准教授・高槻彰良の推察8 呪いの向こう側 みんなのレビュー
- 澤村御影(著者), 鈴木次郎(イラスト)
- 税込価格:748円(6pt)
- 出版社:KADOKAWA
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今後も目が離せない
2022/11/29 08:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
年末、憂鬱な気分で実家に帰省した尚哉。複雑な気持ちを抱えながらも、父と将来の話を交わす。翌日、散歩に出た先で、尚哉は小学校時代の友人の田崎涼と出会う。何気なく民俗学研究室や高槻の話をすると、後日高槻の元に涼の兄から相談が。勤務先の小学校で「モンモン」という正体不明のお化けの噂が立ち、不登校の児童も出ているという。怪異大好きな高槻は喜ぶが、その小学校は苦い思い出が残る尚哉の母校で――。(第一章 押し入れに棲むモノ)
「幸運の猫」がいるという旅館に、泊まりがけで出掛けた高槻、尚哉、佐々倉。何故かスキーをすることになり、大いに戸惑う尚哉だが、高槻と佐々倉に教えてもらい、何とか上手く滑れるように。休憩所で宿泊客たちと歓談していると、うち一人が「昔会った雪女を探しに来た」と言い――?(第三章 雪の女)夢で死者に会う!? 雪山で高槻と尚哉が見たものとは――。異界に魅入られた凸凹コンビの民俗学ミステリ、未来を望む第8弾!
この商品説明に入っていない第二章は「四人ミサキ」というタイトルで、小学校時代に仲の良かった女子4人グループの1人で予知夢を見るらしいミサキが病死し、その後しばらくして4人グループのもう1人が事故死し、3人目が「四人ミサキ」の絵を受け取り、4人目はまだ何も受け取ってないものの、「次は自分かも」と怯えて高槻に相談をしに来る話です。この話が一番『呪いの向こう側』というこの巻のタイトルに相応しいエピソードと言えます。
話運びからして、死んだミサキが「ずっと一緒にいよう」と子どもの頃にした約束を果たしに昔の友だちを道連れにしようとしている呪いのように思えます。3人のうちの1人はミサキと同じマンションなので小学校卒業以降もずっと近所付き合いがあったのですが、あとの2人は疎遠になってしまい、ミサキに対して後ろめたい罪悪感を抱いていたことが恐怖を増幅させてしまったようです。つまり、ネタバレになりますが、本物の怪異ではありません。
それに対して第一章と第三章は、本物の怪異で、特に第一章の押し入れに棲むものはかなりやばいもののようです。
もう1人の高槻彰良が登場する頻度が高くなっているようですが、その正体はまだ不明です。いつかその正体も解明されるのでしょうか?今後も目が離せませんね。
もう一人の彰良は味方にもなってくれる…?
2022/11/28 07:40
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投稿者:showan - この投稿者のレビュー一覧を見る
この後、どうなるんでしょう…怪異の世界の扉の穴が少しずつ空いてきて、また、もう一人の彰良に短絡的になりつつある深町君。取り込まれないでと思いながら、もう一人の彰良が味方にもなりうる存在なのか…健ちゃんの強いサポート力にも期待しています。怪異の方々も、彰良たちとどう関わって味方についてくれるか、敵になるのか、いろいろな角度から、予想もできない状況に!
