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当然私は「書く」ことを仕事にしたいから、この本を手に取ったわけだ。
書いて生きていきたいと思っていたのは10代の頃から。若い時から言葉にするのが好きで、自分が一番肩に力入れず自然に得意にできることが文章を書くこと。
だけどイマイチ仕事にしきれていない。
だって大学を卒業した私は、営業職の後広告を基本とした企画やバックオフィス職、書くことを生業としたことなどなかったのだ。
ところが40歳を超えても尚、
どうやら私は書くことを仕事にしたい。
でも、どうやったらそれをはじめられるかがわからない。
でも、諦めたくない。諦められない。
著者はライター界ではかなり名の知れた存在なのだそう(私は知らなかったのだが、、)、今回ばかりは誰が書いたか、より純粋にテーマで即購入、読み切った次第。
著者がここまで売れっ子ライター、コラムニストとなれたのは、やはり育ちやパーソナリティも大きいと思う。
しかし、ツテなし、職歴なしのこの私がどうやったら書いて生きていけるか。
曲がりなりにも13年間あった社会人経験で得たあれやこれやも活かしていくことができそう。
ここで紹介されているさまざまなことが、「書く」ことを仕事にしたいどんな人にとっても、なにかのきっかけやヒントになることは間違いないと思う。
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ブックライターとしてベストセラーを連発し、ライタースクールの講師としても活躍する佐藤友美氏のライター読本。
文章の書き方でなく、心がまえや仕事の取り方、継続の仕方など。周知のことが多いと思って読み始めたが、その考え方、仕事の取り方、覚悟の決め方、心意気など、参考になること多々。読んでよかった。
実は著者には一度お会いしたことがある。とある装丁家さんのセミナーで。声をかけるととても気さくに答えてくださった。そんなことから勝手に親近感を感じて手に取った。
・西田幾太郎氏の『善の研究』が難解過ぎて挫折しそうになった時、さわりの部分の英訳を読んだら理解できた、とエクソフォニー(母語ではない言葉)に言った時に。
p49(意)
翻訳という行為自体が、そもそももとの言葉を解釈し、わかりやすくかみ砕いて読者の文脈に合わせて再提示するものだから、わかりやすく感じるのだ、と言われる。
p132
「自分」ではなく「企画」を売り込む
p150
「相場感」について。
この言葉は上阪徹さんの本でもたびたび書かれていて、その時はよくわかったつもりがあまり腑に落ちていなかったものが、この本でよくわかった。
著者は、とある編集長がこう言ったと書く。
「たとえば、ユニクロを紹介するときに、リーズナブルと書いていいかどうか」
同じ商品を紹介するのに、そのターゲットとなる読者が高嶺の花と思うかちょうどいいのか、その読者の感覚を持ってかけることを、相場感があるという。
p172
インタビュー時に主語が変わる瞬間は、その人が話したい時。だけど意図的にやっている人もいるので注意。
p174
インタビュー時、事前に質問事項を提出していたりして、相手がそれによどみなく答えて一問一答みたいになってしまいそうなときは、相手がいつも語っていることをなぞっているだけの場合が多いので注意。相手にとって「初めて話す内容ではない」ということ。たとえば自分や友人の悩みごとを相談をするのもよい。
p176
犯人しか知らない証拠を聞き出す。
p180
インタビューとは、inter(はざま)を view(見る)
p208
褒められたときほど注意
またあんな感じの文章を書こうとして、過去の自分を真似し始め、成長が止まる
p209
誰かに届きますように、と書いた文書うてゃ人の心に届くのだけれど、誰かに褒められますように、と書いた文章って、なぜだか人に届かない。
p220
仕事を失い続けるのがライターの人生。
↑
これごくまっとうなのに言葉で読んではっとした。終わってしまった仕事、他の人に変えられてしまった仕事、さまざまな仕事がある。だから。売込みをする。
著者の好きな言葉
