慢性腎臓病予備軍
2024/09/24 18:02
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投稿者:さたはけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここ数年、定期検診の血清クレアチニン、eGFRの値が気になって、そのままにしていました。職場の管理栄養士からは、年齢的にまだ、大丈夫とは言われましたが、食生活を見直そうと思い、本書を購入しました。酢しょうがは非常に参考となり、実践しやすいので、ドレッシングや調味料に活用しております。
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[江戸川区図書館]
良くも悪くもカラフルな色使いで書かれているので、目がチカチカしたり生理的にダメな人には合わないかもしれないけれど、"読みやすい"一冊です。
ほぼ全ての話題が、1ページか見開き2ページで語られているので、パラパラとめくって気になるところをつまみ読みしたりもしやすく、とりあえずこの本を一読すれば、"腎臓病"や"適した食事"についての用語や内容に慣れてくると思います。
ただ、体系的にまとめられたり語られたりはさほどされていないので、理解しよう、学ぼうという時には少しわかりづらいかも。
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食品パッケージには、熱量、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウム、の表示が義務付けられている。
リン酸塩を含む職員を避ける。腎機能が衰えると高リン血症になって腎臓が石灰化する。
朝食は無塩で。バナナ、ヨーグルト、無糖グラノーラなど。
腎臓病の進行度はGFRで決まる。簡易的に推測するeGFRが一般的。血清クレアチニン値と年齢性別で早見表を見る。
尿検査は、蛋白尿とアルブミン尿を見る。
塩分は一日6グラム未満にする。
リン酸塩を取らない。ハム、ソーセージ(特に魚肉ソーセージ)、カマボコ、インスタント食品、スナック菓子など。PH調整剤、かんすい、結着剤、(酸味料、香料、膨張剤)は含まれていることがある。
ヘモグロビンA1cが7%未満が正常。
食後高血糖を抑える水溶性食物繊維=納豆、オクラ、ナメコ、モズク。
豚肉には、ニンイクやタマネギを合わせる。=豚肉とタマネギ、ニラ、ニンイクを加えて炒める。
タマネギソースで豚しゃぶを食べる。
血圧は130/80以下。
鯖の水煮缶と豆腐を炒る。サバ缶豆腐。
一日大匙1杯の酢をとると高血圧が改善。
不溶性と水溶性は、2:1の割合。
高リン血症は老化を加速する。
リンは加工食品に多い。調理済み食品、ファーストフード、チルド食品、インスタントラーメン、ハムソーセージカマボコ、マーガリン、コーラなど。日持ちする食品。
筋トレで腎臓リハビリ。
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国立大学教授・腎臓の名医が教える
運動を頑張らなくても
腎機能がみるみる強まる食べ方大全
著者:上月正博
発行:2022年7月14日
文響社
編集:わかさ出版
山荘まちの図書館にあったので借りて読んでみた。父方の祖母が40代で腎臓が原因で死亡しているらしい。父親も腎臓が悪いと生前言っていたが、どの程度なのかは不明。食事制限はしていなかったようだが、最期は膵炎が原因の腎機能低下による多臓器不全となっていたことは事実。実は、僕も自覚症状はないが、最近、eGFR(推算糸球体ろ過量)が健診のたびに落ちていて、55を下回る中程度の腎機能の衰え。慢性腎臓病が疑われる。ステージG3aのようである。本書を一読したが、とくに腎機能に悪い食生活はしておらず、塩分は控えめで運動もしている。どうやら家系と加齢による宿命のようであり、父親より長生きすれば、いずれ透析をしなければいけなくなるかもしれない。
著者は東北大学名誉教授で、山形県立保健医療大学理事長・学長(出版時)。腎臓関連で何冊も本を出しているらしい。人工透析を少しでも先延ばしできるように、本書に書かれていることを心しておこうと思う。
●シンプルな基本の食べ方10ヵ条
(腎臓の負担を大幅に軽減し、血圧・血糖値も如実に低下)
①すべての食品の栄養成分表示を必ずチェック
②菓子パンやお菓子を控える
→高カロリー・高糖質・高脂質食品の代表格、GI値が高いことにも注意(食後血糖値の急上昇は腎臓の血管を傷める)
③甘いジュースや砂糖入りコーヒーを控える
④肉の脂身や皮は残す
⑤ハム、ベーコン、ソーセージ、インスタント食品を食べすぎない
⑥朝食は「無塩」に近づけた献立にする
→例)バナナにヨーグルトや牛乳、投入の組み合わせは、ほぼ無塩
⑦ファストフード、揚げ物、ラーメンを控える
→多くても週1~2回
⑧一汁三菜の魚の和定食を定番化し、野菜から食べる
⑨緑黄色野菜・淡色野菜をできるだけ増やす
→目標1日350グラム(生なら両手3杯)、緑黄色1・淡色2の比率
⑩海藻・キノコ・こんにゃくをできるだけ増やす
→水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は1対2の割合で。前者は海藻に多く、脂肪や糖分の吸収を緩やかに、血糖値の急上昇を抑える。後者はキノコやこんにゃくに多く、便の嵩を増やして腸内の有害物質や老廃物の排出を助ける
