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Enabler of Platform
産業革命の裏には黒子となり牽引した産業がある。
今はGAFA初めプラットフォーマー全盛の時代だが、その黒子になるものこそ勝者になると言える。
■概要
今は第4次産業革命が始まったばかりで、どのような技術がどう転生し、どう帰結するかは全くわからない。結果をみるのは50-100年後だと三品教授は説く。実は第3次産業革命(制御革命)の勝者もGAFAらプラットフォーマーと思われがちだが、そうではなく、プラットフォーマーが提供する情報の「信用性」を担保できる黒子のプレーヤーが鍵となる。情報の信用性を担保するには情報を「読む力」=wisdomが必要であり、常に学ぶ者が身につけられる。
■所感
・やはり大局観が凄まじい。誰もが今の世の中の勝者をGAFAらプラットフォーマーと見る中で、GAFAのさらに土台となる黒子の存在を指摘することは容易ではない。確かにUberなどプラットフォーマーの登場によって消費者の選択の自由が広がることが、データの信用性の必然性が高まることは間違い無いだろう。それを歴史から見て解説しているので、確かにGAFAが第3次産業革命の勝者とは言えないかもしれない、と思える。
・読む力=wisdomと言葉を変えているが、結局は「観」の話なのではと思った。Howに乏しいので批判も多いだろうと思うが、第4次産業革命というバズワードを問いなおすのは圧巻だった。イノベーションという多義語の再定義を試みたリインベンションと同様に、これからの経営を考える上では避けては通れない理論の整理だったはず。
・3,4章は事例紹介とデジタルの概念整理が中心で他書でも代替可能ではあるが、用語がわかりやすく整理されていた。
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■詳細
・産業革命を問いなおす
- 革命は静かに小さく起こり、1世紀後に事業になる
- 革命を補完する黒子たちが利益を得る
- 第4次革命の前にまだ第3次革命の顛末もわからない
(GAFAは強力で花を咲かせたているが、本当の果実を刈り取るのは別のものたちか?)
- 第4次革命と言われるものは第2第3次革命の組み合わせにすぎないものが大半
・産業革命の系譜
第1次|動力革命 水蒸気機関→電車や自動車の交通へ
第2次|通信革命 モールス電信→電話・テレビ・インターネット
第3次|制御革命 トランジスタ→???
・Enabler 黒子は誰か
第1次|動力革命 交通網整備に必要となる莫大な資金を供給する金融業
第2次|通信革命 大量消費を可能にする広告業
第3次|制御革命 ※データの信用を担保するもの