルタスクの習慣
オーセンティックな素質を磨く習慣
embodyの習慣
言葉と行動を一致させる
小さな約束を守る
むやみに約束をしない
時間を守る
自己管理能力は、期限を守れるかどうかに関連している
アドレナリン・ラッシュ効果
期限設定し、シングルタスクの習慣化
やったことに関する本を読む
客観的な視点から再確認
3章 Servant Leadership―本物の信頼をたぐり寄せる
ネルソン・マンデラのエピソード
リーダーが人を動かすことは、メンバーに決定権を与えること。メンバーが最初の一歩を踏み出せるように、リーダーが背中を押してもいい。
リーダーが前に出るのではなく、メンバーを前に出す
サーバント・リーダーシップは奉仕の心
キリスト、老子
部下が上司にリードされたことに気がつかず、自分でやりとげたと思えるくらい自然にリードする
自ら後方に回るのが難しい理由
自分以外、信用できない
部下にナンバーワンの座を奪われたくない
部下の成功を支援することで、あなた自信が成功できるのだ
唐突なヘルプに戸惑う部下
部下が心を許して話せるような人間関係を作っておかなければならない
ダック・シンドローム(アヒル症候群)
優秀な人ほど弱味を見せるのが苦手
良くない報告をためらう理由
①自分の責任にされてしまう
②どうせ聞いてくれない
③何も変わらない
奉仕してもいい関係を築いておく
弱さを認め、セーフスペースをつくることがサーバント・リーダーシップを育む第一歩
質問がチームの空気を醸成する
謙虚な問いかけ
語るのではなく質問せよ
関心を寄せられた相手に、関心を寄せる
尋ねるように指示を出す
自分の意見を述べつつ部下に質問する
問いが部下に安心感をもたらす
8つの質問の方向性
①open どうやって?
話題が広がる
②closed ~と思う?
はい、いいえ 相手の考えを特定する
③neutralize どう思う?
いろんな意見を引き出す
④sharpen どうすれば~できると思う?
明確な答えを求める
⑤probe なぜ~と考えているのか?
相手の考えを精査
⑥Smarten 私も~について調べてみたんだけど、あなたはどう思う?
自分も知識をもっていることを示す質問
⑦soften 私は~に興味があってね、なぜ~を導入したのかな?
穏やかに興味を示す質問
⑧simplify この~のポイントはなんだと思う?
単刀直入な質問
部下が萎縮するやってはいけない質問
写真
チームを後ろから押す任せる技術
最近接発達領域(ZPD)
安心領域と挑戦領域の間
・上司が少し手伝えば部下ができる
・上司が教えれば部下ができるようになる
・部下がチャレンジしたがっていること
18世紀のアメリカの政治家ベンジャミン・フランクリン
小さな決定権、小さな失敗
写真
サーバント・リーダーシップを磨く考え方
成果は部下のもの
正直にオープンに公平に成果を評価
悪い結果が出たときは責任はリーダーがとる
4章 Transformative Leadership―チームに「変容」をもたらす
自分と、自分のチームを変えるスキルを養っていく
自分が変わらなければ、相手は変わらない
自ら変わろうとする主体性を持つ
変わりたいのに変われないリーダーたち
上司ではなくメンターになる
①個人に働きかける
メンバーをチーム全体ではなく一人の人間として尊重する
②知的に刺激する
新たな課題に挑戦し、リスクを取ろう
③心を引き付ける
分かりやすく明確にビジョンを伝える
④理想のモデルとなる
人、社会、環境に配慮するエシカルな行動で理想のロールモデルになろう
モチベーションの科学―どうすれば人は動く?
本人が変わると決め、意思の力を持つ
内的モチベーションを正しく引き出す方法
①仕事の目的とメンバー個人の目的をつなげる
自分・自分たち・現状
写真
自分の話は準備しないとできない
②リーダー自身が変化しロールモデルになる
③メンバーが自分の仕事に主体的に取り組めるようにする
④メンバーの強みと弱みを理解する
⑤メンバーの能力を高め、変化を促すチャレンジ・タスクを与える
フィードバックが必要
フィードバックはリーダーの仕事
お互いにするべき
相手のためになるもの
Iメッセージで伝える
私はこう思う
①サンドウィッチする
まずほめる
ポジティブ+フィードバック+ポジティブ
②現状にフォーカスする
いつもこうだ、ではなく、今のは
③変えられることに言及する
④自分でできる具体的な改善策を提案する
⑤何がなんでもフラットに見る
直後は避ける 考える時間を与える
不満を生まない評価の技法
プロセスを見ていることをはっきり示す
伝える力を磨く習慣
私的に話す
世間話をする
本心で喋る
チームを変えるリーダーの判断
難しい後退の決断
小さなチームのビルド
タフで外交的
協力的
誠実で真面目
温厚なメンバー
オープンなメンバー
事実を受け入れる
5章 crossBorder Leadership―持続的な最良の関係を確立する
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いわゆる普遍的なリーダー論を、理解しやすく簡明にしたもので、真新しいことは特になかった。CQという発想はなかったので、そこは目から鱗だった。でも、確かに違いをストレスに感じず、柔軟な考え方で人と接していけるってすごく大切なことだと思うし、教育の中で育っていくというより、意識的に育てていくべきポイントなんだとも感じた。松下幸之助も、同じようなリーダー論を語っていたけど、滅私奉公、率先垂範の色合いが強かった松下幸之助と比べると、ややサーバントリーダーは古き日本の妻、みたいな感じに受け取れた。私はどちらかというと、優秀な羊タイプだなあ。優秀かどうかは知らんけど。
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「スタンフォード式」とやや眉唾的なタイトルはサンマーク式であると理解して(英語タイトルはThe Way of Ultimate Leadership)、リーダーシップ論の書籍としては分かりやすく実践的、取り組みやすそうで包括的、といった非常に質の高い内容であった。
著者はリーダーシップ理論の研究者であり教師でもあり、またカウンセラーとてしての姿もあり、本の随所にとても真摯で誠実な人間性が滲み出ていた。自身の出自や青年期の葛藤などの経験も織り込み、リーダーシップは誰かどこかの偉い人達だけのものという誤解を解き、一人一人がリーダーシップを発揮することの大切さが説かれている。
本書は名古屋商科大学MBAのリーダーシップの授業で取り上げられていると知人から紹介され、果たして日本のMBAでどのようなリーダーシップが説かれているのか興味を持ち読んでみた。内容は自分が海外のMBAで学んだリーダーシップ論と大きな変わりはなく、分かりやすい日本語で書かれている分、文献としては非常に役に立つものだと感じた。リーダーシップ論もひとつの学問領域として国際的な研究が進んでいるので、世界のどこでも基本的な内容はある程度合意が達成されているのだと実感した。