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介護という仕事の希望を見せられた本である。わかるけどできていない、わからない、どうすればいいのか、わからなくなった。さらなる深みに進んでいるようである。
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ほぼ全編マンガ仕立てで読み易い。
へえ、こんな介護施設が本当に実在するのか。驚きと感心と。
でも少々ウソクサイ。
描かれている「日の当たる部分」におそらくウソはないのだろうけれど、それを支える「日陰の部分」、つまり経営者としての著者自身の苦労や葛藤、後悔や、スタッフの抱えた苦労や不満、実際の利用者や家族の本音等々は見えて来ない。それらも隠さず書かれてこそ、読む側にとってもより信頼して読めるのではないか。
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『世界が注目する日本の介護 あおいけあで見つけたじいちゃん・ばあちゃんとの向き合い方』
編著 加藤忠相
漫画 ひらまつおさむ
講談社 2021年
介護という業界はまだ発展途上であり、様々な問題を内包している。一般の人からしたら40歳になって払う介護保険料が介護に関しての主な接点かもしれないが、ほとんどの人は何も関心を払うことはないだろう。それから年をとり、親の介護の時期になって初めて介護という業界の問題性に改めて直面することになる。
これまで話したのはどちらかというと、経済的な側面である。もちろん、それ以外にも介護の仕方であるとか、会社自体の問題などある。この本が扱うのは後者の方であり、「介護」とは何かを根本から揺さぶるものだ。
本書は介護の世界では有名な「みんなの介護」という介護情報を扱うメディアサイトがあるのだが、その連載を書籍化したものである。神奈川県にある株式会社あおいけあが運営する、介護施設の取り組みを紹介したものである。漫画形式で読みやすい。
さて、それではあおいけあの取り組みとはなんなのだろうか?私なりに解釈するのであれば、「人を知る」と言うことであると思う。まず、わたしがあおいけあですごいと思ったことは介護の世界にはアセスメントと言う簡単に言うと、そのかたがどのような生活をしてきて、どのような既往歴や趣味などがあるかを書いた物があるのだが、あおいけあではそれが1人1人ごとに大量にあるのだ。普通は正直、そこまでなく(大体紙1〜2枚だろうか?)本当に基本的な情報しか書いてなく、あとは現場判断で色々知っていく、と言うのが多くの施設での普通だが、ここではそのアセスが大量にあるのだ。
私はすごいと思った。人のことを知るのに、もちろん直に接していく中で知っていくことも重要であるが、現状は1人そこまで多くの時間を割くことはできない。けれど、大量のアセスはふとした時の会話やそもそもその人はどう言う人間であるかの生活歴を知ることができる。これは介護をする上での何よりの武器だ。そうしてより良い人間関係を構築することで、お互いが介護をするされると言った関係から脱却して、新たな高齢社会への幕開けになる。
より良い人間関係の構築といったが、あおいけあではそれがゴールなのだ。
たとえば入浴の場合、私は「お年寄りがお風呂に入りさえすればOK」とは考えていません。日常会話から始め、だんだんと入浴の話にもっていって、提案し、風呂から出たあとは「気持ちよかったねぇ」と確認するーこのようにして初めて成功事例になると思っています。
つまり入浴と言う「介助」をゴールにしてはいけないのです。
トップゴールは人間関係、それも「より良い人間関係」にあります。
入浴やコミュニケーションといった介助は、あくまでも、そこに至るための手段です。
(p65ー66)
そのための1つの手段として、その人の強みが何かを探ると言うことがある。なぜそれが有効であるかは脳科学の話になるため割愛する。
その人は何がすきで、何を得意としているの��。日常生活においてそのことを使える場面はないか?このように考えていくことでその人はまだ自分にもできることがあると思い、社会参加が可能となる。
このような向き合い方があおいけあの本質であり、忘れてはならないことなのだろう。
そしてこのことはただ介護施設内の問題ではなく、介護施設の外にも影響をもたらす。このような社会参加ができれば、地域にも喜ばれ、その人もまた活動する意欲が湧くだろう。これこそが本当の地域ケアであると著者は語る。
最後に印象に残った箇所を引用しよう
でも、「わける」、すなわち分断から始まる共生なんて、あるのでしょうか。分断から生まれてくるのは、せいぜい「誰かが誰かを支えてあげる仕組み」や「一方的に誰かを支えてあげる空間」です。そんなもの、窮屈なだけでしょう。
いろいろな世代の、多様な背景を持つ人がつながると、私たちには思いもしない人間関係が生じます
「お互いがそれとなく支え合っている居場所」
「みんなが誰かに支えられているということを実感できる空間」
そういう場が自然にできればいい。ー私はそう考えています。