クラークらしくない作品も
2021/07/03 21:19
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投稿者:のび太君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「時間がいっぱい」はクラークらしくないが面白かった。しかし、1冊の本として考えるとやや物足りない内容で、現在絶版になっている名作を再び発売してくれた方がうれしいと感じてしまった。
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密航者が冷たい方程式にならなくて良かった。
と思ったらこれ前に買ったほかの本に載ってたな。
(90億の神の御名、究極の旋律、天の向こう側も)
星、時間がいっぱい、木星第5衛星、幽霊宇宙服がナカナカ。
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SF短編集。巨匠アーサー・C・クラークの傑作集その2です。
宇宙時代が手の届きそうな身近な世界に感じられるお話、それより数歩進んだ時代の宇宙ロマンでドラマティックなお話、とびきりのアイディアが光る小品たち、などなどぎっしり盛りだくさん。
中でも宇宙科学と宗教って相容れなそうなテーマを見事な短編に仕上げちゃった「星」と、その元になったエッセイがひときわ目を引きます。
どれもこれも50年以上前の作品とは思えないね。面白かった!
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長編に比べるとクラークの短編ってつまらないという印象がありましたが、新訳のこのベスト・シリーズは何だが印象が全く違います。訳文でこんなにも変わるんですね〜。科学的事実を積み上げてここまで詩的に表現できる人が他にいるだろうか?いわゆるオチのある話より、オチもなんにもないオープンエンドの話の方が著者の特色を発揮しているように思えます。オープンのスケールがとてつもなく大きく想像力を刺激します。また、宇宙の中の孤独や不安を描く時にも突き放すわけではなく、哀しいような切なくなる表現をつかんうだよなぁ。長編の原型となった「遥かなる地球の歌」が良い。植民地となった星にさらに彼方へ向かう恒星船が修理のために立ち寄る事に・・・著者には珍しいロマンスたっぷりなお話。長編もこんなんだっけ?読み直してみよう。新訳って全く違った印象になります。「都市と星」その他も読んでみようかな。
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楽しみな2冊目。もっとも密度が濃い作品集だと個人的には思う反面、小粒が多い気がするのが残念。好みの問題だろうな。
「前哨」は今読んでも十分に余韻がある傑作だし、「月面の休暇」は素晴らしく夢と愛にあふれる物語だ。本邦初公開らしい。いやぁ、この作品よかった!この本の中で最大の収穫かつ大発見だ。
さらに、逆境に負けない「おお地球よ…」、未来からの訪問者「時間がいっぱい」、イマイチだがタイトル名の「90億の神の御名」、ユーモア作品の「木星第五衛星」、どんでん返しがきれいに決まるバビロンの「夜明けの出会い」、鯨の放牧を扱う「海底牧場」、英国万歳ってな感じの「密航者」、空間スケールが大きく、雄大でロマンチックなキリスト誕生秘話「星」へと続く。
後半は、6連作の「月に賭ける」、白鹿亭綺譚でおなじみ「究極の旋律」、これまた連作の「天の向こう側」、時空恋愛小説「遥かなる地球の歌」、落語的な「幽霊宇宙服」へと続く。
作品は以下の通り。
前哨
月面の休暇
おお地球よ…
時間がいっぱい
90億の神の御名
木星第五衛星
夜明けの出会い
海底牧場
密航者
星
月に賭ける
究極の旋律
天の向こう側
遥かなる地球の歌
幽霊宇宙服
ベツレヘムの星(エッセイ)
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2001年宇宙の旅のアーサー・C・クラークの作品集。
正直「90億の神の御名」は面白かったが他のは余り楽しめなかった。余りにも古典すぎたからか。
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ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラークの第2弾は、解説の言葉を借りるならば「宇宙飛行の啓蒙的色彩が強い」作品が並びます。全16篇収録。
月面で働く父親のもとへ休暇に訪れたダフネが星々探求の大志を抱く「月面の休暇」や宇宙開発におけるさまざまなドラマが連作となった「月に賭ける」とその姉妹作「天の向こう側」は、そういった宇宙飛行の啓蒙的色彩が強く、とても惹きつけられる作品でした。
上述の作品は、宇宙空間での生活や宇宙開発の側面から、宇宙の魅力を存分に発揮しておりますが、それとは少し異なり、フロンティアを開拓する探究心や広大な宇宙に存在する未知なるものへの魅惑を感じる作品もちらほら。本書では「前哨」や「木星第五衛星」、「夜明けの出会い」、「星」あたりがこれに該当するかと。こういった作品が特に好きなんだよなぁ。
宇宙開発が当たり前となった昨今において、アーサー・C・クラークのような宇宙の魅力を大いに語ってくれる作家っているんでしょうか。改めて著者の偉大さを感じられた一冊でありました。