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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
より深く理解を深めることができるため、おもしろさが増しました。副読本ですが、読みごたえがあり、おもしろいです。
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日本現代怪異辞典に登場した怪異を出没地域や凶器、出現場所や系統という角度から分類・解説した一冊。
日本現代怪異辞典が辞典であったのに対し、副読本は読み物として楽しめる。突っ込んだ分析というよりも紹介といった雰囲気が近い。
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日本現代怪異辞典は、トイレの花子さんや、カシマさんなどの都市伝説やネットの怖い話に伝わる怪異を名前順に並べた辞典であり、名前が分かっている怪異について知りたい、もしくは知らない怪異を見つけるためにパラパラめくるという用途の際はとても便利だった。
しかし、巻末に簡単な場所別・凶器別などの索引はあったものの、「花子さんのようにトイレに出てくる別の名前の怪異が知りたい」「名前はわからないけど下半身がない追いかけてくる化け物いなかったっけ?」という、名前は分からないが特定のシチュエーションは知っている怪異を探すのは少し困難であった。
この副読本は、似たような怪異や場所別、使用凶器など、テーマ別に怪異をまとめて紹介しているため、日本現代怪異辞典と合わせて前述の疑問にも対応できるようになった、まさに副読本であるといえよう。
怪異の中身についてはページの制限もあり詳しく書かれているわけではないが、辞典に載っている怪異の名前は太文字で強調されているし、辞典の掲載ページも載っているため詳細を知りたいなら辞典を参照するようにということだろう。また、文章のすぐ下に参考文献が載っており、辞典より読みやすい。入門用に編集されていると感じた。
挿絵も怖くて素敵だが、複数のイラストレーターのうち誰がどこのイラストを描いているのかは分からないのが少し残念である。
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たくさん項目があるがゆえになかなか読み切れない人のために副読本。
代表的な怪異について説明と生い立ちと変遷が書かれており、これはこれで面白い。
しかし、本業じゃなくてこれを作る情熱ってどこから……。
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「日本現代怪異辞典」の増補版。
これ、今後も第二版、三版と続いてゆく可能性あるんじゃなかろうか。10年ごととかのスパンになりそうですけども。
一つの書籍にする分量を集めるには、それぐらいの時間が必要になるんじゃないかな、とざっくりした予想です。
流行り廃りはあれど、失くなることはないですからね、怪異というものは。娯楽でもあるし、未知のものでもあるし。
いずれ発行されるであろう、第二版を楽しみにしています。
巻末の怪異系都市伝説年表が面白いです。
かつてはテレビという公共のメディアで、真剣に口裂け女や人面犬を扱っていた時代だったということが懐かしい。UFOやミステリーサークルは、 ゴールデン2時間特番とかだったなぁ。
令和現在、口裂け女のように全国の小学生を震え上がらせたり、こっくりさんのように人目(大人の)を忍んで熱中したりするものってあるんだろうか。
ネットの中に生まれているのだろうけど、今後の技術発展によってどうなっていくんだろう。もう「ネットは広大」なんて言葉は言わなくても当然の認識になっているのかなぁ。広大で深淵。そして虚構だったりするんだろうけど。
そういう認識してしまうところが、オカルト好きというか空想癖が出ていますね。
いいですよね、あなたの知らない世界があるっていうのは。
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「日本では、長らく父系社会が続いた。つまり男性が社会を動かしているという意識が持たれている時代が続いていた。現代の価値観では差別的な考え方となるが、成人男性以外の者は社会的にマイノリティである、という時代であった」
「この社会においては、社会の中心の外にいる存在、つまり男性以外の存在が妖怪視されやすかった。これは男性が無意識のうちにそれらを虐げている、という感覚があったゆえに、その反動が何らかの形で返ってくるかもしれない、という不安を抱いていた。その負の感情の一部が、逆に男性を虐げるだけの力を持った女性の怪異、という形で語られるようになったことが考えられる」
「これは女性が男性中心の社会からマイノリティと見なされたように、宗教者や年少者もまた社会から外れた存在として見なされていたことに因むのだろう」
「女性だから、老婆だから、宗教者だから怪異・妖怪視されていたものが、怪異だから、妖怪だからこの名前を付ける、という逆の方向に作用するようになったものと考えられる」