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隠岐さやかさん、瀬川至朗さんの論稿が面白かった。
隠岐さんの論稿は、近代フランスにおけるprofession(法律家・聖職者・医師等の、特定領域での公的判断を行う者)とexpert(個別領域における技術的な助言を行う者)の関係性を取り上げ、expertがどのように地位を確立していったかについて文献に基づいて解説している。
瀬川さんの論稿は、自らの記者としての失敗経験をもとに、記者としてどのように専門家への取材に臨むべきか、専門家としてどのように記者からの取材に臨むべきかの提案を記載している。
その他たくさんの著者による論稿があるが、誰がどのような視点で稿を寄せているのかを、冒頭でまとめておいてもらえるとより読みやすい。書名になってる「『専門家』とは誰か」からは若干距離がある議論をしている著者もいくらか見られたので、それぞれがどのようなスタンスで議論しているのかが明確になると、より立体的な内容になるのかな、と感じた。
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いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。
編者の村上陽一郎さんの著作は、最近の「エリートと教養-ポストコロナの日本考」をはじめ、いままでも何冊か読んでいます。
本書は、「専門家」をテーマに、科学・歴史・メディア等さまざまな分野の“専門家”による論考を採録したものです。 流石に“素人”である私にはなかなか付いていくことが出来なかった議論も含め、数多くの気づきがありました。
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専門家とジャーナリズムの比較等があった。討論ではなく大学の研究者がそれぞれの専門において専門家について述べたものである。
学生にとってはあまり役に立つものではないような気がする。
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研究者、学者向けの本。
一般人の立場からみて9人の大学教授、出版職がアンソロジー形式で「専門家」というキーワードが絡むテーマで自由勝手に、論文形式の硬い文体で述べているので読みづらく、まとまりがない。
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エキスパートとスペシャリストは違う。定義の違いはあれど昔から無責任な専門家はたくさんいた。昨今では、もっている知識の信憑性が最も高いであろう大学研究者という専門家は、その視野の狭さや一般に知らせることの稚拙さによって、しばしば彼らのもつ情報や技術は役立てられずにいる。コメンテーターが一番の知識人のように演出される現代社会において、彼らの知の力をどこまでリベラルに(すなわち人間の自由のために)使えるかは、人類が対面すべき課題だ。私としては、それは第二のルネサンスといって然ると思う。