ほんと、読書の道は果てしない
2021/11/19 22:45
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
丸谷先生が書いた書評というだけで、読書欲がそそります。これまで、たくさんの本を読んだ気でいたけれど、こうして、この本を読んでいると、まだまだ、面白そうな本を読み逃していることに気が付く。ほんと、読書の道は果てしない
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先年、高校時代の国語の先生に「書評は毎日新聞が一番ですネ」と申し上げたら先生曰く「そりゃアンタ、丸谷才一が仕切ってるからヨ。」と。
そういう見方をしたことは無かったもので、その際は「ふーん」と思った程度だったのですが、本書「快楽としての読書」を読むと、丸谷の影響力の大きささがじわじわと分かってくるのであります。
今現在、丸谷は毎日書評顧問のを池澤夏樹に譲っていますが、その池澤をはじめ、鹿島茂、池内紀らが昔書いた本の書評も、本書に収められております。 これにより、毎日丸谷ファミリーとなる前の彼らを、丸谷が早くから買っていたことがよく分かるのであります。
それにしても本書のタイトルは頂けない。もっと別の書名があったと思うのであります。
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この本は丸谷才一が、週刊朝日や毎日新聞の書評担当として掲載したものを書籍としてまとめたもの。丸谷才一が書評を書くと、その本の内容がよくわかるだけでなく、関連して幅広い情報が得られる。書評では、対象とする書籍に関連する古い時代から現代にいたる様々な書籍と作家が幅広く比較評価してある。それらの作家の個性や時代を我々の前に示してくれる。文学の流れも理解できたような気になった。生き生きとした書評を読んでいると、ついその本が読んでみたくなる。
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書評とエッセイを3篇収録。
解説にもあるが、『日本篇』でユニークなのは辞書がかなり取り上げられていること。辞書の書評は珍しいのでは?
俳句や和歌に関する研究書も数多い……と書くと、取っつきにくい本が多いような印象だが、紹介が巧みなので敷居の高さは感じなかった。
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日本小説の書評本かと思ったが、小説にはとどまらず和歌の世界にも、辞書の世界にも踏み込んだ論評。いくら本好きでもこの作者に敵う人はいないのではないか。
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名人が手がけた書評集。毎日新聞の書評は、名人のおかげで色彩を放っていた。
豊富な知識、情報、文学への姿勢が、書評を高みを導いていたことがよくわかり、その文章を読むだけで読者の目は覚め、背を伸ばさずにはいられない。
いつ読んでも楽しい一冊です。
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初丸谷才一さんだと思う。丸谷さんはいつも旧かな遣いなの?
読んでいるうちに全然気にならなくなるんですけどね。
いろんなジャンルの本の書評集。
1970年代から2000年代前半ぐらいまで。
褒めるところは褒め、批判すべきところは批判する。
だけど常に冷静です。感情がない訳じゃない、むしろ感情が伝わってくるけど、冷静。「こんな本に価値がは無い!」みたいな書評はありません。まあ、商業でやっているなら当然なのかもしれないですけど。
本当にジャンルは様々なんですけど、その中でも詩の本が多い気がします。和歌や俳句も含めて。
そして辞書・事典の書評も。広辞苑・大辞林・日本語大辞典の比較はすごく面白いです。
それらの書評を読んでいると、「ことば」を重視している彼の姿勢が伝わってくるように思います。
でも、後藤久美子さんの愛称、ゴクミが「お久美」から来てるってのはどうかな…って思いますよ。
あれは、何でも略したがる日本人の日本語の使い方の特徴の方じゃないかなと思うんですけどね。