0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーが荒唐無稽だったり、非現実的だったるするのは、
小説だから全然かまわない。
でも、おもしろくなさすぎ。
他の作品ではもっと個性的なのを書いてるから、
この手の物語は向いてないんだろうなあ。
投稿元:
レビューを見る
文庫化。
読み始めて暫くはSFっぽいミステリなのかと思っていたら、オカルトとかぜんぜん関係無いふつうのミステリだったw 創元から出ている分とはかなり雰囲気が違っているが、取っつきやすさはこちらの方が高いと思う。
投稿元:
レビューを見る
自分の人生に確かにある分かれ道。
何処へ行ったら、どうなるのか。
考えたことのない人はいないだろう。
でも、そこから始まったはずのあさぎの行動は思ってもいない方向へ向かって、犯罪に巻き込まれてしまう。
深緑野分らしい青春ミステリー、面白いと同時にあの頃を思い出してほろ苦い。
投稿元:
レビューを見る
ノストラダムスの大予言による終末が迫る頃、ある街には予言を信じる新興宗教があった。
一方、友人を突然失った彼女は、もしかしたら彼が死ななかった世界、パラレルワールドに興味を持ち、その分岐点を探してみる事に。
新興宗教を裏で支配する男に騙され、大事件に巻き込まれてい行く。
傑作、戦場のコックたちの作者という事で期待値が大きすぎたのか、まぁ普通のミステリな感じ。
投稿元:
レビューを見る
こういう方向に転がってくとは思ってなかったけど、面白く読めた。八女くんの魅力が半端ないので、それだけで100点。強い瞳と強い声、なにより強い心を持った人。ちょっとお茶目なところもかわいい。
あさぎは見てて心配になる。
投稿元:
レビューを見る
題名と帯が買う決めて!
ノストラダムスという懐かしい響きは90年代にブームを巻き起こしたユダヤ人の預言者!?
1999年に世界が滅ぶともとれる四行詩を残して、それを五島勉さんなどが煽ったりして本が馬鹿売れ!!!何も無かったけど世紀末の終末論争は楽しかったと思います。
興味のある若い人達は是非、五島勉さんの本をお読みください!
主人公のアサギは中学時代に死んでしまった友人のモトキの事を引きずってしまっている。モトキの祖母から彼の日記を預かる事になる!?
モトキの日記でオカルト的な表現があり、どうしても解読したい決して仲の良い訳ではないクラスメイトのヤメに頼る事に!?
謎の追跡者、カルト教団、並行世界・・・
青春ドラマです。
エピローグで出てくる『ポプラの秋』という小説は心が暖まる良い小説です。
投稿元:
レビューを見る
中学時代に好きだった人の死には、宗教団体を巡る陰謀があった。過去の謎解きと未来への希望を賭ける十代の真っ直ぐな想いを描く青春ミステリー。
"1999年7の月、空から降ってくる恐怖の大王によって、世界は滅亡する"…。私たちの世代には強烈な記憶に残る"ノストラダムスの大予言"。さぞかし、甘酸っぱい青春と得体が知れない雰囲気がミックスされた内容かと思いきや、全くの期待外れだった。
投稿元:
レビューを見る
高校生の二人は使命感があり過ぎた。基君のノートが殆ど関係なかったことは拍子抜けした。これほどの事があったのに、綾瀬さんの行動は理解し難かいな。また同じ末路を辿ってしまう要因を残してしまっている。そんな終わり方にスッキリしなかった。
ネギの正義感に囚われ過ぎている行動はヒヤヒヤした。それが気になりページをめくらずにはいれなかった。狂信者のやることはいつも非人道的だ。もっと懲らしめるような結末がよかった。自分の感情を翻弄され続けた。
投稿元:
レビューを見る
ノストラダムスの大予言、懐かしい。結局、いつの間にか過ぎていったような気がする。
これは怪しいなと思える人物が、やはりそのとおりで、それも相当な悪人。あさぎは猪突猛進の部分もあるが、もろいところもある高校生。一見、目立たない八女君と立ち向かう。
投稿元:
レビューを見る
中学時代に好きだった同級生の3回忌で受け取ったノートから、彼が亡くならない世界的があるのでは…と考えだしていくうちにノストラダムスの大予言を信じる新興宗教の事件に巻き込まれていく。
ゆらゆら揺れてしまう青春の若さと危うさが表現されている
投稿元:
レビューを見る
もしも世界の話しです。
もしも、もしも、だったら。
子供の頃から、ノストラダムスに支配されていた感がある私は、ノストラダムスを知らない子供に、へー?
