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三津木と人面瘡との会話が、なんとなくわざとらしさを孕んでいる感じがしてたんだけど最後の章がこの先のヒント?と思わせる展開。ものすごい気持ち悪さで終了。
これは続きを手に取らずにはいられない。
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不気味な表紙とタイトルに引いてしまうが、読んでみた。
中山作品にしては地味な内容に思う。次々と殺人が起きてくるが、最初の犯人らしき人には大いに疑問があったが、真犯人にはそうだと思った。
人面瘡自体も主人公との関係から、他の人の目に触れる機会もあったろうにと違和感を持ったが、最後にそれとなく真相らしきものが出て納得。
主人公と真逆な性格の人面瘡が、事件の真相を軌道修正しながら解決に導く探偵役となっている。
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ー 『意味深なラストだと思わないか。五番目のタヌキが誰を指すのかで、解釈は大きく違ってくる。それこそ最後の犠牲者が行方不明になるのか、あるいは犯人が失踪してしまうのか。ふふふふーん』
「何だよ、その薄気味悪い笑い方」
『俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開』 ー
テンポが良く面白い作品。
最後もあっさりで良くできている。
気軽に読むにはちょうど良い。
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面白かった!
犯人が誰か、という推理小説としての面白さもあるが、個人的には主人公とジンさんとの掛け合いが楽しかった。
人面瘡が人語を話す、ということだけでも気持ち悪いが、最後まで読んだ時、その印象が変わった。
これまで脳内でイメージしていたジンさんの姿がガラリと変わった。
もし、この作品を映像化したならば、かなりのホラー的な絵面になるのではないだろうか。
特に、ジンさんと主人公が密談しているところなんて……。
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いろ〜んな過去の名作へのオマージュに溢れている感じの一冊(^ ^ 基本は横溝とか乱歩とかだけど、洋画成分があったり、もちろん「パクリ」とかではなく、先達への愛が満ち溢れている(^ ^
...書きながら何度も手直ししてるのですが、「何への」オマージュかを書くとネタバレになりそうで(^ ^; 具体的に書くわけにはいかないな、と(^ ^; いや、そうなると感想文が書きにくいな(^ ^;
タイトルで明かされてるので、これは書いてもいいだろう。基本はバディもので、安楽椅子探偵で、探偵役が主人公の肩に巣食う人面瘡だ、ってところがかなり異質(^ ^; ってか、いきなりファンタジー?(^ ^;
そう思わせておいて、実際に起きる事件は陰惨そのもの。主人公は「かなり情けない」のび太くん的なキャラだが、それ以外の登場人物はみなシリアスで。あ、人面瘡のジンさんは、かなりファンタジックなべらんめぇ親父キャラ(^ ^; とにかく「まともな人」が全然出てこない(^ ^; 事件の捜査に来る警察は一応真面目だが、一番よく登場する刑事が、もうキャスティングは成田三樹夫さんで決まり、という感じなので、「まともじゃない成分」多めで(^ ^;
章タイトルがかなり独特。でもこれが大きな伏線となっていて(^ ^ 最後はファンタジー...と見せかけてホラー?(^ ^; あぁ、ネタバレを気にせずに、読了した方と感想を話し合いたい(^ ^;
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人面瘡探偵シリーズ、1作目。単行本で読了。
右肩に人の言葉を話す人面瘡という怪異な傷痕をもつ三津木六兵が主人公。人面瘡の「ジンさん」が探偵役で、さながら眠りの小五郎のように、「ジンさん」の推理を六兵が披露するという設定。ちょっとファンタジーというかオカルトっぽい感じだけれど、最後まで読んで納得はしました。この設定さえ慣れてしまえば、六兵と「ジンさん」の掛け合いは面白かったし、続編もあるようなので、そのまま継読していきたいと思います。事件の方は、まぁ、横溝的展開ということらしいですが、それほど捻りもないかな。文調が軽いので、おどろおどろしい雰囲気は正直無し。事件の内容次第では、今後も面白く読めそうです。
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相続鑑定士・三津木 六兵の肩には人面瘡が寄生していた。
頭脳明晰だが、口の悪い彼を『ジンさん』と呼んでいた。
ある日、信州の山林王・本城家の当主の財産分割協議に向かう。相続人は、息子たちの4人。
しかし、何もない荒れた山から、貴重な鉱物資源が発見される。
そして、長男が焼け死に、次男が水車小屋で亡くなり、そして...
連続して起こる殺人事件、果たして、遺産目当ての事件なのか?
ジンさんの推理が冴える傑作。
そして、隠れた真実とは?
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もうバディもんやな。
人面瘡とペアの。
寄生獣って、マンガあったけど、あんな感じになるんかな。
上下関係は、人面瘡の方が上っぽいけど。
後は、王道のミステリー。
ー何か横溝正史的な感じな話。
血や!血!
ドバドバの方やなく、血縁関係の方!