☆怪異か? 人為か?☆
2024/05/18 14:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
【押し入れに棲むモノ】
年末、憂鬱な気分で実家に帰省した深町。複雑な気持ちを抱えながらも、父と将来の話を交わす。翌日、散歩に出た先で、尚哉は小学校時代の友人の田崎涼と出会う。何気なく民俗学研究室や高槻の話をすると、後日、高槻の元に涼の兄から相談が。勤務先の小学校で《モンモン》という正体不明のお化けの噂が立ち、不登校の児童も出ているという。怪異大好きな高槻は喜ぶが、その小学校は、苦い思い出が残る尚哉の母校だった。
民謡伝承と絡めた作品で、後世の人々が想像を逞しくして怪異を生み出すように、本作も、児童が想像を逞しくして《モンモン》を生み出した、そんな作品だったが… 広川君のお宅で感じたあの感じは、《モンモン》だったのか、それとも…
【四人ミサキ】
高槻の従兄弟が持ち込んだ事件。
小学校時代に仲の良かった女子4人グループの1人で、予知夢を見るらしいミサキが病死し、その後暫くして、4人グループのもう1人が事故死し、3人目が「四人ミサキ」の絵を受け取り、インフルエンザから肺炎を起こして入院、4人目はまだ何も受け取ってないものの、「次は自分かも」と怯えている。
実は、この事件、《本人の思い込み》というのがキーワードになってくる。ただ、この思い込みというのが厄介で、自分の記憶を捻じ曲げ、他者の真の意図をも捻じ曲げてしまう危険性がある。ミサキの父親も、そんな自分の思い込みに憑りつかれてしまった、ある意味可哀想な存在である。その父親に、娘が予知的に遺した言葉が、彼の支えになってくれるといいのだが・・・
【雪の女】
新潟の小旅行にて。
その旅館には、《幸運の猫》がいるという。高槻達は、その旅館へ足を運ぶ。おかみさんは美人で、猫達も可愛らしい。
そこに若い団体客もやって来るのだが、そのうちの1人は、嘗てこの旅館で遭遇した雪女が自分の母親のような感じがして、もう一度会ってみたいというのだ・・・
異形の者は、人間の世界に、意外と近くにいるのかもしれない・・・
☆怪異か? 人為か?☆
2024/05/18 14:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
【押し入れに棲むモノ】
年末、憂鬱な気分で実家に帰省した深町。複雑な気持ちを抱えながらも、父と将来の話を交わす。翌日、散歩に出た先で、尚哉は小学校時代の友人の田崎涼と出会う。何気なく民俗学研究室や高槻の話をすると、後日、高槻の元に涼の兄から相談が。勤務先の小学校で《モンモン》という正体不明のお化けの噂が立ち、不登校の児童も出ているという。怪異大好きな高槻は喜ぶが、その小学校は、苦い思い出が残る尚哉の母校だった。
民謡伝承と絡めた作品で、後世の人々が想像を逞しくして怪異を生み出すように、本作も、児童が想像を逞しくして《モンモン》を生み出した、そんな作品だったが… 広川君のお宅で感じたあの感じは、《モンモン》だったのか、それとも…
【四人ミサキ】
高槻の従兄弟が持ち込んだ事件。
小学校時代に仲の良かった女子4人グループの1人で、予知夢を見るらしいミサキが病死し、その後暫くして、4人グループのもう1人が事故死し、3人目が「四人ミサキ」の絵を受け取り、インフルエンザから肺炎を起こして入院、4人目はまだ何も受け取ってないものの、「次は自分かも」と怯えている。
実は、この事件、《本人の思い込み》というのがキーワードになってくる。ただ、この思い込みというのが厄介で、自分の記憶を捻じ曲げ、他者の真の意図をも捻じ曲げてしまう危険性がある。ミサキの父親も、そんな自分の思い込みに憑りつかれてしまった、ある意味可哀想な存在である。その父親に、娘が予知的に遺した言葉が、彼の支えになってくれるといいのだが・・・
【雪の女】
新潟の小旅行にて。
その旅館には、《幸運の猫》がいるという。高槻達は、その旅館へ足を運ぶ。おかみさんは美人で、猫達も可愛らしい。
そこに若い団体客もやって来るのだが、そのうちの1人は、嘗てこの旅館で遭遇した雪女が自分の母親のような感じがして、もう一度会ってみたいというのだ・・・
異形の者は、人間の世界に、意外と近くにいるのかもしれない・・・
どれもひと癖
2024/04/23 06:42
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
押し入れ、四人ミサキ、雪の女、どれもコワクて、ひと癖あって、高槻准教授と深町くんが活躍します。この作品のいいところは、人物かき分けが、しっかりされているので、わかりやすいところですね。
いつも通り
2023/06/11 13:07
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投稿者:MIKA - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつも通りの安定したクオリティ。
ですが、お話は今回も進んでいない。
もちろん、小さな要素の回収はされているし必要なのだろうけれど、いったいいつまで付き合えば天狗の話までいくのだろうかと思ってしまう。
まあ、天狗の話は有耶無耶になっても深町くんの成長物語だからと言われれば納得でもある。