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日本の未来を自分が切り拓くんだという粟田真人の覚悟が伝わってきた。
痺れました。めちゃくちゃ良かったです。
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日本における『天皇』という存在。
それがいかにして守られてきたのかを知ることの出来る本作品。
粟田真人率いる遣唐使が唐に渡り為してきたことが今の日本国、そして天皇を守ってきたのだと感じます。
過去から学び未来を創っていく、そうした考えはこの時代も今の時代も変えてはいけないものなのだと教えてもらえる、そして日本人としての誇りを再確認させられる、そんな作品でした。
歴史への興味云々ではなく、日本人なら読んでおくに値します。
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初安部龍太郎。作品テーマは魅力的で歴史的知識も興味深いが、結論までの導き方に無理(強引さ)を感じるのと文章のところどころに引っ掛かり(違和感)を感じいまいち自分の好みに合わない。
※ 続いて先に書かれた「平城京」を読むと印象が全く違って違和感はなかった。本作は「平城京」に続く前段を後に書いたため話をつなぐために無理が生じていると想像する。残念。
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日本という国家が段々と形作られていく、その過程において「天皇」というブランドが何を意味するか
朝廷はなぜ中華システムの一端に組み込まれることを拒絶し、あくまで独立した1つの民族として中国と対等に接しようとするのか
そして天皇と皇帝、日本と中国の板挟みになりながらもあくまで任務に忠実であろうとする粟田真人を支えたものは何なのか
舞台は中国大陸ですが、日本の古代国家建設における朝廷の試行錯誤や葛藤が真人の背中から伝わってくる感覚が味わえて読み味抜群でした
武周革命において唐王朝の支配が一大変革期を迎えていた時代、「東の蛮族」であった真人が宮中に渦巻く複雑な勢力抗争を利用しながらその奥へ奥へと入り込んでいく中で、上にあげた問への答えが次第に明らかになっていくストーリー構成は読んでいて大変心地が良かったです
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遣唐使の苦労について描かれており、歴史に触れることができる。まだ奈良の飛鳥に都がある時代であり、日本と中国の横の歴史を感じることが出来ました。舞台は主に中国でしたが、同時代の他の地域についても知りたくなりました。
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粟田真人が遣唐使として長安に行って、唐と国交を回復する話し。その前に白村江で唐と戦っているは、則天武后が支配しているはで相当大変なミッション。しかも表面的には対等な関係という難題も付いてくる。しかしこの頃の長安は本当に国際都市だな。日本もここに書かれている通り、百済や帰化人などかなり国際的な世界だったんだろう。島国だから変化はゆっくりだろうけど、外国との関係はいつの時代も切り離せない問題なんだなと改めて思った。きっと今に時代と同じような感じで権力争いがあって内部にも色んな問題を抱えて走っていたんだろう。まあ結果オーライという事で良かった。しかしこの辺りの時代は天皇を中心とした国を作ろうとしてやっと国や天皇制という形が出来始めたところだから面白いんだろう。終わり方も次に繋がるような終わり方で良かった。
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白村江の戦い以降断絶されていた日本と唐の国交回復に命を懸けた人達の物語。
主人公の粟田真人(あわたのまひと)を始めとした遣唐使一行に立ちはだかるのは未開拓の航路、GPSの無い航海、唐の気候、疫病、日本国内での勢力争い、そして唐の皇帝…
様々な困難に立ち向かう強さを見せつつも、娘に宛てた日記から垣間見える人間らしい弱さとのギャップが真人のキャラを際立たせている。
スマホも電気も無かった時代でも人間はここまで頑張れるんだ!という気持ちにさせる人間ドラマでありながら、中国、日本、朝鮮の歴史も学べる良書。エンタメとしても学びとしても大満足の一冊であった。