神様の正体が見える!?
2021/09/12 13:23
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
しゃべるパピヨンで神様の「モノクロ」と女子大生の美綾(みあや)の日常をつづる第三弾。
旧武蔵国を行き来していた地理はそのままに、時間だけが千百年ほどまき戻る。平将門公が「天慶の乱(将門の乱)」に至る数日ほど前といったところか。流行病のように人心を狂わせる「えやみ」「しるし」、その異様さに最初に気付いたのはオオカミを名乗る行者だったようだが、人と狼では理屈が違うのか、目的は同じようだが、すれ違いと噛み合わないやり取りばかりが積み重なるのはもどかしい。
まだ関東にも蝦夷は多く、将門も和人と蝦夷の混成軍を率いている。その活躍ぶりもあって将門麾下のユカラは特に印象深い。美綾が重なったり同化したり、憑依や霊媒の体質だから仕方ないのかもしれないが、ユカラの思いは果たされないまま、美綾にだけは心残りになったようで次巻ではどう始末をつけるのかに期待したい。
それにしても「えやみ」の正体がいつものあの人だった!とは。『薄紅天女』や大宮「門客人神社」を思い出して空想にふけってみるのもいいかも知れない。
時の流れがゆるやか
2022/09/17 09:30
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
美綾がモノクロと一緒に霊素になって平将門の時代にタイムスリップし、将門記の冒頭部分を目撃する内容。狼が人に成りすまして助けてくれるところは痛快だったし(狼も人に化けるんだということ自体が驚き)、蝦夷のユカラの健気さには心を打たれました。ただ、とにかく時間の流れがゆるやかな小説で、これがファンタジーの特徴と言われればそれまでですが、眠くなりがちな小説でした。でも、きっと次巻も読みます。
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久しぶりのエチュードシリーズ。
久しぶり過ぎて、色々忘れてしまっていた。
それでも過去を遡るなんて面白すぎて、夢中になって読んでしまった。
小説なのに美綾が羨ましい。
神話と史実が地続きで繋がっており、とても読みやすかった。
ユカラの存在など、全てが綺麗に収まり、なるほどーと感嘆してしまった。
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歴史ファンタジーになっちゃった、3作目。
面白くないわけじゃないけど、面くらった感じで、イマイチ入り込めなかった...
生徒たち、ついてこれるのか心配
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第一章 将門 第二章 ユカラ
第三章 黒田 第四章 モノクロ
小犬の姿の八百万の神<モノクロ>と大学生の美綾。彼らのこれからは???と思っていたら、平将門の時代へ!!!
身体があってはできないことがたくさん出来て面白かった。
ユカラって?と思っていたらそういうことね。
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読み終わった後、ユカラの名前の意味を調べてやっと納得した。
久しぶりの荻原先生の世界観に浸れて幸せ。噛みしめながら読みたかったけど、我慢できずに一気読みしてしまった。
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四年ぶり?の新刊!
かなり忘れているのだが・・・
今回は、モノクロや黒田くんとともに、美綾が平将門の時代に飛ぶ話。
こんなに切ない話だっけ?
そのせいか、シリーズ既刊3巻のうち、一番、おもしろく読んだ。
蝦夷の少女・ユカラが魅力的。
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シリーズ3作目。やっと出たかーという感じ。間が開きすぎて、主人公美綾と八百万の神モノクロ以外の登場人物を忘れてしまっていたが、その他の人はあまり関わってこなかったので、全く問題はなく、おもしろかった。
今回、モノクロと美綾は時空を超えて、若き日の平将門の時代へ行く。
歴史にあまり詳しくはないのだが、平将門の話を荻原さんらしい、歴史ファンタジーに仕上げていて、思わず『そうだったのか』と思ってしまいそうになった。
将門を最後まで護ろうとする蝦夷の娘、ユカラの想いが切ない。
このシリーズがどこへ向かうのかまだよく分からないけど、次作はもう少し早く出してもらいたいw
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今回は平将門の物語。
前の話の詳細を覚えていないので、この流れが自然なものなのかどうか判断ができないけど。がっつり平将門だったのでちょっと戸惑い。
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小犬の姿をした神様モノクロと暮らす大学生の美綾。
将門記の話をすると、モノクロは出会ったことがある気がするという。
そしてその時代に向かうことになる。
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きたきたきたきたきたーー!!!
そうこれよ!
これこそ荻原節!
1巻、2巻とかなり抑えてる?むしろ全然発揮すらしてない序章の序章的感じだったのが、この3巻からために溜めた荻原節が大炸裂!
モノクロの力を借りて将門記の時代までタイムスリップ。
そこで見る将門達にまとわりつくエヤミと言う呪い…
将門をそのエヤミから護ろうとする蝦夷の巫女ユカラ。
神の視点から歴史を眺めると言うこれまた最強設定なファンタジー展開と、徐々に美絢の中に芽生えてくるモノクロと黒田に対する想い…
はぁ〜…もうこうなったらここからが最高に面白いのが荻原さんのファンタジー。
早く次ぎの巻出して下さい!
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面白かった。1、2と、いまいちだったし、相変わらず主人公のキャラが好かないが、今回のはシロクロ(神様)にタイムスリップで過去に連れて行ってもらい、平将門を見てくるという旅にでる。将門は有名な割にあまり取り上げられたり、文学作品なども少ないので、こういう形でもとても興味深いと感じた。まあ、おいそれとキャラにできないお方ではあるが。
ラストがまあ、好みではないが、エンジョイした。
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いつの間にか講談社から角川に。
シリーズ的にも意外な展開で、この方法ならどの時代にでも行けちゃう気がするけど次からはずっと現代なんでしょうね
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いつの間にか3巻が出ているので読んだ。
2巻から、QEDシリーズみたいな方向にストーリーの舵を切ったんだなと思ったのは覚えている。
3巻は主人公とモノクロ以外は全て歴史上の登場人物。
もはや、わんぱく団やマジックツリーハウス状態だ。
今回はなぜか平将門がテーマ。
テーマは唐突なんだけど、話はまさに荻原さんらしくてとても面白かった。
このシリーズ、どこに着地するのか、荻原作品を全部読んできたが、なぜか今までで一番ヒヤヒヤしてしまう。
神様ボーイと恋。90年代のラノベみたい。
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将門の呪いを祓おうと北からやって来た蝦夷の少女ユカラの思いは、凛々しく純粋で切ない。そのままストレートな話だったらよかったのに、現代から八百万の神のモノクロに連れられた美綾が、見えない存在で見守っている、呪いの元凶は道鏡で、新人の神の不手際が関わっているなんて設定が余計なんだよなあ。ユカラや将門の描き方が中途半端なのだ。でもそうなると、物語自体はかなり重くなるだろうけどね。