慢性腎臓病(CKD)の患者は、今や成人の8人に1人。進行度によってG1、G2、G3a、G3b、G4、G5の6ステージ。正確な検査法「GFR(糸球体ろ過量)」の数値で決まる。FGRを調べるためには尿を24時間ためる蓄尿検査が必要なので、血清クレアチニン値と年齢、性別を計算式に当てはめるeGFRが用いられる
G1、G2(もしくはG3a)までは食事療法で腎機能の回復が望める。
G3(もしくはG3b)以降では進行抑制を目指すことが中心。
塩分制限
・6ミリグラム未満3ミリグラム以上。ただしG1とG2は男性7.5未満、女性6.5未満でもいい
・G4、G5は、5未満3以上
たんぱく質制限
・G1とG2は制限ないが過剰摂取はしない
・G3aは標準体重1キロあたり08-1.0グラム(肉・魚は100グラムでたんぱく質が20グラム)。太っていても身長に対する標準体重で計算。
・G3b以降は06-0.8
エネルギー制限
・標準体重×25~35キロカロリー(1日あたり)
カリウム制限
・G3aまでは制限なし
・G3bは2000ミリグラム以下
・G4とG5は1500ミリグラム以下
リン制限
・目安は2.5-4.5ミリグラム
・G5は高リン血症あれば制限
水分制限
・G5で人工透析導入後は制限
リンは「うっかり過剰摂取」をしてしまいがちなミネラル。ハムやソーセージ(特に魚肉ソーセージ)、カマボコ、インスタント食品、スナック菓子などの加工食品に含まれる食品添加物「リン酸塩」由来の無機リンには要注意。「老化加速物質」として問題視されている。肉や魚、卵、乳製品に多く含まれる天然由来の有機リンより腸から吸収されやすく摂りすぎてしまう。
●糖尿病腎症
腎不全から人工透析に至る最大の原因が、糖尿病を原疾患とする糖尿病腎症。他の原因より5年後生存率が低い。
食事で食べる順番には、インクレチンというホルモンの1つ「GLP-1」が関係する。食物繊維、魚・肉などのたんぱく質、脂質が小腸を刺激するとこれが分泌され、胃の動きをゆっくりにする。糖質の吸収が抑えられ、血糖値が上がりにくくなる。
GI値を低くするため、白米にキビ、アワ、玄米、大麦、大豆などをブレンドした雑穀米にしたり、大麦を追加したり。大麦なら糖質の吸収を抑える水溶性食物繊維が多い「もち麦」がおすすめ。
糖質は、胃腸で分子が小さい「単糖」に分解されて吸収。ぶどう糖や果糖は単糖なので血糖値がすぐ上がる。単糖が2つくっつくと「二糖」で、砂糖(ショ糖)などがあり、これも吸収が速い。3つ以上の「多糖」はご飯や麺類、芋類など。単糖や二糖よりは吸収が緩やか。
●高血圧による「腎硬化症」
高血圧で腎臓の糸球体に過剰な圧がかかって傷めつけられると、毛細血管を覆ってフィルターの役割を果たしている「タコ足細胞」がはがれ、ろ過機能が低下する。糸球体そのものが線維化・硬化して機能しなくなる。
パン、うどん、ハム、かまぼこ、ちくわ、漬物など摂取塩分の3割以上を占める隠れ塩分に注意
ステージG3aまでなら、塩分の排出を促すカリウムで血圧を下げる。一番のおすすめはアボカド。納豆も豊富だがタレや醤油の塩分に注意。アーモンドなどナッツ類はカロリーが高いので無塩を1日10-20粒程度。
マグネシウムもナトリウムの排出を助けて動脈を広げる。ただし、マグネシウムとカルシウムは互いに協力しあって働くためバランスが大切で、マグネシウム1に対してカルシウム2-3の割合が理想。
●メタボ対策
BMIが25.5を超えると、人工透析の一歩手前の末期腎不全に陥るリスクが5.81倍に急増する。
脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」は、「やせホルモン」「長寿ホルモン」として、いま注目されている。糖質やコレステロールの代謝にかかわって脂肪を燃焼しやすくしたり、血管内部の傷を修復して血管を広げ、動脈硬化を予防したりする働きが分かってきた。ただし、メタボの人の方がたくさん分泌されるかというと、そうではない。内臓脂肪が多い��ど分泌が減ってしまう。だから、まずは適度な運動で内蔵脂肪を減らすこと。食品では大豆食品に含まれるβ-コングリシンや、青魚に含まれるEPAが、これを増やす。サバの水煮缶と豆腐を水分がなくなるまで入り煮した「サバ缶豆腐」がお勧め。
●腎機能改善に向けて
LDLコレステロールは活性酸素の酸化作用で変化した「酸化LDL」が動脈の血管壁を傷つけ、コレステロールが入り込んで動脈硬化につながる。だから、抗酸化成分(ポリフェノール、含イオウ化合物、ビタミンCやEなど)が不可欠。玉葱、ブロコリー、緑茶などは普段から摂る。
高血糖の状態が続くと、糖は変質を繰り返し、最終的には糖の毒ともいうべき「AGE(終末糖化産物)になる。人体にとって異物と認識され、免疫が働いて炎症が起こる。腎臓でおこれば、糸球体の毛細血管に小さな穴があく。糖尿病腎症。同じ食材でも、調理法によってAGEの量が変わってくる。「焼く」「炒める」「揚げる」といった高温で調理すると爆発的に増える。「蒸す」「茹でる」「煮る」などの比較的低い温度で調理するとあまり増加しない。
腸内フローラのバランスが乱れて腸が不調になると、腎機能が低下する「腸腎連関」が分かってきた。
3大栄養素、たんぱく質、脂質、糖質の摂取比率を「PFCバランス」という。国は1日の食事全体で15%、25%、60%を基準としている。
*Protein、Fat、Carbohydrate