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虫や魚、鳥や哺乳類など様々な動物の生き方を楽しく学べました。何故そのような死に方を選ぶのか、生物学的にも興味深い内容でした。
生物が好きな方だけでなく、生物学を学ぶ学生にもおすすめです。
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いろいろな生き物の生態が知れて面白かった。
シロアリやミツバチの話はなかなか残酷だった。
けど、種として残っていくためには必要なことで、ゴールデンカムイの生きていくために無駄を削ぎおとしているオオカミの話をおもいだした。
生後1ヶ月ちょっとで出荷される鶏には、大量生産大量消費の社会に対する批判のようなものを感じたが、その後の実験用のはつかねずみについては、農学部の教授だからか人類の発展のためにはまあ仕方ないよね感を感じた。
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小さな生き物は生殖活動が終わると一生が終わります。短い生涯で生きている意味は?なんて考える暇なんてありません。対照的に我々人間は…なんて考えると色々考えるキッカケを与えてくれた一冊でした。
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稲垣さんの文章にはいつも感心させられます。
ビックリするような話題をものすごく自然に話されるので、しっかり頭の中に入って行きます。
生き物の死にざまの話なのに悲しまずに、しっかり理解できました。何なんだこの気持ちは?
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動物が好きで、表紙のイラストに惹かれて手に取った本だったけど読んでよかった。それにしても人間って何なんだろう、人間ばかり好き勝手やってるな。
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メメントモリ=死を思え、という言葉が思い浮かんだ。
陳腐な表現になるが生命の尊さを知るにはとてもよい事例が並んでいる。次は子供と読みたい。
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昆虫、魚類、両生類、哺乳類などの様々な生き物の最期を教えてくれる本。子孫を残すことを何よりも優先し静かに寿命を迎える生物、野生のサバンナに暮らすライオンやシマウマなどは食べられて最期を迎える、またニワトリやマウスは人間が介入し最期を迎える。本書にはそこまでは記載されていないが、マウスは本当に気の毒だと思う。腫瘍などを植え付けられ薬の効果を調べられる。マウスだって痛くないわけがないと思うのに鎮痛剤も投与されず死んでいく。早くAIなどの技術開発が進んでこのような実験をしなくても薬の効果がわかるような時代が来て欲しい。
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生き物たちがどのように生まれて死ぬのか。知らない生き物も知っている生き物も、どのように死ぬのかまで知っている生き物は多くない。短いエピソードがたくさん収録されていて読みやすい。食べること、生きること、子孫を残すこと、なんだか色々と考えさせられてしまった。
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セミ…昆虫は硬直すると足が縮まり関節が曲がる。なのでひっくり返ったまま力尽きる。
ハサミムシ…子育ては子供を守る強さを持つ生き物だけに許された特権。生まれた幼虫は母の体を食べる
サケ…海は危険な場所。卵の生存率を高めるため川に戻る
カゲロウ…成虫は子孫を残すためだけのステージ
カマキリ…雄を食べた雌は通常の2倍以上もの卵を産む
アンテキヌス…繁殖期間は2週間。その後雄は死ぬ。
チョウチンアンコウ…雌に癒着した雄はヒレも眼も失う
タコ…交接は生涯一度。雄は死ぬ。雌も孵化したら死ぬ
ベニクラゲ…プラヌラから、ポリプ→ストラビラ→エフィラム→成体→ポリプ→とループする
シロアリ…ゴキ〇リ目。歩けない女王は、卵を産めなくなると置き去りにされる
兵隊アブラムシ…生まれながらの少女兵。(アリは成長後に兵隊の役割を果たす)
ワタアブラムシ…春から秋は雌の単為生殖。クローンなので環境が合わなければ全滅するので、秋の終わりには雄と交配し多様な子孫を残す。
ハダカデバネズミ…老化という仕組みを退化させた。
ミツバチ…寿命は一ヶ月。後半の2週間が蜜を集める期間
ヒキガエル…昔は蝦蟇(がま)と呼んで蛙と区別していた。ピョンピョン跳ねずにのそのそ歩いて移動する。
ミノムシ…別名「鬼の子」。雌は成虫になったらミノから出ない。
シマウマ…老衰はない。その前に食べられてしまうから。
ライオン…一度の出産で二〜三頭産む。シマウマは一頭。ライオンはシマウマより生き残る確率が低い。
