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セミから始まりゾウにいたるまで
様々な生き物の「死」にざまについて書かれたエッセイ
その死にざまはまるで映画のようにドラマチック
「IN AND OUT!私に赤ちゃんを産ませて…命をかけた脱出」(アカイエカ)
「SOLDIER!戦うために生まれしもの」(アブラムシ)
「LOVE~たった一度の恋~」(タコ)
「ETERNAL 命よ永遠に…」(クラゲ)
「冬とともに死す」(ワタアブラムシ)
「COUNTDOWN~あなたと私の残された40日」(ニワトリ)
と、映画タイトルにもなるほど(ウソです)
すみません。
本書は感動的な内容です。
生けとし生けるものは必ず死ぬ
わかっちゃいるけど「死」は生き物にとって身近なこと
それぞれの生き物は組み込まれた「死」という時限爆弾に向かって生きていく
目的は「子孫を残す」「種を絶やさない」
ある意味潔い
人間もそこまで潔く生きることができればいいのに
生きることに苦悩したり悩むことなく
1つの目的に向かって…
いや…
それができないからこそ
人間の人生はまた色んな意味でおもしろいんだろうな。
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ウミガメは爬虫類なので海面で呼吸するはずが、漁場の網にかかり溺死など、避けられたかもしれない死も登場しました。
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生き物の命の繋ぎ方。鶏以外は経済動物はなかった。
生死についてわりと前向きに考えられるようになる。
(死は、進化の過程で得た)
ただ、文体はあんまり好みじゃなかった
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様々な生き物の死に様から、生きる理由を考えさせられる。何故人は老化し、死ぬようにプログラムされているのか、それに逆らうことは果たして人類の為になるのか。。。
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「生き物の死にざま はかない命の物語」
を先に読んだ。
そして 前後するが これ
すごいなあ
すべての動物
目に見えないような小さな命から巨大な命まで
限られた命を懸命に生きる姿が胸を打つエッセイ
とある
本当に 胸を打つ
ちょっと知っていたことが単にうわべだけだったと思い知る
知らないことばかり
≪ つないでく 自分の命 ただ無心 ≫
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気になったフレーズ
生物学的には、すべてのオスはメスに精子を与えるためだけの存在なのだ。
寿命がないベニクラゲにとっても、死はすぐ隣にあるのだ。
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セミは羽化してから7日間で死ぬ。
というのは、昔からよく聞く話。だけど実際今のセミは、羽化してから1ヶ月近くは生きるらしい。
カマキリのオスは交尾の後メスに食べられる。
というのは半分本当。たまに交尾の最中にメスに食べられながらも、執念で交尾を終えるオスもいるらしい。(ちなみに、産卵のために栄養が必要だからメスはオスを食べるらしい)
29種類の、あまり知られていない様々な生き物(昆虫、魚類、哺乳類、鳥類など)の生涯の閉じ方が書かれているこの本は、読んでいてとても切なくなる箇所も多かった。
とくに「サケ」の項目では少し泣きそうになってしまった。それはとても健気に、子孫を残すことに奮闘する。普段とても気安く鮭やイクラを食べてしまっていたことを、反省してしまうほどに。
一生に一度の交尾の直後に死んでしまうオスの多いこと。産卵を終えてからすぐに死ぬメスも少なからずいるものの、役割を終えてすぐに生涯を閉じるオスの切なさには敵わない。
一方のメスは、命がけで産んだ子を守る。守って子が独り立ちしたのを見届けて、死んでゆく生き物が多い。まさしく母の愛だ。
人間や、私の場合長年身近にいた猫でさえそうだけれども、オスよりもメスの方が生命力から何から強靭であるな…と感じることが多い。
3億年から地球にいたカゲロウや、5億年前からいたクラゲ。絶えることなく連綿と続いてきたその命たちのことを思うと、普段何気なく見てきた生き物たちに対する見方が変わる。
ハサミムシとか、ジョロウグモとか、気持ち悪いと思ったりしてごめんよ。みんな必死に生きているんだよね…なんて。
虫も鳥も魚も、限られた命を懸命に輝かせる姿はとても美しい。殺したり、食べたり、人間が最優位だと無意識に思っていた行動を、顧みるきっかけになった。