投稿元:
レビューを見る
あらすじを知らずに読み始め、平行世界とか出てくるからSFかぁ!面白そう!と思ったら殺人やカルト集団の話になって、普通のミステリーでした。
佳境に入ってからが長く感じた。
八女くんとカオルさん、マリさんが結構好き。
ネギは好奇心の赴くまま行動するし、いろいろ危なっかしくて好きになれなかった。
でも八女くんとお似合いだと思う。
青春小説でこの2人を見たかったです。
投稿元:
レビューを見る
死んでしまった彼にあったかもしれないもう一つの道。
別の道を選んでいたら死ななかったかもしれない。
そう考えたことが始まりだった。
ノストラダムスの予言が社会に蔓延し、いかがわしい宗教団体が出来る。
あさぎは級友の八女と共にその宗教団体が起こす事件に巻き込まれていく。
投稿元:
レビューを見る
2022.10.25
う〜ん。なんかイマイチぴんとこなかった。
なんで桐は主人公を殺そうとするのかしら?
とか色々ささいな事が腑に落ちるようで
全く落ちない所がたくさんあった。
まぁ馴染みの時代で読みやすかった。
投稿元:
レビューを見る
あなたは、『ノストラダムスの大予言』を信じていたでしょうか?
今となっては懐かしささえ感じる『ノストラダムスの大予言』。1999年というどこか不穏さが漂う時代にあって、私たちはそんな『予言』のことを随分と話題にした過去があったように思います。
『”空から恐怖の大王が降りて”きて、人類は滅亡』する
なんだかわかるようでわからない言葉の中に当時の私たちはさまざまな想像を働かせました。
『空から降ってくる隕石、巨大地震で裂ける大地、宇宙人や怪獣の襲撃、世界大戦と兵器、百パーセント死に到る感染症』
思いつく限りの可能性の先に人類最後の日が本当に訪れるのか?1999年7月という年月が来ることをどこか恐れ、そんな年月が何もなく終わってくれることを願った当時の私たち。もちろん、『世界はそんなに簡単に変わらないし、終わりもしない』という結果論がその先には待っていました。過ぎ去ってみれば単なる笑い話でしかない『大予言』とは、果たして一体なんだったのでしょうか?