ニワトリ…世界で200億羽が飼育。人口75億の2.5倍。生きたまま首を切るのは可哀想と、電気の流れる水槽に逆さ釣りのまま頭をつけられて、気絶させてから首を切る
ゾウ…寿命は70年。死んだら食べられ、骨は風化する
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神秘的な死の物語集。
死ぬ事は生きる事だと感じさせられる。
何故か、読む程に、「死」への畏れが薄まる。命を紡いでいく為に死がある。「生と死」と区別するのではなく、「死は生」ではないか、とさえ感じさせてくれる。
色々な生き物の、驚きの生態を通じて、様々な生命のストーリーを楽しめる作品でした。
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様々な生き物の死について、科学的に正確な知識を詩情を
もって紹介するという稀有なエッセイ。受け付ける人と全く
ダメな人に別れる文章だと思うが、極端な擬人化に走って
ないという点で私にとっては許容範囲。好き嫌いで言うと
微妙だが。あえて詩情を一切盛り込まない方が抒情的になる
という場合もあるのではないか、などと。
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人間はとてもラクに生きてんだな、他の動物に生かしてもらってんだなと感じた。それなのに感謝もせず、さらには絶滅させるなどしている人間は愚かだ。またこの本から生物の仕組みがわかったり、どのように生きるか、なぜそう生きるのかなもわかり、より一層生物のことが好きになった。ほんとに感動
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さまざまな生き物たちの生涯を、特にその終え方を中心に優しい語り口で紹介するエッセイ集。それにしても、知らないことばかりでびっくりすることが多く、生命の尊さと残酷さを知ることができる。もちろん、当の生き物たちは尊いとか残酷だと感じる訳ではなく、そのようにプログラムされているだけであり、その点、やや擬人化が過ぎるという批判もあるだろう。しかし、その擬人化が極めて巧みで、これよってより身近に感じるところもあると思う。
個人的には、溺死するウミガメ、自分の子に食われることで生を全うするハサミムシ、幼体のまま成長せずに闘い続ける少女兵士としてのアブラムシなどが心に残った。
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死に方は、生きる意味を教えてくれる。
それは時に寿命であり、捕食であり、交尾後に力尽き次なる世代の餌になったり。性行為に快楽が伴うように、与えられた本能に従い命を全うする事は、清々しい愉悦だろうか。分からない。分からないが、様々な死に様から生きる意味を学ぶ。
ポエトリーに語られる生き物の死。知識として会得しながら、その世界観を考えさせられる。生きることに疲れた人も、この世界観に触れてみて欲しい。
ハサミムシは体をはって卵を守る。そのように親の命を賭けられる種は、強さをもつ。強くない種は、出来るだけ卵の数を増やして放置、後は生存確率に委ねる事になるからだ。そして孵化した子供たちに自らの体を食べさせ、尽きる。命を賭け、生まれた子供の生存確率を上げるために。生は、そして死はなんと合理的な事か。サケも似たように、命を削りながら安全な川に戻り、産卵した後に果てる。その自らの死骸が餌となり、稚魚の食べるプランクトンが発生するのだ。繋がる生と死。
子供を産む栄養を得るために命をかけて血を吸いに来るメスのアカイエカ。数の生存確率に頼るカゲロウ。交尾中、メスに食べられるカマキリ。手当たり次第交尾して尽きるアンテキヌス。メスに吸収されるチョウチンアンコウのオス。老化しないハダカデバネズミ。ハダカデバネズミや蜜蜂は、子孫を残す役割が特定の個体に限られ、交尾をしない兵隊が存在するという。単細胞生物は寿命では死なない。死とは、種全体を守り、進化する為に生き物が選択した生き方なのだ。死が戦略、生き方ならば、個体に与えられた生とは何か。答えを脳裏に思い描けば、安らかに死ねるかもしれない。
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一種の短編集である。日夜彼らにはミッションが課せられている。
地上にいる彼女は敵の巣に入り、気づかれずに敵の体内からあるものを奪って持ち帰ること。
深海の彼はつがいにくっついたが最後、一生くっついていること。それが男としての生きざま。
とまあ、様々な生き物の生きざまにして死にざまが物語仕立てで語られている。
名前だけではわからなくとも、イラストがあるので問題なし。
生態が淡々と語られていて、時にぞっとすることもあるが、なかなかに楽しませてくれる1冊。
オススメ度:
★★★★☆
ノブ(図書館職員)
所蔵情報:
品川図書館 481.7/I52
越中島図書館 481.7/I52