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『推しエコノミー』『オタク経済圏創世記』の著者であるエンタメ社会学者 中山淳雄氏が、伝説的なヒット作を生み出した6人のプロデューサーに直接インタビューして、伝説のヒット作を生み出した思考回路に迫る一冊。
13年間ヒットが出せなかった土屋さんや、実はマンガが好きじゃなかった鳥嶋さんなど、ヒットを出すまで(出してからも)の苦節は様々。
それぞれの方の考え方や取り組む姿勢には学ぶべきものが多いにある。
鳥嶋さんの「ユーザーを見てクリエイター(作品)を育てる」などは、ビジネスの現場では、部数、売上、利益などにフォーカスしてしまいがちな中、当たり前のことであるだけに、しっかりと心にとめておきたい。
一方で、こういった天才、巨匠をしっかりと生み出すための組織の許容度がとても重要だと思った。
そして、中山氏が主張するこれからのエンタメビジネスの成長のためには、やはり世界を見据える必要があるし、そのための方法論としては欧米にあこがれるだけではなく東南アジアや近隣のアジア圏で展開を進めていくことも必要だと思う。