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とにかく、主人公の女性が孤独に耐えきれず錯乱していく、その様の描写。
きっと、舞台は都市部なんでしょう。そこまでに都市って人を無形化させてしまうのか。
じゃあなぜ人は都市に集まるのか。どこに魅力があるのか。
都市はにぎわいとさみしさの背反する二面性を同時的に持っていて…みたいなことを
多くの人が少しでも感じたことがあるだろう現代を切り取ってるものの。
どうにも暗い感じで終わってく。栄枯盛衰、都市ってなんなんだろう。
かなしいのかな。
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海の写真を三万枚撮って、砂嵐が吹くような映像に仕上げたものを、尺の演奏に乗せて観たことがある。じっと見ているとしゃれこうべや内臓が見えてきた。しかし写真を繋げただけだと言うのだ。恐らくあの映像を一生忘れることが出来ない。ただただ、インパクトだけ。記憶媒体というのはあやふやなもので、一ヵ月後はどのようなインスピレーションを受けたか忘れているかもしれないが、出来るなら忘れたくない。最初に彼女のアッシュベイビーという作品を読んだとき、その余波で暫く対小動物性倒錯の人間について考えた。馬鹿に思考の機会を与えてくれる作品を、私は悪いとは言えない。圧倒的多数の人間にとって、胸糞悪いとは言えるのかも。そこがいいのにねぇ。
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「蛇にピアス」「アッシュベイビー」も読んでるし、私は金原ひとみ好きなのか?これはあまり理解できなかったが、切実。なにかが切実だ。と感じた。
「君がもし自分を格上の人間と思ってるなら、無愛想なその店員を、哀れみ、許しを与えるべきだよ。」
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うーん、よくわからず。
こういう心情って誰でもが持ってるものなのかな?
とりあえず読みにくかった。
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ぐちゃぐちゃな頭の中をぶちまけたかのような錯文作品。実際そういう話です。
そして、過去の作品でも共通する、食という行為に対する作者の強い感情が一番込められている作品なのでは、と思ったり。
アメーバのような、筋の通らない考えをする、女性というイキモノの特性がくっきり書かれていて恥ずかしい感じ。あー、冷静に自分を見直さなきゃと思いました。
金原さんのこういううだうだした文章が好きなんだよなあ。
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ほとんど独り言。
婚約者のいる彼と付き合う一人暮らしの、ほとんどものを食べない、作家。婚約者はパティシエ。
酒によっているときに 錯文 を書いている。
婚約者になりきるときの幸せ間と、どうせ捨てるくせにお菓子を作り続ける私。
最後にちょっとだけお母さんのことが出てくる
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読みながら精神的に詰まっていたものが溢れる、もしくは逆流するといった感覚を覚えた。もちろん合う・合わないではっきりと分かれる作品と思う。
合う人はきっと、ありふれた「わたしだけじゃない」という安堵よりも言い知れない恐怖と焦燥が先にあるのではないだろうか?
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金原ひとみは蛇にピアスとこれしか読んでないけど、どっちも彼女の自伝のような気がしてしまう。一般に正常とされる人間が一般に錯乱と呼ばれる人間を物語ることは可能なのだろうか。そういう人の文章を読んだことないから、わからないけど。
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昔の彼氏が主人公が私に似ていると言っていた思い出深い作品。
確かに自分で読んでてもそう思う。
感じ方が似てるのよ
きっと。
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金原ひとみさんの本はこれで三冊目。
蛇にピアスで彼女の作風に脱帽し
アッシュベイビーを読んでなんて気持ち悪いと、ここまでリアルに不快にされたのは初めてで、手に力は入らないし目はちかちかする。気持ち悪くて仕方ないのにとりつかれたように読んでしまう。忘れたいのに一生はなしは忘れられない今から3、4年前でそれ以来彼女の作品は手に取らなかったのに、なぜだか吸い寄せられるように手にとった結果やはり気持ち悪く、そしてとことん鬱になった
アミービック
アメーバのような。
精神が分離するきもちわからなくもない。だけどリアルすぎて、暗すぎて、とことん自分自身を追いつめてしまう。
わたしもアミービックなのかもしれない。
評価つけにくい、やっぱり。
ここまで苦しくなるのも珍しいと思うから4で。
金原ひとみさんはある意味毒であり、一度手に取ったら離れられない。とりつかれる
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7割くらいは意味わかんないのに、残りの3割が痛いくらいわかる本。
主人公が、婚約者持ち(もちろん別の女だ)の彼をおもう気持ちって、病的だけど、ある意味すごくピュア。
でも、それをまっすぐには出せないせいで、彼女はゆがんでしまう。
一見エキセントリックだけど、自分の中にもそういう屈折した感情ってあると思ったら、他人事とは思えなかった。
売り物みたいにきれいにつくったお菓子を自分でぐしゃぐしゃにするところ、タクシーの中で思わず婚約者のふりをするところ、が好き。なんだか、胸がすく。
あんなにもきちんと一人の男をを愛してるのに、彼女から感じる無機質なつめたさ、空虚さがリアル。
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今日読み終わった!
この人は蛇にピアスが出た時から綿矢りさ、島本理生と共にあたしが気に入った物書きでした。
アッシュベイビーの時にちょっとがっかりしたけど、今回は新しい!ウデをあげたっていうのをもろに感じました。
退廃的で「仕組まれた不快感」に喰われるのは分かっていたけど(それは同期の男性作家だって何人もやってるはず)、今回はちょっと哲学でした。
登場人物や場面、場所は少なく単調で、決して描写や展開が見やすいわけじゃない。
でも、カフカとは少し違う、シュールレアリズムでもないなんか新鮮な角度を見た、っていう。しかも、それはあたしたちとはそう遠くない、ギリギリ錯乱って感じだった。
でも自分が元気ないときに読むと病んじゃいそう笑
あと冒頭の怒涛のリズムに当たると「計らい」って言いたくなりますw
もう1回なら読み返してもいい本。
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圧巻されました。初読時はあまり良い印象を抱けなくて友達にあげてしまいましたが、時間が経ってまた読みたくなってきてしまいました。また買うつもりです。
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イマイチよくわからなかった。というか、おっさんが読んでいると恥ずかしいような作品かも。
文章自体に力は感じるんだけど・・・。
この本は三省堂書店の新横浜店が開店した直後に行ったときになんか買っておこうと思ったら、店員のお薦めコーナーにあったので買ってみたんだけど、むしろこの本をお薦めした店員がどんな人か興味があったりする。
まぁ、『蛇にピアス』もそのうち読んでみるか。
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アッシュベイビー同様荒いんだけど、錯乱状態にはなんとなく共感できる部分もある。空想のラインの上を歩くというのも分かる。食べること自体に嫌悪し、食事がおしゃれなものと勘違いされている、というような文章に自分の食事に対する想いを改めて考える。
しかし本物の婚約者の考えてることが分からない。
そのへんは解決、というか、もっとスッキリした終わり方がよかったなと。