古い因習みたいな一族の血で血を争うみたいな。
もう終わっていく一族かと思ってやって来た相続鑑定士 三津木。
ヘナチョコなんやけど、肩には人面瘡ジンさんが…
この一族の財産は碌なんがない!しかし、よく調べると山に鉱脈がありそう。
そこから、血みどろの相続争い。
まさしく横溝風!
それをジンさんが解決していくのは、まるで、眠りの小五郎(名探偵コナン)のよう…
まぁ、うちには、血みどろになる要素がないからええけど(金ない)、ハァ〜!
今回の大どんでん返しは、犯人とかやない!
自分の内なる声に耳を傾けることは大切やなぁ〜!
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文章が軽やかではなく、ただ軽い
小説というよりかはライトノベル
この作者の著書はこれが初めて
以前に有隣堂のyoutubeチャンネルで1日密着の動画を見て存在は把握していた
高齢にそぐわぬバイタリティでゴリゴリと重厚な作品を何本も出されている方という勝手なイメージを持っていた
だけに、本作の文章の軽さに肩透かしを喰らう
ひとたび登場人物らの掛け合いが始まると台詞の応酬の連続
台本の回し読み
展開も含めてタンタンっとあれよあれよと次へ行く
良い意味ではない文章への自信、自分の作品への執心の無さが滲み出てる
ある程度は読み手の受け取りを信じて描写の無駄を省いてスラスラと回していく筒井康隆の軽やかさなどとはやはり比べられない
ただただ軽い
作品に対する執心が希薄なのかと訝しんでしまった
小説というよりかはライトノベル
そんな印象しか残らなかった
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人面瘡の『ジンさん』と三津木のやり取りが快感な一方で、起こる事件やその背景は非常に禍々しい。
気のせいかな、中山先生の著作にはたびたび障がいのある登場人物が登場する(しかもかなり話の核心に関わる位置で)と思うのですが、今作もそうでしたね。
ラストは、あぁやっぱりそうだったんだ。という感じで、三津木自身もいろいろと抱えていることが垣間見得ました。今後その辺りも徐々に明らかになるんでしょうか。
続刊があるようなので読もうと思っています。
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携帯の電波も届かない山の奥、一代でことを成した大物の死、大きな日本家屋、跡継ぎの兄妹たち。村の古く陰湿な因習。
はい来た横溝正史的世界!大好物。
相続鑑定士というあまり聞かない稼業に従事する主人公のヒョーロク。その昔大怪我をした跡にできた、話をする人面瘡のジンさん。
ちょっとずっとぼけて頼りないヒョーロクと、記憶力と思考力に優れたジンさんのコンビが、凄惨な連続殺人を解決していく。
とても読みやすくてすいすいとページをめくってしまった。
面白かった。
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ザ・横溝正史的見立て殺人!
金田一って、ほぼほぼ登場人物死亡するくせに割と名探偵として尊重されてるからなんなのか?と常々思ってたけど、三津木は殺人事件が起きたら即依頼人の弁護士先生から疫病神扱いされててそれはそれで酷い扱いで笑った。
実際ほぼほぼ全員死亡で疫病神ったらそうかもしれない。
子猫の死体を振り回してる子供を追っかけてサザエさんを思い出して笑いそうになるって三津木の感覚サイコパスじみてない?とか、
料理人の人に「(殺されて)人が少なくなったのに3食作り続けるの大変ですね」とか、デリカシーどこやったん。と、どうも読んでて三津木の性格も不用意な発言も好きになれなかったので最後はなるほど感。
続編あるらしいけど、ジンさんの正体が割れた今、どんな顔して読んだらいいのか。
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人面瘡といえば、横溝正史の金田一耕助シリーズの中であったが、確か題名だけで中身は人面瘡について深掘りされていなかったように思う。
しかし、この作品は主人公が人面瘡を持っている。主人公は三津木六兵で彼の肩に人面瘡があり、それがしゃべり、探偵という設定である。
横溝正史と似たところは、田舎の因習と相続争いの点だろう。
中山七里さんらしいドンデン返しもあり、楽しめる作品だった。設定は現代であるが、田舎の舞台も興味を駆り立てられた。
人面瘡のジンさんが犯人を暴くが、そのジンさんは実は・・・というところも面白い設定であった。
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オーディブルにて。
御子柴弁護士シリーズでハマってしまった中山七里。
相続鑑定士という謎の職業や、人面瘡というさらに謎の生物がユーモアを醸し出しているが、なかなかに気分の悪い連続殺人事件。
そして極めつけはラストのオチ。こういう映像作品ではできない、本ならではのオチって大好き。やられたーという気持ち。
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タイトルだけでおどろおどろしいイメージだったけど、そんなんじゃなくおもしろかった!
仕事の依頼先で起こる殺人事件を解決するべく行動する主人公だけど、情けない頼りない感じもまたよかった!
最後の一文には「わあああぁぁぁあ」ってなった!