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主人公の絶望が色んな言葉で表されていた。自分も絶望を感じる時があったとしてもこの人を超える絶望を味わうことはないんだろうと思った。
時系列がバラバラな上に物語の展開が早いので速読には向いていないと思うが一方で視点は常に主人公なので不思議と読みやすかった。
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2021年夏にテレビを売り払ってから、
専らラジオを聴いている。
ラジオはテレビに比べ、
出演者と視聴者の距離が近い。
視聴者側(リスナー)なくして成り立たない、
という感さえある。
ずっと聴いていると、
(ああこの人また読まれてるわ)
というリスナーに出会う。
時には番組を越え局を越え、名前を聞く人もいる。
最近はメールやTwitterによる投稿が主流だけど、
伝統的な投稿手法はハガキだ。
大量の投稿を行い、安定的に採用される人は、
ハガキ職人と呼ばれることもある。
著者はそんなハガキ職人の頂点に居た男だ。
食事を摂る時間も惜しみ、とにかくネタを考える。
ストイックに生活のすべてを賭け、
限界まで自分を追い込む。
男が本当に目指したのはお笑い。
その先を見ているから、
前提と考えたハガキの世界では頂点に立てる。
男に喜びはない。
頂点に立っても焦りに追い立てられる。
目指したお笑いの世界で成り上がれず、
やがて挫折の時が来る。
自暴自棄になり自堕落に生きる。
目いっぱい足掻いて回り道をする。
男が最後にたどり着いた場所で見る景色に痺れる。
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何となく手に取りましたが、一気読み♪
15才から通い始めるインディーズのお笑い、憧れだけでは続かない思いに苦しみ…
27才までに結果が出なければ諦めるという枷を自らに負い、ひたすら大喜利に没頭し、睡眠3時間以外はすべてお笑いに。ケータイ大喜利でレジェンド称号を獲得し、軌道に乗ったかと思いきや、25才で心が折れる音を聞いた。限界だった。
私闘の日々を綴った「笑いのカイブツ」、続かない…。書けない…。どうする?、気がつけば、スーパー玉出のストロング缶と女に走る日々、海外へ逃亡するも、そこに死場所はない。
ただ、カイブツは、そんな彼を見続けていた。
再び、ノートは真っ黒に埋め尽くされる