面白いけどハッピーエンドがみえない
2022/11/28 12:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪逆の限りをつくした叔母凶后に溺愛されていたために夫に復讐され、不老不死のまま廃妃となった美凰の物語2巻目。
懐妊した妃が石を産んだという奇妙な出来事が後宮で相次ぎ、同時に穀倉地帯に蝗害が発生して皇帝自ら出かけなくてはならなくなったため、再び皇太后として後宮に戻った美凰。
復活を計る凶后の使い魔達の陰謀に立ち向かう話。
一巻の時も思ったけど、美凰の救いは死ぬことにしかないと思うんだけどなぁ。
人としての幸福を得てほしいという外野の願いで不老不死のまま自分の罪と向き合って滅私奉公を強いるの、普通に傲慢で業が深い。
話はよくできていてミスリードも上手く、展開が予想できないので読んでいて面白いが、中華風の雰囲気作りかとにかく読みづらい漢字が多くて読み進めるのに難儀する。
そして主役二人にいまいち共感できないのがつらい。
同情はできるんだけど。ただ、美しい言葉だが使い所が難しい語彙として覚えていた「幽明境を異にする」が何の違和感もなく使われていて無駄にテンション上がってしまった。
あの一文をあんなに楽しんだのは私くらいだと思うけど、あの言葉を選んでくれた作者には感謝したい。
投稿元:
レビューを見る
巻数は無いけど前作の続刊
またしても後宮での怪異と地方の蝗害が重なり奔走する皇帝天凱と皇太后美凰
不死の呪いを持つ美凰への加虐的な描写は健在……痛ましく残虐
美凰の腕が切り落とされるわ片足は妖魔に喰い千切られるわのスプラッター
でも生えてくる(不死なので)
刑罰の種類にも詳しくなれる
天凱の義兄も出てきて、動機もありそうに進むので惑わされましたが、やっぱり黒幕はあの人
血筋的には義兄弟、親戚同士の3人だけれど、美凰は先帝に嫁いだため伯母と甥(たち)という関係
また、天凱は既に後宮で妃嬪たちを妻にしているので、純粋な恋愛物語は皆無なのも特徴
全員救われなさが凄い
まだまだ黒幕が滅しないので、続くと思う
いつか美凰に安らかな生涯と死を迎えさせてあげたいシリーズ
投稿元:
レビューを見る
続きだとはおもってませんでした。
しかし業の深そうな話になっていたなぁ。
中華の刑罰は本当にスプラッタで苦手だ。
投稿元:
レビューを見る
3人のいろいろな想いがよんでいてすごく辛い
いつか幸せになる日は来るのだろうか
出産したら石が出てくるとか、本の中のことだけど痛いし恐ろしいし想像するだけで冷や汗出てくる
家の雑草を抜いている時にたまたまバッタが飛んできて、この内容を思い出して焦った笑
しばらくバッタは見たくない!
内容はすごく面白かった
投稿元:
レビューを見る
廃妃シリーズ2作目。
離宮に戻り心穏やかに暮らそうとしていた美凰は、
天凱の妃たちが懐妊し6日で黒い石を産んだことで、
後宮に呼び戻される。
天凱は発生した蝗の害を鎮めるため、
地方へ行かなければならず、
代理を務める異母兄の白遠は敵なのか味方なのか、善人なのか悪人なのか…。
母も母の親族という後ろ盾をなくし、
後宮の中だというのに貧しく生きていた白遠の笛の音に気づき、
おばの凶后にとりなしたのは美凰だった。
その美凰に複雑な思いと抱く白遠、と相変わらずどろどろしている。
さらには、
黒い石の正体は、凶后のそばに仕えた双子、
実のところの明器(使い魔)が体を取り戻そうとするものだったが、
明器には妖鬼と明器の二つの体があるとか、
皇族が体に持つ素鵲鏡にできることは天凱の持つ晟烏鏡にもできるとか、
とにかく設定が難しすぎる。
面白くないわけじゃないんだが。
投稿元:
レビューを見る
一巻より更に読み応えがあった。
若き皇帝の妃嬪たちが次々に懐妊するという朗報が届いたものの、彼女たちが身籠ること数日で難産の末に産んだのは妖気漂う奇怪な石でしかなかった。
この怪異の謎解きと解決のために、皇太后美鳳は再び皇帝に請われて後宮入りする。
折しも地方では大規模な蝗害が起き、深刻な事態を招いていた。
皇帝天凱は蝗害平定のため、自らが赴く。美鳳は後宮、天凱は地方でそれぞれが事件解決に奔走するが、実は両者は凶后に関わる妖の起こした一つの事件であった。
とても美しいシーンが随所にあり、戦いの凄まじさもあるのだが、同時に幻想的で綺麗だと感じた。
宋祥妃の秘められた過去も新たに分かり、この作品は主役もさることながら、脇役が実に良い味を出していると改めて思った。
美鳳と天凱の関係はどうなるのか?
互いを想い合うこころが報われる日が来るのか?
期待しながら、続きを待ちたい。