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2,3読んだ関連テーマの本に較べると
イメージとして抱いていた国家間の熾烈な争いのような領野以外にも
「オープンソース」が充実しアクセスが容易になった時代において、密接した問題にオシントに類するものが関連してきていることを実感できるような章立て。
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オシント=open source intelijence 公開情報に基づくインテリジェンス
ウクライナの親ロシア的な主張と反ワクチンを拡散する層は重なる。=どちらも社会的関心が高い=承認欲求や自己満足が得やすい。真相がはっきりしなくて陰謀論が入り込みやすい。
「リバースイメージサーチ」画像検索のサイト。
ツイッターでワクチンを調べると、関連する投稿が表示されるようになる
自分の意見に合うアカウントばかりフォローすると考え方が偏り固まる=エコーチェンバー現象。反響室現象。
インフルエンサーになりたい、という欲望からQアノンが始まった。
日本では、マスコミの持つ力が強い。新聞の読者数は世界的に見て多い。ニュース番組は視聴率が高い。
日本にはファクトの共有があるが、アメリカはポスト真実時代。
Qアノンはキリスト教的。聖書を頻繁に引用する。
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オシント、近い将来手法が標準化され、企業のESG評価などのセルフチェック、外部機関による客観チェックに活用されていくのだろうか。
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戦争で一番最初に犠牲になるのは真実である。
中々痺れるこの一文から始まる。いやしかし、戦争で奪い合うものが「支配権」である以上、真実は領土と共に収穫の一つとなる。WGIP、勝てば官軍。我々は勝者の歴史観を生きている。
オシントとは公開情報に基づくインテリジェンスのこと。例えば、世界中にメンバーが散らばる調査集団ベリングキャットは、オシントの新しい地平を切り拓いた象徴的な存在。オープンソース調査の基本動作であるジオロケーション。動画が撮影された場所を手探りで検証する。ディスインフォーメーション、いわゆる偽情報による人心操作が盛んになる中、自衛の必要性も高まる。
陰謀論。そうした動きが最近の分断にも繋がる。ウクライナ侵攻を巡る親ロシア的な主張と反ワクチンを拡散する層が重なるらしい。それより私が気になるのは、反ワクチンと一括りにし、高度な反論と低質な反論をごちゃ混ぜにして、同じレッテルを貼り異端扱いしてしまう事。賛否両論に情報操作が働く。まるでスノーデンの時と同じだ。
公開情報を活用する、とは、それを分析して自らの判断に活かす事のみならず、撹乱して相手の判断を乱す事も含む。何が正しいかはいつの時代も作為的だ。だからこそ、刹那に通り過ぎる情報以上に古典として残る書物による基軸を観察眼としてもっておく事が重要なのだろう。
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池上さんの本『世界史を変えたスパイたち』で紹介されていたので読んでみた。
毎日新聞社の取材班による2022年の著作。
情報社会に生きる身として、知っておくべき情報満載だった。
一方、本書のメインテーマである、オシントの重要性、将来展望のほか、情報の洪水によるデマ、ディスインフォメーション、ディープフェイクよってに引き起こされる事例の紹介に軸足が移る後半は、やや焦点がボヤける。
故に、市民もしっかりオシントを活用して自己分析能力を高めよという警鐘として読んでおくには面白い。ストーカー被害や、コロナのワクチンにまつわるデマなど、身近な話題が取り上げられていた。
今後、よりビッグデータを活用した、事実把握が必要となっていくが、そうなればなるほどAIを駆使した分析となり、人の手から離れていくことになるだろう。
諜報活動は、ヒューミントから、既にオシントに移行してきたと思わせるが、日常生活のなかでの情報への接し方は、いかに変化していくのだろうか。
今は、過渡期なのだとは思うが、一気呵成に物事が進みそうな、不気味な胎動を感じた。
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普段知ることが出来ない興味深い内容が多く、楽しめたが、タイトルとコンテンツが一致していないと思えるのはやや残念。巻末から、かなりの数の記者が書き手として参加していたことが判り、やむを得ない気もしたが、オシントと呼べる内容の核心に触れているのはごく一部の章だけであったのは期待が大いに外れた点であった。
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公開された情報を収集して分析する「オシント」を紹介。従来と異なり、専門家でない人々にも、すなわち市民にも関連するのが新時代におけるオシントである。とくにインスタグラムやTikTokといったSNSは、特定屋の標的にされやすいので、普段から個人情報の取り扱いには注意しなければならない。また本書で言及されているように、SNS利用者側は、自分にとって好都合で気持ちがいい情報に警戒すべきである。