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・メガヒットを狙うためには、各世代の出生/大人になるまでの世代背景/今の生活環境/自身の価値観が生み出す次世代への影響/社会のプラットフォームやトレンドなどを把握し、消費欲の違い、心理を世代ごとで異なる要素を抑え、商品やサービスの企画を行うマーケティングが必要。
・団塊ジュニア世代/ポスト団塊ジュニアは就職氷河期世代に該当し、消費欲は少ない。一方で就職難になった世代であるが故に、子育てに対する投資はする傾向が強い。ただ、この世代はこの5年10年先の、メイン消費者を担ってくるため、ノスタルジー需要、インターネット第一世代を活かしたネットサービスの拡充、女性には職場復帰を支援するリカレント教育などもヒットする。一方で未婚者も多い世代であるため、個人の趣味をターゲットにした消費も期待できる。
・新人類/バブル世代は消費を惜しまず、欲しいものは買い続ける傾向が強いため、この世代にウケる商品やサービスをつかめば、需要は大いに見込まれる。(ブランド品、高額ノスタルジー商品、美容関連商品)また、メタバースなどの仮想空間的なサービスではなく、リアルを体感できるサービスのニーズが高い。
・団塊世代は自身の健康や老後2000万円問題の影響で、期待していたほどの需要は見込まれない。ただし、この世代が働いていた世代背景を捉え、デジタル高齢者の存在をつかむことで、ターゲットへのアプローチ方法の幅を広げ、取り込むことはできる。(ネット通販、Web広告の活用、欧米文化第一世代に関連する商品サービスの提供)
・ゆとり世代は、安定志向を求め上昇思考は低いため、高額な商品ニーズは少ない。今後子育て世代をコア世代を担うことから、育児に関連する教育サービスや子どもに纏わる商品の消費が期待できる。また世代としてはSNSサービスの初期であるため、FacebookやYouTubeを経由したサービス展開も効果的。
・Z世代は、これまでの価値観にはない、グローバルかつ安くてそれなりのもの、サービスを利用している。プラットフォームとしてもTikTokやInstagramなどを経由して、世界的に流行しているものを(欧米ではなく、韓国や中国など)の商品をどんどん取り入れている。この世代は世界的には人口ボリュームが多い世代であるため、メガヒットを狙うターゲットとして非常に有効であるため、海外のトレンドや世代ニーズをキャッチする必要がある。また、彼らがこうしたプラットフォームを使って商品やサービスを発信しているため、 Z世代の発信力を活かした他の世代への購買意欲向上を推し進めることも重要。
・これらの世代の特徴を組み合わせた戦略を行うことで新たな商品価値が生まれ、今後ヒットする商品サービスが生まれる可能性が高いことから、世代を点で考えるのではなく、世代と世代を線で繋いでどのようなトレンドが見えるかを意識する必要がある。
令和もまた、価値観がさらに多様化されることから、コア世代を見極め、その世代のニーズを把握し、商品サービス開発をする必要がある。
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●Prologue:世代別のニーズを探ることで今後の消費が見える
巷にはびこる〝未来予測〟の噓
世代は噓をつかない
「高齢者がカネを使う」という期待が外れた平成日本
令和は団塊ジュニア世代の時代
●Chapter1:団塊ジュニア世代~ポスト団塊ジュニア世代の消費の未来
海外旅行第一世代、インターネット第一世代
草食男子に干物女
Wワーキングプアは「働けど働けど、わが暮らし楽にならざる」なり
Wワーキングプアは楽に家族体験をしたい
自立型ソロ中年は「小遣い」が6、7万円もある?
自立型ソロ中年の女性は保険にすがる
シングルプアは離婚者が多い
シングルプア男性はお金のない20代OLと同じ?
機能を重視し、合理性を求める団塊ジュニア世代
●Chapter2:新人類世代~バブル世代の消費の未来
「買いたいと思って買わなかったことがない」
見た目重視、見栄っ張り、ミーハー
女性が注目を浴びた世代
女性は美魔女の担い手、男性は生涯未婚率を高めた
いつまでも美しく、若くありたい
一生青春、高額ノスタルジー需要
●Chapter3:団塊世代~シラケ世代の消費の未来
団塊世代がお金を使わないのは「健康じゃない」から
高齢女性のひとり暮らしが増える
狙うは700万人いる「デジタル高齢者」
高齢者がTVからYouTubeに逃げた
70代より60代のほうが健康不安
●Chapter4:ゆとり世代~Z世代~α世代の消費の未来
ゆとり世代は、意外と〝ゆとって〟いない
将来不安が大きく、安定志向のゆとり世代
ゆとり世代はFacebook、Z世代はインスタグラムとTikTok
少子化が加速させるローティーンファッション消費
焦らずマイペース―Z世代のチル気質
ミー=自己承認欲求の高さ
グローバル化が加速したZ世代
TikTokは世界単一市場
世界ではZ世代が最大の人口ボリューム
「安かろう、そこそこ良かろう」を求める
グローバル化したZ世代は世界の最先端をも求める
●Chapter5:新時代に売れるために不可欠なもの
欧米に限らない「多国籍消費」
団塊ジュニア世代の「ノスタルジー消費」
親の興味も惹く「新親子消費」
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数値に基づく論述なので余計な思想などの邪魔が入らず明確でわかりやすい
宣伝、広報、PRの人は基礎知識として読んでおくべき一冊
佐藤可士和をぶった斬るところは爆笑