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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は49歳。
とある事故が起こったのが15年前なので、当時主人公は34歳。
で、プロレスラーとして若手ってありえない。
10面以上恨んでたのに、嘘か本当かわからない告白を1回されただけで
感動して許しちゃうんだ。
同じ人間が何人ものプロレスラーを病院送りとか引退させてたら、
業界で広まらないわけ無いって。
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2019年、19冊目は、実話系怪談で知られる、黒木あるじ。
今回、あらすじは省略いたします。
まづは、プロレスへの興味関心の有無。多少の知識がナイとやはり厳しいかな……。自分も最近のプロレスには、トンと疎くなってしまっています。
中身ですが、プロレス業界の「必殺仕事人」、ピューマ藤戸が主人公。そして五話仕立てで、それぞれに、依頼人と〈清掃物件〉(ターゲット)の関係性、依頼理由や内容を軸としたライトミステリーが仕掛けてあり、各1話づつでも楽しめる。また、大きく全編を通して、主人公とかつてのライバルの関係を軸にしたモノでも読ませていくと言った作り。
さらに、細かく見ると、藤戸の会話センスがイイ。加えて、それ程多くない登場人物のキャラ立ちもイイ。少々下衆だが、気の効いた表現も個人的には好き。その質感は、同じく実話系怪談でも著名な、平山夢明流のハードボイルド系に通じるモノがある。
総じて、黒木あるじの現時点でのエンターテインメントを全部ぶち込んであるような気がする。まぁ、第四話で、バトンきちんと渡ってんのかな?とか、総合のリングでソレ、あり?とかのツッコミ所もいくつかある。さらに、プロレス知らない人には、映像喚起しにくいトコ多いだろぅし。
エンターテインメント作品なので、肩肘張らずに読むのがいい。けっして読みにくいものではない。また、プロレスに造詣がおありなら、モデル探しも楽しいと思う。たいした知識もない自分でも、新館、鷹沢、トルネード・ノブナガ辺りはすぐ、ピンときた。
総合★★★☆☆の評価は、★★★★☆あげていいところを、今後、この上を行って欲しい期待込めてということで……。
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うーん小さくまとまってしまった普通のエンタメ小説だなーという感じ。短編の連作という構成もお話に制約をもたらしてしまうばかりになってしまっていて、メリハリや大きな謎を追いかけるワクワク感に繋がっていないんだよね。
著者はもともと怪談の掌編で才能を発揮している人なので、このような連作短編という形式は不慣れだったのではないか。怪談関係の他の著作の方が遥かにぬらぬらと不気味に輝いて魅力的だよ。
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ワインのコルクが開いた時のような心地よい感触が掌に伝わった直後 差し出されたブーケは、一本残らずプラスチック製の造花だった。イミテーション・フラワー。鮮やかな偽物。華やかな嘘。つまり_プロレスラー。これは〈掃除屋(クリーナー)〉への依頼状だ。「選手を始末して欲しい」という依頼の合図だ。 「ビクトル式だ!腕ひしぎ逆十字固めだ!」最前列のマニアとおぼしき客から解説じみた声があがる。心のなかで「ご名答」と呟いた。しっかり極まれば肘が伸びて壊れる危険な技だ。 俺は、この嗜虐的な女医に毎度浴びせられる言葉のマシンガンが嫌いではなかった。手加減の無さがやけに心地良く、猛者と試合をしているような錯覚に陥ってしまう。もしかしたら技を受ける仕事故の、マゾヒスティックな職業病なのかもしれない。 薬を処方すると言質を取ったからには 口調はいつもの傲岸不遜なトーンに戻っている ヘッドロックはバッグドロップで返すのがセオリーだからな 「検査中にゲップしちゃうと、発泡剤を飲み直さなくてはいけないんですけどね。今のはギリギリセーフ。カウント2.9です」 朋友の愛娘がいっそう強い口調で繰り返す 理恵は滔々と諳んじていく 「おい坊主、勘違いすんなよ。レスラーは"生きる覚悟"で闘うんだ。客は特攻隊や討死を観にきてるんじゃない。善玉のがむしゃらさ、悪玉のしたたかさを見たいんだ。生き伸びる難しさと、それでも生き抜く逞しさを見たいんだ。これだけは覚えておけ。試合を〈死合〉にするな。お互いの生き様をぶつけ合う〈志合〉に変えろ」 そんな青色吐息の運営が当たり前のインディー界隈において 言葉の機銃掃射で心が蜂の巣にされてしまう 大動脈瘤の破裂 木戸修 藤原喜明 古舘伊知郎 和田京平
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裏稼業としてレスラーにリング上で制裁を加える「掃除屋」を営むベテランレスラーピューマ藤戸のお話。
面白かったけど、なんというかわりとベタな話ぽかったな・・と。展開がかなりわかりやすく予想できてしまいました。なんというか様式美みたいなものなのかもしれませんけども・・・そういうのも含めての「プロレス」小説だと思うのは穿ちすぎですね。
といってもシリーズ第一作だしなあ。もしかしたら続編はいろいろとアイデアがこなれてきてより面白くなってるかもしれないのでそのうち読んでみようと思います。