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この中で KiKi にとって人生お初だった物語は「福富長者物語」のみだったのですが、それ以外の物語も少しずつ、KiKi がかつて読んだことがあって「知っていたはずのお話」との違いがありました。 どの物語よりもその差が大きかったのは「一寸法師」でした。 つらつらと思い起こしてみると「一寸法師」というお話は絵本でしか接したことがなかった(同じようなスモールサイズの主人公の活躍譚は数多く読んできているけれど)ような気がしないでもないので、ここに収録されているようなあらすじ(一寸法師の親であるおじいさん & おばあさんがいつまでたっても背が伸びない一寸法師を疎んじる・・・・・とか、家を出てお仕えした宰相殿の姫君に一目ぼれして彼女を手に入れるために策略をめぐらす・・・・とか)ではちょっと「お子ちゃま向け」とは言えないのかもしれませんが・・・・・。
この本の素敵だったところは、いくつかの物語の中で登場する和歌が省略されることなく掲載され(しかも読みにくそうな漢字にはルビ付き)、さらにはその後にその歌の大意も記載されていたことです。 こういう「子供向け」のお話では往々にしてカットされてしまうこれらの和歌が載っていることにより、「古い時代の日本人の心根」とでも言うべきものが香り高く滲み出ているようで、大人の KiKi には読みごたえがありました。
(全文はブログにて)
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「一寸法師」は姫をやたら汚いやり方でだまくらかしてものにする。
日本の昔話は草食系男子のルーツばかりかと思っていたが、どうしてどうして…狡猾さと大胆さを兼ね備えていた。この身の上で生き抜くには、汚かろうがなんだろうが、このくらいの策略をめぐらす知恵が必要というわけだ。
「酒呑童子」の源頼光がむちゃくちゃにかっこいい。神達の支援をうけたとはいえ肝が太い剛の者。こんなに頼れる男性についぞ出くわしたことはないので、やはり、草食系は平成独自なのかもしれない。
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一寸法師や浦島太郎の話は見たことがあるだろうが、書かれた時代の価値観をじゅうぶん反映させている原文を是非よんでほしい。その入門として訳したものをよませたい