さてここに、かつて私たちをドキドキハラハラさせた『ノストラダムスの大予言』のXデーが迫る日常を舞台とした物語があります。一人の女子高生がそんな事態に巻き込まれていくのを見るこの作品。不穏な時代を象徴するかのように生まれた新興宗教が蠢く様を見るこの作品。そしてそれは、『「世界が終わる」って、どういうことだろう』と、あの時代の私たちの疑問を振り返ることにもなる物語です。
『一九九九年六月六日』、『線香と樟脳のにおいが』する家を後にするのは主人公の日高浅葱(ひだか あさぎ)。そんな浅葱の前に『今、あの子の部屋で見つけたの。学校のことも書いていたみたいだから、お友達にもらってほしくて』と『基(もとき)のお祖母さん』が『紙袋の持ち手を』浅葱に握らせます。『あの子が書いたものなんて、もう読めそうにないから』と渡されたのは二年前に亡くなった『基の日記』でした。場面は変わり、基の祖父母の家を訪れた帰りに、中学時代の友人である綾瀬と水戸とともにファミレスへと入った浅葱。『そういえばさっき、基のお祖母さんから何をもらってたの?』と水戸に訊かれ綾瀬が『基の日記だって』と答えます。そして、『うちらの中じゃ、あんたが一番仲良かったんだから』と浅葱が持って帰ることになりました。そんな中に『八女(やめ)です』と一人の男性に声をかけられますが、浅葱はすぐに誰だか思い出せません。結局、『同じクラスの』と言われ高校のクラスメイトだと思い出した浅葱。一方の八女は『じゃあ』と『窓際の席』へと行ってしまいます。そんな八女を視線で追っていた水戸は、『あの人「アトランティス」持ってる』、『オカルト系の変な雑誌… しかもあの号、ノストラダムス特集号じゃん。ああ、やだやだ』と嫌そうに八女の連れの男性を見ます。『問題の七月まであとひと月もない』と迫った『ノストラダムスの大予言』はクラスでも話題になっています。『ノストラダムスの大予言といえばさ、このあたりに変な連中いるでしょ』と話す水戸に『ひょっとして、アンチ・アンゴルモアのこと?』と言う綾瀬。それに『連中の一味じゃないかな』と訝���む水戸。そして、自宅へと帰った浅葱は『ベッドに倒れ込む』と『私は生きている。基は死んでいる』と亡くなった基のことを思い出すと、もらった紙袋を広げ『四冊のノート』を並べました。そして、ページを開いて読み始めた浅葱。場面は再度変わり『翌日の月曜日』、廊下で八女を見つけた浅葱は『実は、相談したいことがある』と伝え、『社会科準備室へ移動すると『四冊のノート』を並べ『基の日記』について説明を始めます。そして、九十六年の日記に何故かその時点では亡くなっていたはずの両親に関する記述が出てくること、奇妙なマークがそこに書かれていることを説明します。話を聞いた八女は、『昨日俺が会っていた人を紹介する』と言うと、基の日記の記述の不思議な点を指摘もします。『ここで休憩を取っていたら?』といった記述があることを『彼は平行世界を試していたんじゃないか』と言う八女。そして、紹介された久慈の元に赴くと、『こりゃ間違いなく平行世界を検討してるっすね』と『ノートを読み』ながら説明されます。事故で亡くなったという両親がとったさまざまな『選択が正しかったのか、間違っていたのか検討して』いたのではないかという久慈。そんな久慈の説明に、『私もノートをつけてみたらどうなるでしょうか』と言う浅葱は、それによって基が『死を回避するルートがあったかどうか、考えてみたい』と語ります。そんな浅葱の思いに、必ず『誰かと一緒に』やるよう忠告する久慈はその相手として八女を推薦しました。そして、『基が死ななかったかもしれない、別ルート』を考え出す浅葱が『ノストラダムスの大予言』の期日が迫る日常の中にまさかの事態に巻き込まれていく、作品冒頭からは全く予想できない物語が繰り広げられていきます。
“中学時代に好きだった少年の三回忌で彼の日記を譲り受けた浅葱。それを機に、少年が死なずに済んだ可能性を探り始めるが、協力者の級友とともに宗教団体を巡る陰謀に巻きこまれてゆく。度重なる窮地に立たされた二人が下す決断と、その先に待つ未来。 十代のまっすぐな想いをのせて描く、鮮やかなノンストップミステリー!”と内容紹介にうたわれるこの作品。「小説推理」に、2015年9月号から2016年6月号に渡って連載されたミステリー作品です。物語は章題のない10の章と独立した〈エピローグ〉から構成されていますが、全編通して視点の主は日高浅葱から変わりません。中学時代に親しくしていた宮ヶ瀬基の祖母の家で彼の日記を持たされたことから物語は始まります。それだけであれば物語が大きく動くことはなかったかもしれませんが、ここにそんな時代が1999年6月だったことが意味を持ってきます。
