投稿元:
レビューを見る
<目次>
第1章 スリバチ状の谷こそ、東京を知るキーワード
第2章 坂の下の街のものがたり~戸越銀座
第3章 凸凹地形が育む街の個性~赤羽
第4章 光に満ちた坂下の街~麻布十番
第5章 自由という名のもとに地形と呼応する街~自由が丘
第6章 路線バスで渋谷の凸凹地形を堪能する~渋谷・代官山
第7章 地形マニアと鉄オタの湘南モノレール乗車体験記 前編
第8章 地形マニアと鉄オタの湘南モノレール乗車体験記 後編
<内容>
東京スリバチ学会の会長がさまざまな媒体に書いた文をまとめたもの。会長はこうした徒歩旅がとてもお気に入りのようで、他の登場人物ともども、大変はしゃいでいる様子が見て取れる。それを読みつつ、その地形や周りの風景、食べ物までがうらやましくなる。そんな本である。
投稿元:
レビューを見る
なんかおじさん感がしんどい。中身はとても好きなんだけど。けど。うーん。前は平気だったのに何があわないんだろう。
投稿元:
レビューを見る
すっかり一般用語となった感のあるスリバチ地形。実際に街を歩き地形探索する高低差の小旅行。
筆者は東京スリバチ学会会長。スリバチ好きの方がどのような視点で街歩きをするかが良く分かる。
戸越銀座、赤羽、麻布十番、江古田、自由が丘、代官山と番外編の湘南モノレール。
堅苦しい読物ではなく気楽に楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
地形は面白いなあと思うようになったのはNHKで「ブラタモリ」を放送するようになってからだ。地形にも様々なドラマがあり、今に至ると分かると興味がわいてくる。
今回の著者は2003年に設立した「東京スリバチ学会」の会長だ。平らな土地をスプーンでえぐり取ったようなU字型の特徴的な地形で「スリバチ状」と言いたくなるような谷間や窪地が東京にたくさんあると述べている。
著者は2018年の「ブラタモリ」仙台の回で、案内人をつとめ、仙台の河岸段丘地形と四ツ谷用水という伊達政宗公の時代に築かれた土木インフラを紹介した。
東京都心部に坂が多いのは、武蔵野台地の東端部にあり、皇居や銀座のある所は低平地だ。地名に「谷」が付く所が、渋谷、四ツ谷、市ヶ谷、世田谷、阿佐ヶ谷など数多くある。「谷」は東京を知る上でのキーワードに違いないのだと著者は述べている。
タモリは番組で「上を見るな、下を見ろ」といったことがあるが、地形を探るには段差に注目しないと見逃すからなあ。
麻布十番と言うと、モクモク羊にとっては、期間限定で拝める「満願成就のかえるさん」で有名な十番稲成神社とたい焼きで有名な浪花家総本店が浮かんでくる。
「坂好き・歴史好きにとっても憧れの街」と著者は麻布十番を評している。麻布十番商店街はスリバチ状の谷間の街だ。商店街から外れると、暗闇坂、鳥居坂、仙台坂など坂好きにはたまらない世界が広がっていた。
坂を上がると高級住宅地で、マンションや有名私立学校、各国の大使館が多くある。どうしてこの付近に多くあるのか。それは江戸時代、大名屋敷や武家屋敷があったので、そっくりそのまま使えたことが大きい。
地形をめぐる街歩きは、他にも戸越銀座、赤羽、江古田、自由が丘、渋谷・代官山、さらには湘南モノレールに乗って江ノ島にまで及ぶ。
地形をたどっていけば、街がどのようにして出来たか分かる。地形好きの人にとって終わりはないだろうなあ。
投稿元:
レビューを見る
情報誌に掲載されたエッセイを書籍化したものなので、ガイドブックというよりも紀行文というか「スリバチ学会」の活動紹介本のような内容。端的に地形や街歩きの情報だけを知りたい人にとっては、かなり冗長かもしれない。