「過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今」(梶井勘次郎)
p238
disコメントが来たとき。
どこの誰かもわからない人の言葉に傷つくことは、自分を大切にしてくれる人に対して失礼。
自分を嫌う人のために、自分の時間や心を奪われたりしないし、自分の生き方を変えたりしない
p246
泣い��いなければ泣き寝入りではない。
p248
Amazonに関していうと、売れている本ほどレビューの評価が低い。あまり売れていない本は、作家のコアファンにしか読まれていないので評価がたかくなりがち。
p257
報酬予測誤差
始める前と終わったあとの、脳内のギャップが大きければ大きいほど気持ちいい。
↓
仕事をやり始めるまでなかなか腰が上がらないが、いざ始めると爽快感がある。それが快感となる。
「やる気はやる前には出ない。やるからやる気が出る」
p267
「記憶に残る幕の内弁当はない」秋元康
物書き業界で「全部できる」は「全部できない」
p267
1本仕事が終われば、2本企画を置いてくる
かの佐藤友美氏がこれならば、私なんてあまあまあまあま。
p273
やりたい仕事だけどギャラが見合わないと感じる時は、なるべくあっけらかんと交渉する。申し訳なさそうにしない。
p287
メタ認知をやめる
p328
著者はこの本の出る1年前、父君を亡くされており、その思い出を言語化した。それをすることでお父さんのことを思い出す時は書いたように思い出すだろうな、と懸念していた。書くことで固定化し、それ以外の感情は忘れてしまうと思った。
だけど、書いたことで忘れなくなったし、書き残さなければ記憶も薄れたかもしれない、と思った。
という部分があった。
肉親を亡くした人の多くが思うように、自分自身も同じことを思った。そして私は書き残さなかった。読むたびに悲しい思いをするのはいやだと思ったから。それは後悔していない。日々にまぎれて忘れていくこと、ひょんなことから思い出すこと、それでいい。
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書く仕事はたくさんあります。
ライターや作家さん、小説家や翻訳家。
ブロガーも書く仕事だと思います。
本書ではライターの仕事を本人の経験談を通して書かれています。
私が読んだ印象としては、ライターの仕事の中で「取材」の部分が非常に大きい、ということです。
「書くのが仕事」というと、作家のようなものをイメージして、
机に座って、書くことを考えながら、タバコとコーヒーを飲みながら、作業しているイメージでした。
しかし本書を読むと実際は、書く作業よりも、企画や、取材、テープ起こし、編集者との会話、など、「書く」以外の仕事が非常に多いな、と思いました。
本ブログも、仕事や資産運用に役立つ本や情報を発信していますが、「書いている時間」よりも「情報収集している時間」の方が多いです。
書く仕事の範囲を広めると、この対象が本だけでなく、人やイベント、お店などに広がります。
その際には相手がいる取材になります。ハードルが上がりますね。
「書く仕事」は、取材相手の想いを代筆するだけではなく、よりわかりやすい文章・方法で、発信します。
逆を言うと「自分」がユニークなアイデアを持たなくても、持っている人を手助けできる、
魅力的な仕事だな、と感じました。
今はyoutubeやvoicyなど音声メディア含め多くのメディアがあります。
ライターが活躍する雑誌やコラム(web)は文字、写真の「視覚情報だけ」で伝えます。
それがゆえに「伝わりやすさ」を視覚情報だけで成立させるテクニックが重要と感じました。
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なんとなくやってみたいと思っていたライター。
どんな仕事でどれくらい働いてどれくらい稼げそうなのか、解像度が上がった。
ライターは「書く主題が自分の外にある」
一方、作家は「書く主題が自分の中にある」
なるほど。
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●いつまでに、どんなライターになりたいですか?