それでもそれらを頂くことは避けられないので、感謝しながら頂こう。
そして地球の一部の人間である私も、懸命に生きよう。
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生きて命のバトンを次につなぐ。その積み重ねが今の生命を作っているのだと、胸を打つ。
特に挙げるならタコの話がおもしろかった。
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沢山の生き物たちの、その中でも普段何気なく見かける生き物や身近な生き物達の生きざま死にざまを考えたこともなかった。子孫を残すためだけ、または生きるため、自然界の掟には逆らえず、「天寿を全うする死などない」の一文は印象的でした。読み進めるうちに実験用マウスだったり、ブロイラーの鷄だったり、人間を支える生き物たちの生きざま死にざまは頭が下がるばかり。ただの生態本ではないと感じた。生き物たちに対して今までとは違う見方になると思う一冊でした。
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身近な動物や虫達が、ただただ子孫を残すことにこれほどまでに命懸けであることに、衝撃を受けた。
子孫を残すことが、生きることの最大の目的。とてもシンプルな生き方だけどあまりにそれが儚く切ない。人間に置き換えるとあまりに辛く哀しい人生だなと。
今まで敬遠していた虫や、普段食べている動物や魚も、目的のために必死に生きてるだけなんだなと思ったら、無駄に殺してはいけないなと、命の大事さにもついても改めて気づかされました。
人間はどうしてこんなにも動物と違う進化を遂げたんだろう。動物と何が違うんだろうか...いろいろ考えさせられる本でした。
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☑︎"次の世代のために生きる"という生きることのシンプルな意味を教えてくれている。
☑︎ルカ(全生物最終共通祖先)
☑︎小さな巣の中にも幸せはある。
☑︎イヌとネコをあわせると、日本だけで年間五万頭が殺処分されている。
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老いて死ぬ事は生物が望んでいる事であると言う面白さ。
単細胞生物から多細胞生物へと進化する過程で生命は老いて死ぬという仕組みを作り出した。
わざわざテロメアを作り出した中に生き物が求める物があるのか。
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生きものたちの、限られた命を懸命に生きる姿と死に様。
静逸な文章でしんみりと心に沁みる、エッセイ29話。
生きものたちの、トーンを抑えた茶系のイラストを添えて。
38億年もの続く生命の循環の中での、ほんの些細な瞬間。
全ては、種を存続させるための、生と死。
交尾、産卵等、繁殖の手段の後での死の多いこと。
弱肉強食の食うか食われるかの攻防のある世界でも、
老衰では死ねない身でも、死は等しく訪れます。
それはヒトも同様。
この世に命を託せたことでの死は、生の始まり。
しかし、その生も過酷・・・働くだけ、闘うだけの生き物がいる。
ほんの僅かな時に太陽の光を知る生き物がいる。
そんな彼らが、ヒトの身近に、或いは動物園等に存在するから、
その生態の意外性と共に、見方も変わってきます。
生涯一度きりの交接で産んだ卵を慈しむ、タコ。
蓑から出ることなく、一生を終える、メスのミノムシ。
だからといっても、必死でも、
蚊とのバトルには真摯に対応しますよ~。
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内容もさることながら、作者の語り口もとても面白くすらすら読めた。
生物は基本的に子孫を残すために生き、役目を終えると死ぬ。
必死に生きる「生き物の死にざま」に感動した。
手元において読み返したい1冊。
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「生きているってしんどい」
「何のために生きるのか」
そんなことをよく考えてしまうけど、人間以外の生き物は種を存続させるため過酷な人生を送り、子を産むとプログラム通りに死んでしまう。
そこに人間が感じるような悲しみや苦しみはあるのかないのかわからないけど、みんなあっさりと淡々と死んでいく。
アブラムシからライオンまで、側からみれば生きている間中苦痛としんどさがまとわりつく。
どうしてそんなに頑張れるんだろう。
どうしてそんなに頑張らないといけないんだろう。
そんなことは考えられない方が、きっと幸せなんだろうな。