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武巳くんと魔王様たちとの解離が心苦しくなってきた。
武巳くんだから見えている世界と魔王様たちが把握している世界がずれているのが辛い。
全体としてはまだ折り返しに入ったくらいなのに。
今回の魔王様は事件解決の役にはあまり立っていない。
肝心なところで足止めを食らうし、傍観者に近い。
体を張ったのは武巳くんと村神くんだ。
村神くん、また傷が増えた……
体を張ったと言えば、某美術部員もか。
魔王様たちを勝手に敵認定して、読者側すらも敵に回しかねない言動をやらかした挙句、最終的には被害者になるという。
また遺体の様子がひどかったこともあり、勝手に暴走したことに腹を立てればいいのか、同情すればいいのか、何とも複雑な思いを抱かせてくれたキャラクターだった。
今回は総じてグロさが高いからなあ。
狗に食い散らかされるより、ある意味トラウマ回かもしれない。
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連続失踪事件の元凶と思われる『連作・鏡の中の七不思議』の作者・八純啓が死んだ。
そして、行方不明となっていた赤名裕子と大木奈々美の帰還により、事件は全て解決した――かのように思えた。
しかし、悪夢は終わらない。再び戻ってきた『連作』、鏡面から現れる手、増える変死体。事件を終わらせまいとする存在の正体と目的とは?
文芸部の面々は、合わせ鏡の物語の真実に迫る――。
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作、第7弾。新装版限定書き下ろし掌編付き。
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「風景」
帰ってきた二人。
思い込みが激しい性格なのかもしれないが、絵の中で見たことがあったからこそ勘違いをし一人暴走しているのだろうな。
どこにも資料は残っていないが、学内に散りばめられている可能性を考えると恐ろしいよな。
「記憶Ⅰ」
本能のまま動く。
妄想に取り憑かれ正常な判断が出来ない状態になってしまっている以上、穏便に話し合いで解決などできそうにないよな。
怪異の根源を探すことは前提だが、それよりも各々が身を守る必要性が出てきてしまったな。
「記憶Ⅱ」
同じように傷を。
血に塗れ片目を失い歩いていたのなら、衣類についた血が乾かない限り地面に跡が残り追いかけるのは簡単なはずなのでは。
記憶を失っているとはいえ、言葉に出来ない違和感があるのであれば確認すべきことだろう。
「光と影」
窓に映る景色は。
皆に嫌われてしまうなど心配をするよりも、感染してしまった事実を隠して周りを巻き込んでしまう危険の方が大事だろう。
一人で怪異に立ち向かうのは勝手だが、策も考えていないまま会話をするのは無謀なのでは。
「抽象風景」
鏡の中に存在し。
ただ物語を与えただけと傍観者のように語っているが、きっかけを作っただけでも大きく進む未来は変わったのではないか。
正規の方法で世界を閉じなかったからこそ、捕らわれたまま戻れなかったのかもしれないな。