1999年6月、そんな時代に何があったかをすぐに思い出せる人は少ないかもしれませんが、この作品の書名が「分かれ道ノストラダムス」であると聞くと、その時代に物心ついていらした方には、ああ、あれね、とあの時代の喧騒を思い出す方も多いと思います。そうです。世紀末の世界を震撼させた『ノストラダムスの大予言』です。では、まずはおさらいの意味も兼ねてそれがどういうものだったかを振り返っておきましょう。
・『”一九九九年七の月、空から恐怖の大王が降りて”きて、人類は滅亡する』
これがその『予言』に記された内��です。そもそもノストラダムスという人は、16世紀に生きたフランスの医師・占星術師でしたが、もう一つ”詩人”という肩書きがあり、「ノストラダムスの大予言」という詩集を残してもいます。問題は、この詩集に記された詩句・散文の内容に、16世紀から遠い未来までの出来事が予言され、その”的中率”が高いと世間を騒がせてきたことにあります。
そして、この作品の舞台こそが、その1999年7月の前月であることからそんな騒ぎが主人公の周りでも起こっていることが匂わされていきます。
『やべえ、世界が終わるぞ、世界が!』
そんな言葉は、今の時代から見れば全くもって意味不明!お笑いネタにさえならないレベルのことかもしれません。しかし、あの時代を確かに生きた さてさてとしては、そんな言葉が決して笑い事ではない、どこかしら不穏な空気感がそこに存在していたように思います。そうです。これは、台風でも同じことで、過ぎ去って何もないことがはっきりした後と、それ以前はやはり違うのだと思います。今となってはそんな懐かしい『ノストラダムスの大予言』が暗示する『最後の日』が迫りくる中にこの物語は描かれていきます。
1999年6月が舞台ということは、一方でその時代ならではの表現の登場も期待されます。過去の時代を特定した物語では、この表現の登場を追うのが さてさての何よりの楽しみの一つです。では、物語の中から、時代を表す表現を抜き出してみましょう。
・『PHSを確認すると、電波は圏外になっていた』。
この時代、すでに『携帯電話』も存在しましたが、金額に開きがあったことで、まだまだPHSが多く使われていたと思います。
・『平たくてすべすべした石を親指と中指ではさみ、素早く投げる。ヤクルトスワローズの高津投手みたいなサイドスローで』。
細かい記述を引っ掛けてみました。深緑野分さんは、Twitterで”やはりヤクルト”と記され、ヤクルトスワローズのファンであることを公言されていらっしゃいます。そんな深緑さんが1999年という時代に登場させるのは同球団で抑え投手として活躍していた高津投手です。さりげない記述が光ります。
・『自然とテレビに目を向けた。国会中の小渕首相が映ったり、住民基本台帳の話や、銀行など金融機関の破綻が相次いでいることなどを、ニュースキャスターが読み上げた』。
ニュースの話題を使って全部出しするこの一文。なんだか懐かしいお名前、懐かしいキーワードが並んでいます。そして、さてさてが上手いなあと思ったのはクラスメイトが『ノストラダムスの大予言』のXデーを思う中のこんな呟きに載せた一言です。
・『プレステ2の発売まで待ってくれないかなあ』。
歴史上最も売れたゲーム機とされる”PlayStation2”、その発売日は日本では2000年3月4日でした。1999年3月に発表されて以降発売が心待ちにされていたそのゲーム機。当時、世界の終わりを前提にこれに似た会話が多かれ少なかれあったのではないかと思います。”PlayStation2”は無事発売され、私たちの人生は今も続いています。『ノストラダムスの大予言』が外れてくれて本当に良かったと思います(笑)。
さて、そんな『ノストラダムスの大予言���に光が当たるこの作品ですが、一方で、物語の冒頭にはこんな興味深い言葉が登場します。
『彼は平行世界を試していたんじゃないかな』
