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▪️やはり主題は皇位の継にある。
後継が危ぶまれる中、
A案:皇位継承者を「女性」「女系」まで広げる。女性宮家の創設。
B案:旧宮家の皇族復帰。
が対策として挙げられる。
Aの課題として、女性皇族の人権問題があるのが興味深かった。
結婚したら皇室を離れることを前提に育った女性皇族は、法律が変わると、急に宮家を創設しなければいけない立場になる。
仏大統領と皇族との間で交わされたこんな会話がある。
仏「私は本を読んで暮らしたい。しかし大統領になってはそれはできません。やっと1年終わったばかりで、任期はあと6年ある。かごの鳥で我慢しなければなりません。」
皇「それでは終生、かごの鳥でいなければならない私はどうしたらいいのでしょうか。」
眞子様の結婚時、相手のことでスキャンダルとなってしまった。
でもそこまでして、結婚(皇族からの離脱)を踏み切る理由があると感じた。
眞子様は小室さんに全てを賭けたのだろう。逆に、小室さんのようにある意味パワフルな男でないと、鳥籠からプリンセスを解放できないとも言える。
A案の反対意見は根強い。
20世紀初頭、100あった君主国は現在は28まで減っている。
英国フィリップ殿下の言葉。
「欧州の君主制の多くが、その中核の熱心な支持者たちによって滅ぼされた。彼らは反動的で、何の変革を行わず、ただ体制を維持しようとする連中だった」
▪️象徴天皇とは何か。「存在論」と「機能論」。
存在論は天皇は存在し祭祀を行うだけで充分という意見。
対して機能論は、公務をすることで国民の賛同を得て、期待に沿う在り方が必要と言う意見。
天皇が公的行為をするほど本来の権威が失われてしまい「国民並み」になってしまうという、存在論(右派)の視点が新鮮に感じた。翻っては、自分の中に、天皇には「機能」があることを感じた。
外交的に言えば、
「皇室は日本にとっての最高の外交資産」と言う観点も面白かった。
大統領と違い、任期がない皇室にとって、それは他の国の皇室と家族ぐるみの長期的な付き合いとなるからだ。
▪️慰霊の非対称
両陛下が外国に行くと、必ず行う慰霊の儀式。
しかし外国の元首が日本に来たときは、この儀式を行わない。行えない。
日本にはその手の施設が、A級戦犯が祀られている靖国神社しかないから。