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快男児中村春吉の小説第三弾。前二作と異なり、SF的表現は少ない。シベリアの奥地の監獄に捕われた西郷隆盛を救出に行くのだが、全般的に間延びしている感があり、今一盛り上がりにかける。とはいえ、途中で仲間になるキャラクタは魅力たっぷりで可愛いのだが。特筆すべきは編者による巻末の解説。横田順也による当シリーズの初刊本の背景や中村春吉の足跡をたどる話が面白い。
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中村春吉秘境探検記シリーズの3冊目。SF色も怪奇色も薄い。西郷隆盛が、もしも生きていたらという"if"がSFらしいところか。なにか番外編っぽい感じがする。それにしても、相変わらずの冒険活劇が痛快だ。
さらに、ヨコジュンさんの単行本未収録の短編が5話も載っているじゃありませんか。これはお得ですね。
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西郷隆盛は生きていた!しかしシベリアの奥深くに囚われの身となっている。その報告を受けた明治天皇は西郷救出の勅命を下す。この極秘の任務を全うし得る人物として白羽の矢が立ったのが中村春吉だった。果たして彼は、無事西郷を救出できるのか。
木の間に脚を挟まれ動けなくなっていた虎を助けたところ、その恩返しか春吉から離れなくなってしまった「猛号」や、ひょんなことから出会った日本人などと行動を共にして、春吉は西郷が囚われているとされる監獄に向かう。”幽霊監獄”とか”骸骨監獄”といった、いかにもの名称も正に冒険小説。
どうやって警戒厳しい監獄に侵入し、警備をくぐり抜け西郷を救出するのか、いろいろな機略だったり、活劇場面は結構面白い。