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大好きな『あたしンち』の作者であるけらえいこさんの旦那さんがエッセイを出したと言うので図書館で予約しました。
短い切り抜きの中に繊細で感受性豊かな観察眼が光っている。独創的な気づきから、『あたしンち』の世界観に通ずるものを感じて、妙に感動をおぼえた。あ、間違いなくこの方も『あたしンち』に携わっている、と納得させる感性。
岩木くんだったり、ユズヒコだったりが垣間見える気がするのです。もちろんユズヒコのモデルは実弟さんなのだろうけど。
これだけ日常、観察し、何かを感じ取り、思うことがあったなら、その捌け口として俳句やエッセイや、あたしンちがなければ、と言う気持ちにさせる。はぁ……そんなにも読み取れることがあるかぁ……と嘆息する。
いや、ひょっとしたら、どこかで同じように感じてはいるのだけど、こんなに詳細に文章としておこせていないだけなのかも知れない。日頃ぼんやり通り過ぎるような、引っかかり、にすらならないようなアレコレを緻密に文章としてアウトプットしていることが凄いのかも。
丁寧でのんびりした感性に岩木くんやユズヒコを感じるのかも。
『二十二 アイロニー』に登場する学生時代のエピソードが正にユズヒコと藤野のエピソードで「おお!」となった。
勿論中には「いや、その感覚はちょっと自分にはないな。わからない」と言う話もある。当たり前と言えば当たり前なので、まあええか、と軽く読み流す。ご本人も“「わかる」「わからない」の区別などは、わりとどうでもいいことだ”とおっしゃっているし。恐らくこのエッセイは、自分自身の頭の整理の為に書かれたものと言う感じがする。凄くする。
出典、注、追記ほか
俳句作者一覧
あとがき
まで読み終えて、この人は世の中を面白がっているなあとしみじみ思った。
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こういう言い方はいいのかどうか迷うけれど
上田信治さんの『成分表』からは
土の匂いがする。
強くはない、隣にいても違和感のない
優しい存在感。
十六『中の人』
〈自分は、自分の『中の人』を目撃したというわけだろう〉
発想もユニークでおもしろく読了。
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いい本だったなあ
いい意味で気が抜けるような感じ
日常のなかのふとした瞬間とか遭遇した場面とか思い出とかそういったものを分解して言語化していく、まさに「成分表」として書かれた本
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求めていたものと少し違かったが、時折でてくるけらさんとのやりとりはとてもよかった。時間が経ってからまた読み返してみたい。