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地方の食材や味を、小泉教授が紹介
2008/06/16 23:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mikimaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
小泉教授の本は地方食材の話題がおもしろいのはもちろんだが、軽快な文体と食欲怪獣であるかのような食べっぷりが魅力のひとつでもある。これまで数冊を読み、日経新聞の夕刊への寄稿も目にしているので、だんだんと小泉ワールドにも慣れてきた。
擬音語(仮にじゅるじゅる、ばしゃばしゃなど)が多く、一文もしくは同じ段落の中にいくつも出てくる。究極の決まり文句は「これがあれば飯が(丼で)3杯いける」——これらを目にするたび「出た出た」と、思わず笑ってしまう。
ただ、若輩者が失礼な表現を使うかもしれないが、膨大な著書の数ほどには新鮮なネタをお持ちではなく、本によっては切り口(編集のコンセプト)を変えただけのようにお見受けするものも多い。
今回のような、外食を読者に紹介する意味での著作を読んだのは初めてだが、その底辺にネタとしてあるのは発酵学の研究や商品開発で知り合った人たちであり地域、あるいは以前から別の著作で何らかの話題に出てきた食材、といったものが少なからずあったように思う。
それをとやかく言うわけではなく、むしろ、いろいろな切り口があるからこそ人が小泉節に触れる機会も増えるというものだろうが、個人的には新鮮味をさほど感じなかった。
また、残念ながら読みづらいと感じたのは、一人称が「俺」であること。これまでわたしが読んできたものは「私」または「吾が輩」であり(後者は日経新聞の夕刊や本書の前書きなどで)、「俺」はひとつもなかった。たったこれだけのことだが、違和感があり読むのに時間がかかった。
地方の食べ物の話題が好きで小泉教授の本にまだ慣れていない人には、お薦めかと思う。かぎられた文字数の中にその地の歴史や発酵食品の話題などがさらっと出てくるので、普通のグルメガイドよりは読みごたえがある。
出てくる土地は、北から順に
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釧路、札幌、横手、福島、飯田、日立、暴走(勝浦・富津)、渋谷、八丈島、北陸(美川・余呉・敦賀)、名古屋、京都、大阪、高知、中津、佐賀〜福岡、石垣島
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となっている。
個人的に、写真が美味しそうだったものは、横手の海鮮イカスミ焼きそば、八丈島の島寿司、美川の「ふぐの子の糠漬けのお茶漬け」などだ。なかなか旅はできないが、現地でしか食べられないものがあると思うと、出かけたくなる。
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