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多くはないのですが、宰相と王女の会話の場面がすごく印象に残りました。
あくまでもこのキャラクタの考え方でしかないのですが、なんか意識してしまいます。
人と民との違いとはなんなのか?
「法は遵守されなければなりません。」
そうなんですよね。
当たり前なのですが、法が守られているから今の社会があるのですから。
人を動かすモチベーションには色々とあるのでしょうが、
法律があるから人の行動が支えられもすれ、制限されることもあるんです。
今のこの時期に読むから、
法以外のもので色んなものが制限されているような気持ちになったり、
法なんて守らなくても良いような気持ちになったり、
そうやって遵法精神がなくなってくると、
民ではなくただの人になってしまうのかもしれませんね。
これで終わらずに、この物語上で法を守らせる立場である皇族にも
法を守ることに例外は無いと言っていることに、物語の強さを感じます。
今、法を守れているか? 法を守ろうとしているか?
そもそも守るべき法を知っているか?
誰かに勝手に解釈されて扇動されているだけではないか?
物語は考えるきっかけをくれます。