● ライターとは、日本語を日本語に翻訳する仕事
●記憶に残る為の技術
①初対面の人に話を聞く取材力
②この場で喜ばれる情報を取捨選択する相場感
③聞きたいことを要約し、どの順番で伝えるかを考える編集力と、構成力
④印象に残す為の表現力と、演出
●ライターとは、面白がれる人である
●ライターになるルート
①書く仕事をしたいと宣言する
②知り合いの伝手を辿る、誰かに師事する
➡︎売れっ子ライターのアシスタントに応募
③編集部or編集プロダクションで働く
④学ぶ場所にいく
⑤ライター募集に応募する
➡︎公にライター募集している編集部がある。公式サイトや、Twitterを頻繁にチェックする
●読者を知る
①読者を知る
②編集者を知る
③取材対象を知る
●平均点以上の原稿を書く2つの鉄則
①一文を短くする
②前後の因果関係をハッキリさせて書く
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著者の「誠実さ」「気の強さ」「賢明さ」を感じながら読みました。
すーっと入ってくる、とても明るく読み易い文章。
つまるところ、積み重ね。継続力。
テクニックの前に、まず土台部分を。
日々是精進。
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ライターとして生き延びるにはライティング以外の能力が必要というあらすじに、首がもげるほど頷いたので購入。
私は同業者で、しかもわりとライティング以外のところで仕事をリピートされることがある、という自覚がこの数年特にあるので、この著者のいうことに納得することが多々あった。
ただ、実際の「ライター」という人種ほどうさんくさいものはないと思っていて(あくまで個人の主観)誰でも名乗ってしまえるものである。さらに今その「自称ライター」の多くは私なら絶対に書かないと思う低賃金で酷使されている現実も知っている。
この著者や私がライターになった世代と、今「ライターをめざす」ということがかなり違ってきているというのはいうまでもなく、今はライター志望の人にとても厳しい状況だと言えるだろう。手軽に仕事がもらえるサイトに登録する、酷使される、大したキャリアはつめない、酷使される、の繰り返し。
やや読んでいて、やっぱりこの方はたぐいまれなる努力のセンスもあるし、どうしたって一般人はたどり着けないだろうつて、時代の追い風なのもあり「恵まれた自分」の状況に気づいていないのかな、と(シンプルに嫉妬、かもしれないけれど)思ったのは正直なところだけど、
「どうすれば文章がうまくなれてライターとして食っていけるのか」という大いなる勘違いをしているライター初心者は必読であると感じた。
本当は星3だけど、嫉妬で2にしちゃいます。心が狭くてごめんなさい!
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書く仕事は文章が上手いとかではなく、
目を凝らすこと、耳を傾けること。
文章が上手くて当たり前
ではないのが意外だった。
もし自分が本当に書く仕事をしたい
となれば、再読したいと思えるような本。
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ライターとして生きるためにはどうしたらよいのかという内容ですが、著者の戦略立てて物事を考えられる思考は業種関係なく参考になると思いました。
自分が割とネガティブ思考なので、disコメントに対する暫定対処法は特に勉強になりました
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取材ライティングを勉強したばかりなので、積読してあったこちらを本棚から引っ張り出して読了。
ライターって「文章力」だけじゃないんだ。文字単価で受注してる私にはすごく新鮮な内容。大切なのはライフステージにあった変化をすること。いろいろ視野を広げるのに参考になりました。
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この本は文章術の本ではない、そう筆者が言う。
たしかに、本著は文章術の本ではなく、文章で生きる術が書かれた本である。
とはいえ、書くことを仕事にするためのコツは随所にあるし、作者による軽妙な語り口がそもそも優良な文章講座のようである。
さすがはライター講座の講師である。
古賀文健氏「取材・執筆・推敲」と田中泰延氏「読みたいことを、書けばいい」を読んで得た感慨も思い出した。
書く対象をとことん調べること。愛するほどに。
仕事として書くには、それほどの熱量が必要であると、改めて感じた。
まだまだ色々難しいけど、やっぱり書く仕事がしたい。
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実に……実に耳に痛いところがあった。なんとなく、で過ごしてきてしまった物事を言語化されまとめられていて、なるほど、とうなずくばかり。あと軽妙な語り口が心地よい。手元にずっと置いておくと思う一冊。
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ライターを目指す自分にとって、読まなきゃいけない本だと思い購入!
書く仕事の基本的なことから、本質、良い面悪い面、心構えなどなど…なるほどなと思うことばかりで、久しぶりに読んでよかったー!!!と大声で叫びたくなる一冊でした。
"書くとは世界を狭くすること"という最後の章は目から鱗。自分には今までなかった視点で、深く心に刻まれました。
何回も読み返して自分も成長していきたい✍️
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ライターではく、やっぱりコラムニストとして書きたい❢との意思確認にとても役だった。
サトユミさんの実体験に基づく“書く”仕事のアレコレ、指南書となる一冊。
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とても読みやすく、良本でした。タイトルの、書く仕事に対してなのはもちろん、ほかの仕事にも言える事であり、ためになる。なんとなーくわかってるけど実践できてない事を言語化されて浴びせられるのは、私の耳には痛かった。痛い耳のために少しずつがんばる。