AIとBIを学ぶ良書
2019/07/08 00:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作「人工知能と経済の未来」の議論を精緻にした本。ひょっとしたらこちらが著述としては先で新書のほうが抜粋だったのかも。新書がベストセラーになったので大部の本を出版できた?ってなことはないか…。大部だけれども,議論は新書同様にわかりやすく,大部な分だけサーベイもしっかりしていて楽しめた。AIは大量の失業を生むといっているのが新井紀子と著者だけというのが信じられない。ほんとうなの?まぁ,評論家のほとんどは文系だから…,つまり馬鹿だから…。しょうがないか。
大量失業が発生するのであれば生活保護しかない。それをBIという形で省力化するというのは(著者のアイデアではないけれど)すばらしい。しかし日本ではうまくいかないだろうなということもよくわかる。福祉にぶる下がってうまい汁をすっている有象無象が多すぎて,それらが大反対運動をするからだ。たとえば厚生労働省の官僚,地方公務員組合,山のようにある怪しいNPOやNGOだ。そういった補助金に群がる人々を排除することは困難だ。可能性としては,国債が暴落して国家破産にでもならなければ無理だろう。そうはならないだろうから,これからも失われた何十年かが続きそうだ…(合掌)。
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井上智洋のこれまでの集大成ともいえる一冊。
なのでAIのシンギュラリティやベーシックインカム論について余すところなく語っている。
後半は哲学の話になりやや難しかったが、勉強になった。
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AIの発展により産業の大部分で限界費用が限りなく0に近くなる。ベーシックインカムなどの政策を考えるべきではないか、という内容。
ポップカルチャーにも詳しく、流行りの本の引用も多く、読みやすい。しかし著者自身もよく分かってないのではないかと思えるような引用をつなぎ合わせているだけのような印象で、あまり得るところはないと思った。AIの何が脅威なのかを概観して次に読む本を探すためにはよいかも。
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凄い本だ。AIとBIの考えが変わった。これから世界はもっと面白くなるのか、でも70歳の自分はそれをどこまで見ていられるのか。
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日経の書評で高評価だったので、読んでみた。
AIについて書いているのだが、納得できるような記述がなかった。全体的に文章が冗長で、著者の主張にどのように関連しているのかが不明な箇所が多い。雑誌や新聞のコラムやエッセイを切り抜いたスクラップ帳にコメントをつけただけのようだ。厚い本の割に主張がぼやけているような感じ。学術的ではないし説得力に乏しい。他の著作や理論、データも真新しいものはなく、基礎的なものばかりで、新たな発見もなかった。残念。
「(画像認識)日本ではNECが群衆分析を得意としている」p13
「クラウド会計ソフトの導入率は、アメリカで40%、イギリスで65%であるのに対し、日本は14%ほどである」p52
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経済学者としての著書ではあるものの、AIを題材に文明論まで踏み込んだ意欲的な著書。AIそのものの理解を深めようとする読者よりもAIによって近未来がどの様な社会になるのか、過去の文明論との関連性の中で理解したい人向けの著作。
個人的には、著者本人の思考の深さと奥行きを知るというよりも、巷で話題になっている著作を編集して論を展開する様な、音楽でいうザッピングの様な著作です。
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中村伊知哉さんの『超ヒマ社会』に登場していた著者で、繋がり読みしました。デジタルのインパクトを歴史や哲学を引用しながら語り、マクロの仕組みはどうなった行くのかと考えたり、いやまずは自分自身の人生設計はどうなるのかと考えたり、思考を振り回されるのですが、それほどマインドセットが揺さぶられる本。
ベーシックインカム論者として注目される著者ですが、これに限らず様々なスキームが変わることを展望したくなる、良書です。
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AIの技術的な話に終始するかと思いきや、ハラリさんばりに人類史・特に経済史を中心に過去から現在、そして未来まで網羅した一冊。
AIのところは結局、格差が広がるからBI導入!という結論かと…長くて集中力失ってしまったのも正直なところ…。いつか再読チャレンジします。
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AIの登場により、人類は失業するらしい。
労働者は1811年のラッダイト運動の時代から仕事が奪われるとみな心配していましたが、仕事は現在においても無くなってません。しかし、今度はAIにより仕事がなくなる。経営者とエリート労働者(AIに詳しい)のグループとそれ以外の代替え可能な人々に2極分化する。そして貧富の差が拡大して失業の時代が始まる。99%が貧しいグループになるため、モノは売れなくなる。不況は続く。そこでBI(ベーシック・インカム)が必要になる。と言うことらしい。
昔は、イギリスでも児童労働で、一般工場法(1833年)でやっと、9歳未満労働禁止13歳未満上限48h/week、18歳未満の夜業禁止になった。さらに、若年労働者と女性労働者について10時間労働(1847年)成立、フランスでは1848年に1日12時間労働を勝ち取った。国際労働機関(ILO)により1919年に『1日8時間、週48時間」が労働基準として確立された。
それから100年以上たっても8時間より少なくなっていない。私が思うには生産性が上がっているのだから、「6時間労働、週24時間」ぐらいになってもいいと思います。このままだすると、BI(ベーシック・インカム)とヘリコプターマネーが必要になると井上智洋氏は言うわけです。
クエートでは、国民の90%が公務員で労働の2/3が外人労働者によって賄われると言われていますが、日本は石油が取れないので外人労働者なしで、BI(ベーシック・インカム)で暮らすようになるのかもと思いました。