主人公・浅葱が中学時代に親しくしていた基。そんな基が残した四冊のノートに隠された謎。彼が幼い頃に交通事故で亡くなった両親が死なずに済んだのではないか?その分岐点はどこにあったのか?それを考える先に、基は『平行世界』を考えていたという可能性をクラスメイトの八女と、その知人の久慈から説明される浅葱。『ざっくり言うと、選択肢の数だけ分岐した世界が存在する、という考え方のこと』と説明される『パラレルワールド』=『平行世界』の概念。まさしくファンタジー世界の入口とも言える冒頭の記述に、このジャンルに目のない私は思わずニンマリしてしまいました。しかし、しかしです、この冒頭はあくまで”ふり”です。敢えてこう書かせていただくのはファンタジーが苦手とおっしゃる方にここまでのレビューだけで、”そういうの興味ないです…”と思われるのを避けたいがためです。はい、残念ながらこの作品ではファンタジーとしての『パラレルワールド』が展開するわけではありません。この作品で物語の中心となっていくのはやはり『ノストラダムスの大予言』なのです。しかし、ここも書き方によってミスリードになりかねません。『ノストラダムスの大予言』=『”空から恐怖の大王が降りて”きて、人類は滅亡』と捉えるものでもありません。そもそも私たちは結果としてそこに何も起こらなかったことを知っています。そうではなく、そんな世紀末の人々の心理を上手く操るかのように、そんな時代を象徴するが如く世の中を不安がらせる存在の登場に光が当たります。それこそが、この作品のストーリーで大きな存在感を増してくる『アンチ・アンゴルモア』という不気味な新興宗教の存在です。
『アンチ・アンゴルモアというのは、最近この地域を騒がせている新興宗教団体で、ノストラダムスの大予言を阻止しようとしているらしい』。
そんな説明がなされる『アンチ・アンゴルモア』という新興宗教が不気味な活動を繰りひろげます。
・『後ろから耳をふさぎたくなるほど大音量の音楽と、「市民よ目を醒ませ、アンゴルモアの大王を阻止せよ!終末は近い!」という演説をスピーカーから流』すワゴン車を走らせる
・『約束の日は近い』と、『小学校の防火水槽にカラースプレーが噴射』される
過激な行動に出る宗教団体『アンチ・アンゴルモア』。あまり触れすぎるとネタバレしてしまうため慎重に言葉を選んでいきたいと思いますが、内容紹介にもある通り、主人公である浅葱が友人とともに”宗教団体を巡る陰謀に巻きこまれてゆく”という展開を辿るのがこの作品の本筋です。これは、まさしくミステリーです。浅葱の周囲に起こる不審な出来事、『アンチ・アンゴルモア』による不穏な動き、そしてさまざまな形で浅葱に関わり合う人たちの誰が味方で誰が敵なのか?前半のゆっくりとした物語の展開は、後半になって大きく動き出します。スピード感を感じさせるその展開はダイナミックでさえあります。私にとって深緑野分さんの作品はこの作品で二作目ですが、この後半の盛り上がりが共通しています。���冊目に読んだ「この本を盗む者は」も後半の展開にすっかり酔わせていただきました。まだまだ深緑さんについて語れる立場にはありませんが、こういった活劇的な物語展開が上手い作家さんだと改めて思いました。
そんな物語は、書名に『ノストラダムス』と謳う以上、1999年7月という月に人類が本当に滅亡するのか?という点を絡ませる必然性を背負わざるを得ません。この部分を結末に向かうクライマックスの展開の中で巧みに意味を持たせていく深緑さん。そんなダイナミックなクライマックスの中に物語は不思議な余韻を残して終わりを告げました。
『世界が終わるということはつまり私は死ぬし、家族も死ぬし、地球上のすべての生物が死滅してしまうってことだ』
1999年7月に、『”空から恐怖の大王が降りて”きて、人類は滅亡』するとされた『ノストラダムスの大予言』。そんな預言者の名前を書名に冠したこの作品では『不安に駆り立てられた人々』が入信した『アンチ・アンゴルモア』という新興宗教が不気味に顔を覗かせる中にミステリーな物語が展開していました。1999年という時代感を上手く物語に表現したこの作品。そんな物語の中に浅葱を中心とした高校生たちの十代の青春を見るこの作品。
主人公たちが下していく決断の数々のその先に、確かに開かれていく未来を見た、そんな作品でした。